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   2010年奈良ツアー  
2010年10月30日〜11月6日 
 
 

10月30日

今日は私の誕生日。

これを記念して(余り意味はないか?)奈良の1300年祭を見にでかけることにした。

あいにくの台風14号の来襲で出発を一日延ばし、土曜日30日にしたが、台風はやはり東海地方から関東を直撃するかもしれないとのこと。東名高速ルートは台風直撃になる可能性大のため、熟慮の結果中央高速経由で行くことに決定。10時なってようやく出発。関越から圏央道、中央道のルート。

途中双葉SAで昼食。家で作ってきたマツタケご飯と玉子焼きその他にてバースデイランチ。ここで1時間休憩し、以後、駒ケ岳SAで休憩しただけで、午後5時ちょうどに伊勢湾道の「刈谷ハイウエイオアシス」に到着。出発してから駒ケ岳SAまではかなり雨が降っていたが、恵那山トンネルを抜けたら薄日が差してきたと思ったら、あっという間に青空が見えてきた。どうやら台風は通り過ぎたようだ。

目の前のトラックのステンレスの車体に愛車が綺麗に写っていたので、記念にパチリ。

刈谷ハイウエイオアシスは話には聞いていたが、とてもサービスエリアとは思えない豪華な施設でびっくり。なんと場内に日帰り温泉、観覧車、メリーゴーランド付の遊園地まである。

夕食は昼間と同じメニューに刈谷の産直市場で買ったエビチリと昆布の和え物を加え、さらに同じく同時に買った「きのこ」で味噌汁を作り、豪華絢爛な夕食をいただきました。味噌汁が旨かったな。

夕食を終え、日本シリーズでロッテが逆転するところまで見てから、いよいよ待望のお風呂(日帰り温泉「かきつばた」)へ。入場料はお一人様¥800とちょっと高めか。露天も内風呂のかなり数多いバラエテイにとんだ風呂だった。湯の温度も40度プラスアルファで、長湯もできる。すっかり温まって体調はグッド。

10月31日

今朝は7時に起床。久しぶりに夜中一度も起きずに寝ることができた。お天気は晴れ。実際はこの後雨になったのだが、そんな気配はまったく無かった。

昨日駒ケ岳SAで買ったソースカツサンドで朝食を済ませ、 8時50分に刈谷ハイウエシオアシスを出発。

道の駅「針テラス」に到着したのは午前10時50分。さっそく場内にある観光案内所に出向き1300年祭に関する詳細情報をゲット。係りの女性はとても親切。高速を使わない裏道ルートまで教えてくれた。関西弁でも奈良の方言はとてもやさしく響く。

本日観光に使える時間は午後の半日しかないので、奈良は後回しにして、最寄の「室生寺」に行くことにした。ここは奈良在住のS氏もの勧めのコースに入っていた。昼食を道の駅構内にあったうどん屋さんで簡単に済ませ、午後12時40分出発。うどんを製作する過程をチェックしたところ、冷凍のうどんを解凍して熱い出汁をかけただけだが、うどんの素性が良いせいか、まずまずの味だった。

「室生寺」には午後1時ちょうどに到着。寺から一番遠い駐車場に車を停め、さっそく境内へ。駐車料金は¥500。ここから寺に近づくと¥600。キャンカーのような大きな車は¥500駐車場にして正解。最寄の駐車場は狭くなる。

小雨が降っている中、太鼓橋を渡り入り口へ。拝観料お一人様¥600を支払い早速中へ。
連れはお遍路さんとおぼしき団体さん。階段を登って国宝の本堂、五重搭を順に回ったが、本堂をテーマに絵を描いている人たちを見かけた。我々もスケッチの用意はしてあったのだが、雨降りのため断念したが、早まったか。

仁王門 金堂
五重塔 地蔵

五重搭の奥に、奥の院への道との標識があり、運動不足解消のため山道に入る。最初は道だったが、やがてすぐに急な石段となり、急勾配の斜面を延々と登ることになってしまった。雨はだんだん激しくなり、ちょっと滑りやすくなるし、えらいことになったなと反省するもすでに遅し。誠子マミーもふうふう言いながらも何とか付いてきた。

登ること30分でようやく奥の院へ。奥の院は急斜面に櫓を組んで建っている。イメージとしては清水寺の雰囲気だが、あれほど豪壮なものではない。ゴールに到着したらかなりのお年寄り(自分たちを含め)がいらしたのにはびっくり。雨はいっこうに降りやまず、小休止してからすぐに下山にかかる。3時過ぎに無事に太鼓橋まで帰還し、帰途についた。

