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7月29日 昨日は気温の差なのか、本州に上陸してほっとしたのかかなり疲れていたようだ。今朝もまだぐったり感が抜けない。朝4時に起きたものの、完全に目が覚めずすっかりだらけている。 ごらんのとおりです。 今日は家内を出迎える日。そうそうだらけているわけには行かないんで、気を取り直してお迎えの準備。とりあえずお掃除。家内とは7月中旬に女満別空港で別れて以来別居生活?を送っていたが、本日再会する予定。 JALカード対象者は65歳以上で当日空席があれば格安で乗ることができる。これを利用して今朝羽田を発ってくるはず。予定では7時20分に出発の便のはずだが、待てど暮らせど連絡が来ない。ひょっとして携帯をわすれたのかもしれないと思い、とにかく青森空港へ。7時5分にようやく「無事にチケットがゲットできた」とメールが届き、めでたく8時40分無事に青森で再会。 代表作を中心に見て回ったが、さすがに屏風仕立ての大作は迫力がある。数点だけだったが、見るというより、作品と対峙する感じがしてとにかく疲れる。最後に生前の姿を記録したビデオを見たが不覚にも途中で居眠りしてしまった。隣の家内も相当にお疲れの様子で同様に熟睡。棟方さん、すみません。 ちなみに入館する際に「青森観光手形」という小型のリーフレットを提示したら、記念品として栞をいただきました。 今日は二人とも疲れがたまっているようなので、本格的に休養に努めることとし、いったん道の駅「なみおか」に戻り、昼寝をしてから温泉というスケジュールで決定。明日も予報では雨とのこと。観光は無理なので、基本は休養とすることになりそう。写真は「なみおか」の全景
7月30日 今回のテーマは青森、弘前、五所川原の各ねぶた(ねぷた)見物だが、第一弾の弘前は8月1日。まだ1日余裕がある。 今日はお天気次第と思っていたが、曇り空がすこし明るくなってきたのを見て、出動を決定。万一雨が降っても楽しめる所ということで、竜飛岬の「青函トンネル記念館」に行くことにした。 浪岡からは約90キロ。8時半に出発し、順調に走って中間地点の道の駅「十三湖高原」には9時半に到着。ここはしじみが名物。売店にはしじみを原料とした土産物、名産が多数。名物しじみ汁をと思ったが、開店前だった。展望台からの景色が素晴らしい。ちょうどこの頃になって明るくなってきた。 距離的には目的地の竜飛岬までの半分まで来たことになる。あと40キロほどだが、実はここからが大変。最後の10キロが急カーブと勾配が10%以上という急坂の連続になる。しかも高度が上がるにつれて、霧がますまず濃くなってきた。センターラインが二つ先までしか見えず恐る恐る走る。 最後はローギアまで使ってようやく岬へ到着。濃霧の状態はごらんのとおり。 竜飛岬には石川さゆりの「津軽海峡冬景色」の歌詞を書いた碑がある。スイッチを押すとメロデイーが流れる仕掛け。バスでやってきた団体さんが早速やっていた。私たちは団体さんが引き上げてから記念撮影だけ。 ついでにこれまた有名な?「階段国道」を見る。何で階段なのに国道なのか理由は分からない。 ここでは、実際にケーブルカーで海面下230mまで下ってトンネルを掘ったときの作業坑をガイド付きでツアーがある。私は2度目だが、家内は初めてとあってかなり興味深々。何がすごいかというと構想から完成まで40年もかかったということ。その間にすでに鉄道の時代は過ぎて航空機の時代になってしまっているという皮肉な結果が何かむなしさを感じる。 ただこのところ新幹線の復権もありそうで、そうなるとまた日の目をみることもありそう。 体験料¥1000を支払ってトンネルに下りてみた。竜飛としては珍しく地上では風が無くて蒸し暑かったが、さすがにここまで下ると涼しい。私たちが体験できたトンネルは作業坑で本坑(列車が通る)」ではないが、それでもかなりの大きさ。 見学が終わって地上に上がったら、晴れ間がでてきていた。この様子なら来る途中、霧でなにも見えなかった眺望台から竜飛岬が見えるかもとと期待しつつ戻る。 と、なにやら路上に動くものが。なんとサルの家族(親と子猿が4匹)が道路にたむろしていた。車が近づいても逃げる様子が無い。あわててシャッターを切る。これがその写真です。 なんとなく得した気分で眺望台へ。 7月31日 今日も曇り。天気予報がまるで当たらない。 明日が「弘前ねぷた」を見る日なので、今日は弘前在住のU氏に市内の隠れた名所をご案内いただいた。浪岡駅で待ち合わせ、しばし旧交をあたためる。