道の駅「針テラス」に戻ってきたが雨は降り止まないどころか激しさを増すばかり。雨降りの中、夕食のため5時半に構内の食堂へ。昔の定食屋のように、棚にあるおかずを選んで最終的にご飯と味噌汁をつけてお勘定というスタイル。私はほっけ(焼き魚)をメイン。誠子マミーはハラスの刺身、肉豆腐をメインにいろいろ小鉢をつけて完成。ホッケはまずまずだったが総体的に味はもうひとつ。お値段も決して安くは無い。釜炊きのご飯が売り物らしいが、肝心のご飯が旨くなかったのが残念。

風呂は道の駅構内にある「都祁温泉フィットネスバード」へ。一応温泉と銘打ってはあるものの、名前のとおりフィットネスジムの中にある。露天は5,6人で一杯になりそうで、あまり広くない。満員だったので入ることはできず。内風呂だけの体験。湯の温度は40度くらい。入っている間はあまり気にならなかったが、車に戻ってからも衣類からカルキ臭が消えないのには参った。風呂からあがるときに上がり湯をちゃんとかけて、シャワーを良く浴びなかったのがいけなかったようだ。雨は結局一晩中本降りのまま。

11月1日

7時起床。雨はあがったものの、まだ曇り。

今日は1300年祭の会場にゆく予定だが、会場が広く歩く距離が長いので、雨降りにはならないように祈るばかり。

簡単に朝食を済ませ、パークアンドライド方式による大和郡山の指定駐車場へ向かう。針テラスから大和郡山に向かう途中は濃霧と小雨。1時間ほどでパーキングに到着。パーキング協力金¥500を支払い、無料シャトルバスに乗り15分ほどで会場へ。朱雀門も小雨の中。それでも11月7日は1300年祭が終了するため、見物人の数は平日の小雨ながらかなりのもの。シャトルバス、観光バスから続々と人が降りてくる。

とりあえず観光案内所に向かい、セルフガイドのマシン(iPod)をレンタル。お一人様¥500。iPodには各所の案内が記録されており、ガイドの番号に従って内容を聞くことができるもの。書いてある内容をそのまま読んでいるだけなので、あまり興が乗らない。せっかくのiPodの機能を生かしてもうすこし絵とか図を多く載せたらいいのに。

まず定石通り「朱雀大路」から「朱雀門」を見て、「大極殿」に向かう。平城京歴史館は有料にもかかわらず、事前に整理券をもらっておかないと観覧不可なので、先に整理券をゲット。ゲットした整理券は時間指定で12時からの分となっていた。ということはそれまでには入り口付近の歴史館に戻らなくてはならない。朱雀門からあちこち寄り道しながら大極殿を目指していたらすでに11時半!平城京の敷地はめっぽう広いので、このまま大極殿見物すると間に合わないので、あわてて途中から引き返す。

この間雨は降ったりやんだり。傘をさしたりたたんだり足元を注意しながら歩かなくてはならず結構疲れる。天気予報では午前中は雨模様だが午後から回復の見込みとあったが、まったくそんな気配なく、終日雨の中を歩く羽目になった。

昨日の室生寺での山登りの疲れが取れていないようで、二人ともめっきり足が動かなくなる。途中で疲れ休みの休憩。園内のトラック屋台でホットドッグ、メロンパンを早めの昼飯としていただく。メロンパンには「せんとくん」の焼印があった。写真参照。
それでも頑張って歴史館へ戻った。入館料¥500を支払ってチェックイン。一応定員があるようだが、中はごった返しており、展示物を見るのも大変。いろいろな展示物の中で一番印象的だったのは5面スクリーンによるCG仕立ての奈良の都が誕生したときの物語。さすがに5面スクリーンによる朱雀大路を鳥瞰図で見下ろすシーンは圧巻。正面のスクリーンに朱雀大路園奥に大極殿、左右に首を振ると都の景色、奥は若草山ほか大和の山々、歩いている人たちまでリアルに見える。

コースの最後に復元された遣唐使船に乗船体験して終わり。船好きな私としてはもうすこし船の内部構造まで触れてくれたらなお良かったと思う。

終わってランチと思ったがお店は大混雑。観客の数とレストランのキャパシテイが合ってないように思う。売店で柿の葉寿司を買ってベンチで食べる。なんとなくわびしい感じ。

さて後回しになった大極殿は敷地の反対側で、歴史館からかなり距離がある。近鉄の奈良線の踏み切りを越えて向かうのだが、このような遺跡の真ん中を堂々と横切って電車が走っている光景にはかなり違和感がある。もっとも掘り返すとそこらじゅうが遺跡だらけなので、地元の方々はあまり気にならないのかも。

また一段と激しくなった雨の中、大極殿へ。こちらは無料で中が見られるようになっている。総工費80億円とのことだが、工費よりも当時の技術を継承して作ることができたことに感嘆。一応同じといっても今のは免震構造になっている由。クレーンなど大型建設機械や大型工具も無い時代にこれだけの構造物を作る技術、エンジニアの技量などについてはただただ感嘆するしか無い。

見終わってまた雨の中入り口まで歩く。敷地内には「ハートフルトラム」という電気自動車が走っているが、これは75歳以上の年寄り用で、われわれ二人にはまだ先の話し。二人とも歩き疲れ果てようやく帰りのシャトルバス停留所にたどりついた。イヤー今日は本当に疲れた。

夕食は道の駅に戻り、駅の向かいにある「餃子の王将」。今日は運動をたっぷりしているので、いつもより多めに豪華夕食となった。野菜炒め、とんぽーろ、餃子、卵スープという献立。かなり満足。誠子マミー曰く「王将って美味しいのね!」。

11月2日

今日は明日香見物。

起きたら久しぶりに晴れだった。昨夜は夜かなり冷えて安眠できなかったが、やはり晴れだと冷えるらしい。

8時半に明日香に向けて出発。

1時間ほどで「石舞台古墳」の駐車場へ到着。 まずは石舞台見物。想像していた以上に石室が巨大であったこと、石組みがマヤ文明ほどではないものの、相当程度きっちり組んであることに感動。

明日香の見所は徒歩でも回れる範囲と聞き、一度駐車場に戻り、絵の道具を背負って歩き出した。が、なかなか地図と現実の道路が一致しない。どうやら遠回りしたようだが、なんとか最初の目的地、「亀形石遺構」に到着。こちらは想像していたよりはこじんまりとした遺跡だった。実物を見る前にビデオでの紹介があった。内容は事実と推測を交えたもので、推測の場面で女帝が亀の形の器で禊をするシーンはいささかいただけなかった。結局この遺構がどういう目的で作られ、どう使ったものかは不明のまま。やや消化不良。

次に目指したのは「飛鳥寺」。もっと豪壮な建築を想像していたが、実際はその辺にあるお寺と変わりなし。いくたびかの天災、戦乱で伽藍は燃えてしまっており、現在の敷地も往時の20分の1になってしまっているそう。都が飛鳥から平城京に移り、スポンサーが無くなってしまってからは寂れる一方だったそうで、残ったのは銅製の大仏のみ。この大仏は東大寺の大仏ができるまでは最大の大仏だったそうで、かなりの大きさ。顔は渡来人の雰囲気を残して鼻が高い、見慣れた大仏とはだいぶ趣きが異なる。寺の裏には「蘇我入鹿」の首塚があったが、何の目印も説明もなくさびしい限り。

車に戻る途中で誠子マミーは「飛鳥藍染織館」でひっかかり、結局タダで帰るわけにもいかず、染織館と同居しているお店のきんつばをいただいた。200円也。

車に戻って次に「甘樫丘」の展望台に行ってみた。スケッチが出来る場所を探すのが目的だった。ここはかつて曽我蝦夷,入鹿が城まがいの館を建ててあったところ。

たまたま展望台ではバーチャルで往時の都を現代の景色に中にはめ込んで見せてくれるデモをやったおり、今日が最終日とのこと。お言葉に甘えてさっそくトライ。なかなか良くできたコンピューターソフトで、双眼鏡のようなモニターを目にあてると今の景色を背景に当時の飛鳥寺などの建物が浮き出してくるもの。見上げれば五重塔の頂上も見えるし、なかなかの迫力だった。たしか東京へオリンピックを招致するときに同じようなデモをやっていた記憶がある。これは無料でとてもよかった。ここでも飛鳥寺の栄枯盛衰の説明を聞いてなんとなく諸行無常の感を強くした。

このデモの後でようやく今ツアー始めてのスケッチ。冷たい風が吹き付ける中なんとか1時間ほどでそれぞれ1枚づつ仕上げた。

この後、本日のハイライト「高松塚」へ。こちらは復元された塚そのものと、玄室に描かれた絵の複製を見ることができる。どちらもよく復元されているとは思うが、やはり本物ではないと知りつつ見ると感動ももうひとつ。


これで今日の明日香見物は終了。今日も良くあるいた一日だった。

11月3日

今日の目的地は午前中に「長谷寺」、午後は「談山神社」という内容。どちらも奈良在住の友人S氏から推薦いただいたもの。

針テラスから長谷に向かうが目的地直前で右長谷寺方面という標識が。道も広そうだったので、思わず右折。右折したらすぐ「無用の者入るべからず」と道路に大きく書いてある。良くみたら広い道は奈良の浄水場の入り口。長谷寺への道はすれ違いが難しいくらいの小道。でも道路にカーブミラーがあるところを見ると車は通れるようだ。やや前途多難を予感しつつも後戻りできないので、そのまま直進。結局ダムを迂回するルートで長谷寺を山の上からアプローチする形になった。幸い逆方向からのアプローチだったため、長谷寺直営の駐車場がすぐに見つったのはラッキーだったが。

駐車場料金¥500を支払い、さらに拝観料お一人様¥500を支払って境内へ。最初に出くわすのが仁王門。豪壮な建物で仁王様もかなり古そうだったが、後で調べたら明治に再建されたものだった。続いて階段を登るのだが、この階段は「登廊」と言い、屋根が付いている。これまた立派なもので上、中、下の3段に分かれるが、上のみ1039年に建立。中、下は明治に再建されたものだった。下の登廊は一段一段の高さが普通の階段の半分くらいの高さで年寄りに優しいが、上に上るにつれて高さが倍増し、結構な運動になる。本堂は清水の舞台のように、崖の斜面に張り出すように作られており、ここからの見晴らしは良い。紅葉祭りの最中にもかかわらずまだ紅葉には早かったのは残念だったが。

ご本尊は10mを超える黄金色のさすがに壮麗なもの。息子の無事と今のところまずまずな自分の体調がこのまま維持できるようにお祈りしつつお線香を挙げる。
本堂から見た五重塔
五重塔を見てからスケッチをする場所を探すもなかなか格好の場所が無い。結局帰りがけに寄った本坊の玄関からの本堂方面の景色が良いので、私は本堂を、誠子マミーは五重搭を担当。玄関の扉(門)に折りたたみ式椅子を置いてスケッチ開始。約1時間ほどで仕上げる。もう少し紅葉していれば華やかな絵になるのだが、ちょっと中途半端な時期なので、地味な絵になってしまった。
描き終ったらもうお昼時。腹も減ったので、昼飯を食べてから談山神社へ向かうこととし、門前町の飯屋で三輪そうめん(にゅうめん)と柿の葉寿司のセットをいただく。にゅうめんは濃い目の出汁が効いていて旨かった。柿の葉寿司は誠子マミー曰く本場でたべるのはは旨いとのこと。私はあまり得意でないので、ひとつだけいただき残りは誠子マミーへ。

ランチを終えて下山にかかったが、これがまた大変。門前町の商店街のキャンカーがやっと通れるくらいの細い道を参拝客を縫うように慎重に動かす。一方通行ではないので、すれ違うときがまた大変。ほうほうの体でようやく脱出。来るときに道を間違えたと思ったがあれで正解だったようだ。

次なる目的地、「談山神社」はここから30分ほど。登り坂で結構な勾配でかつ道が狭いという奈良の山寺、神社お決まりの道。途中ですれ違いが難しいところがあったが、なんとか神社入り口の駐車場へ到着。

駐車料金は無料。神社への道は駐車場から一度下に下りてから、また急な階段を登るという複雑な構造。拝観料お一人様¥500を支払って境内へ。本殿は現在修理中でご本尊の藤原鎌足さんも転居済み。拝殿の中には絵巻があって、中大兄皇子と藤原鎌足が談合した時から曽我の入鹿を征伐し、藤原家が始まるまでの一大絵巻が陳列されていた。この神社の裏山で談合したので、談山神社となった由。いろいろ勉強になった。

なお境内には世界唯一の木造「十三重の塔」があり、これはこぶりながら見事なもの。、予定ではここでもスケッチすることにしてあったが、二人とも連日の歩き疲れでどうにも意欲がわかず結局そのまま戻る。

11月4日

今日は奈良の最後を飾って「吉野山」へ繰り出した。

今夜中に伊勢湾自動車道の刈谷PAまでたどりつかねばならないので、今朝は早立ち。7時50分に針テラスを出発。約1時間ほどのドライブで無事に吉野山駐車場に到着。やはり平日で桜の時期でないと空いているらしくガラガラ。ちょっと気になったのはトラック4台を連ね荷台に数頭の犬を乗せた面々。どうやらハンターらしい。ここは山中なので、ひょっとして熊がでるのではと少し緊張。

車を駐車場に置いて見物にでかける。駐車場から金峰山寺の権現堂までは15分ほどの道のり。いつものようにザックに椅子とお絵かき道具一式を詰め込んで背負うのだが、今日は妙に疲れる。それでも「大橋」、「黒門」、「銅門」を経て「仁王門」まで参道を歩くのだが、ここは道がすれ違いできないくらい細いのに車の往来が激しい。後ろを気にしながらでこぼこの端を歩くので精神的に疲れる。昨日の長谷寺の参道もそうだったが、奈良の山寺の参詣はおちおち安心して歩けないのが難点。

蔵王堂では4年に一度のご開帳とのことだったが、ご本尊が何か分からなかったので(というか特別拝観料、¥1000也に恐れをなして)一時見送りとし、他を先に見て回ることにした。東門院、吉水神社などを見てから、一応大日寺にも敬意を表し、一時休憩。茶店で吉野名物の葛きりと葛もちをいただく。

ここで道端にあったパンフを見て、ご開帳されるものが、弥勒菩薩、釈迦如来、千手観音の3体の蔵王権現様であることが判明。普通の仏像と違って、すべて顔色が青で、怒髪天をつく猛々しいもの。これは珍しいので、やはり見ておきべきと思い、あらためて権現堂へ。拝観料を支払い、パンフと護摩木の入った袋をいただいた。

さらに蔵王堂へあがる際には、靴を入れる金峰山寺のネーム入りの袋のプレゼントあり。いよいよお参りする段になって、お坊さんから護摩木にお願い事と名前を書くと、後で他のものと一緒にお経を唱えながら焚いてくれるとのこと。この護摩木は上部に切り欠きがあって、ここから折ると小さなストラップになるようになっている。なかなかのアイデア。
3体の巨大な権現様に圧倒されながら、太鼓を叩きながら護摩を炊いている迫力あるシーンをありがたく拝見して蔵王堂を後にした。

弥勒菩薩 釈迦如来 千手観音菩薩

帰りがけにお堂の縁側で若い修行僧が法螺貝の練習をしていたが、なかなか音が出ずに苦労していた。

金峯山寺蔵王堂
見事な木組み 法螺貝の練習中

最後に「脳天大神」をお参りした。理由は脳に欠陥?(頭がおかしいということでなく脳梗塞のこと)のある誠子マミーの身体健康をお祈りするため。 ところがここは坂道を下ってから、さらに470段の石段を谷底まで下りなくてならない。石段もステップが結構高くて斜度もかなりある。行きはよいよい帰りは?になりそうな感じではあったが、なんとか最後まで降りきった。階段脇の手すり(柵)は関西圏を中心に各地の信徒からの寄付によるもので、それも半端な数ではなく密集してたててある。途中には鳥居も何箇所も建ててあり、かなり裕福な神社のようだ。私たちはとても裕福とはいえないので、お賽銭は勘弁してもらいお線香をあげただけ。

お参りを終えて帰途についたが、さすがに470段の登り階段で相当に体力を消耗してしまった。途中何箇所かで休憩をとりつつ何とかもとの通りにたどり着いたがへとへと。さすがにおなかも空いたので、ここでランチタイム。手近にあった「弁慶」でうどん(柿の葉寿司つき)と玉子丼で簡単に昼食を済ませた。

お腹がふくれてようやく元気を取り戻し、スケッチを描く余裕がでてきた。大橋の手前にある無料休憩所のベンチを借りて吉野千本桜(今はもちろん紅葉だが)を描く。これが満開だったらさぞ素晴らしいだろうなと十分想像できるもの。また春に来て見たい。
これで吉野山見物は終了。今日中に刈谷ハイウエイオアシスへ到着すべく午後3時に吉野を出発。夕方5時半に無事に刈谷に到着。夕食はPA内の食堂で。風呂は場内の日帰り温泉「かきつばた」へ。

11月5日

刈谷ハイウエイオアシスの朝は快晴。久しぶりの好天気。あんまりお天気が良かったので、構内(道の駅とサービスエリアには日帰り温泉さらには遊園地まである)の周囲を池に沿って散歩。とても道の駅とは思えない豪華な施設には呆れるばかり。

往きにここでP泊したときに観覧車に乗り損ねた誠子マミーの要望に応えるべく、営業開始の10時をまって早速搭乗。その前に同じく構内にある物産即売所にて野菜類を沢山買い込む。地元生産者の名前入りのシール付きなので、中身がはっきりしている上に安いので、おもわず大量お買い上げ。
さて買い物を終えて観覧車に乗ったが、あまりお客さんがいない。かなりホイールの径が大きいので見晴らしが良いと思ったが、伊勢湾道(高速)とこのハイウエイオアシスの全景が見える程度で、南に見えるはずの海は見えなかった。観覧車のゴンドラのひとつひとつには何とコールマン製エアコンが付いているのを発見。今日はお天気が良くてゴンドラの中はかなり暑く窓を開けることで対応できたが、真夏はエアコンがないと大変だろうと思う。うちのキャンピングカーにもあると良いなと羨ましく思った次第。

そんなこんなで刈谷には長居をしてしまい、出発したのは11時。最初の目的地は浜名湖サービスエリア。ここでは昼食とスケッチを描くという目的があった。とりあえず12時前に到着したので、さっそく弁当を探す。誠子マミーはご存知「富士宮やきそば」、わたしは「うなぎ飯」。弁当をかかえて湖を見下ろす広場のベンチへ。あんまり太陽の光がまぶしくて誠子マミーはサングラスを取りに車にいったん戻る。
富士宮やきそばはいつもの味。でもB級グランプリというほどのものかどうか?うなぎ飯はうなぎのタレで炊き込んだご飯の上に小さなうなぎの切れ端が7,8切れ乗っているもの。こちらはご飯にタレがしみこんでいてこれだけで旨かった。うなぎはおまけと考えるほうが良い。

食事を終えていよいよお絵かき。それぞれ気に入った場所で好みの景色を描いたが、私の居た場所は湖を渡ってきた風が吹き上がる場所で、しばらくしたらかなり冷えてきた。日が翳る前にあわてて仕上げを急ぐ。誠子マミーはまだ佳境に入っているところで、しばらく製作状況を見させてもらった。

約1時間ほどで二人とも製作完了。次なる目的地を求めて出発。途中「牧の原SA」で富士山がみえるかどうかチェックしたが、上り線のPAからは見えないことがわかり、ここはパス。次に「富士川SA」へ。走っている途中で富士山が見え出したので、期待していたが、到着したときはすでに厚い雲の中。残念ながらスケッチはお預け。

写真は翌朝あらためて撮影したもの。

ならばと夕食用のお弁当探し。ここの道の駅「富士川楽座」は海鮮類が新鮮で旨いことで評判なので、まぐろ、たこ、あなごの3種それぞれの弁当を類購入。これを二人で分けるという趣向。もっとも大部分は誠子マミーのおなかに収まると思うが。

弁当を無事に購入できたので、お祝いにかねてより期待していた富士川SA名物のソフトクリームをいただく。これは静岡在住の友人が太鼓判を押していたもの。うわさにたがわず旨い。牛乳が原料なので、さっぱりしているのにかなりこくがある。相反する要素がうまくマッチしている絶品の味。あっという間に食べ終わって車に戻り、本日の経費精算をしているときになって、ソフトクリームの販売機のつり銭を取り忘れたことに気が付いた。もう駄目かとおもいつつ、念のためお店へ。当然ながら券売機にはつり銭は残っていない。それでもお店の係りの人たちはどうぞこれをお持ちくださいとつり銭を渡してくれた。それでは申し訳ないと申し出たものの、最終的にはありがたく頂戴してしまった。これで一瞬ブルーになった気持ちが、良い印象を持って帰宅ができる。このお店は富士川楽座の駐車場に面したスナックコーナーにある牛乳ソフト「いでぼく」です。ありがとうございました。

東京へは直行せずに、お台場でやっているキャンカーショーに立ち寄ってから帰宅。首都高速の渋滞にはまり最後に疲れが残る一幕。