U氏もお盆休みに北海道キャラバンの予定とのことで、道東方面の情報を提供。 10時半に浪岡を出発。U氏の車で最初に向かったのは津軽家の菩提寺、「長勝寺」。写真は「三門」。(注)山門の間違いではありません。 実はこの話、拝観料¥300を支払い、なかなか軽妙な解説をしていただいたお寺のお坊さんから伺ったもの。一通り境内をご案内いただいたが、印象に残ったのは座禅堂(長勝寺は禅宗)の500羅漢。なんと羅漢さんの一人がマルコポーロになっている。もともと輸入された考えなので、そのまま日本にも受け入れられたらしい。最前列左の立像がマルコポーロです。 弘前在住のU氏も初めて聞いた話が多かったようで、このお坊さんの解説は面白かっただけでなく、弘前と津軽氏を理解するのに大変参考になった。 こちらの見学を終了後、いつもご案内いただいている蕎麦屋「高砂」にてランチ。 元気がでたところで、「金剛山最勝院」の五重塔へ。実はここU氏の菩提寺。ひととおりご案内いただいたが、興味深かったのは2つ。 ひとつは「位牌堂」というものの存在。おそらくなじみのあるかたは少ないだろうと思う。かくいう私たち夫婦も東京育ちですのでさっぱり意味がわかりませんでした。中身を聞いてみるとご位牌を安置するためのお堂だそう。檀家の数だけあるわけだから、その数も相当なもの。論より証拠。下記をごらんください。これはその一部です。 次に興味深かったのはお墓。こちらの墓地の一角に墓石に十字架が彫られているものがまとめてあり、しかも戒名のところにはクリスチャンネームが刻まれているものが多数あったこと。なかなか融通無碍なお寺だなあと感じ入りました。 最後に訪れたのが「田舎館の村役場」。ここはバブルの絶頂期に村役場をお城仕立てで建ててしまったそうで、一見の価値があるからと言われて行ってみました。バブル期でもなければ事業仕分けで絶対に立てられなかったでしょうね。 ただ救われるのは、ここの天守閣から見ることができる「田んぼアート」です。私たちも汗を拭き吹き行列にならび天主にあがってみました。ちょうど真下の田んぼに見事な絵が稲穂で描かれていました。米の種類により穂も茎も色が異なるのを利用して絵を描いています。こんなものです。
8月1日 昨日も曇り、夜半には雨が降っていたが早朝にやんだようだ。 いよいよねぶた周遊の始まり。第一弾は「弘前ねぷた」。「ねぷた」は夕方からなので、それまでどう過ごすかが問題。昨日一日かけて市内をご案内いただいてしまっているので、見残したところは無いし。結局、疲れ休めを兼ねて夕方までごろごろ過ごす。 夕方になってようやく出動。浪岡駅に車を停めて列車で弘前まで移動。一応奥羽本線であるが、列車の便数がすくない。1時間に1本程度。ドアを手動式で開くところにローカル色を感じる。写真は浪岡駅にて。 待ちくたびれて夕方までに気力を消耗してしまってダレている私。 今回は有料観覧席を事前に確保してあったので、定刻(開場)に観覧席へ。ちょうど「ねぷた」のスタート地点にあたるので、目の前で出陣式など見ることができた。 太鼓に続いて、「ねぷた」が「子供ねぷた」を先頭に次々に現れる。「弘前ねぷた」は扇型がメイン。ただしサイズは大中小とあるようだ。こども「ねぷた」の絵が自分たちで書いたものらしく素朴でかわいい。 おとなのほうはサイズも大きいし、絵も専門家が描いているようだ。「ねぷた」の前に先導する人たちも市民参加らしく子供も大人もそろいの浴衣ということでもなく、それぞれまちまちな服装なのも、観光化されていない味がある。 印象的だったのは、若い娘さんたちがかなり積極的に参加していること。たとえば大太鼓の上に乗って叩いている中にも。全員さらしを巻いているので、良くみないと分からないが、真ん中の二人は女性です。下をごらんください。 今日は84台のうちの半分が出陣しているそうだが、時間の関係で40数台全部を見ることはできなかった。なにせ列車の本数が限られているので、戻るには8時過ぎには出発しなくてはいけない。後に心を残しながら涙をのんで弘前を後にした。 8月2日 今朝も雨。なかなか好天に恵まれない。雨が小雨になったところで、いまお世話になっているの背後にある丘に登ってみた。アップルヒルというだけあって、ここはりんご園の中にある。まだ青いがりんごが沢山生っていた。 今日は「青森のねぶた祭り」見物の日。すでに東京で桟敷席の予約をしてあるので、雨だからといって予定を変更できない。 せめて「ねぶた祭り」の間だけでも雨がやんで欲しいと祈りつつ、青森へ。列車で青森まで行く予定でいたが、たまたまちらしを見て青森駅のそば(といっても徒歩25分)に臨時の駐車場があることを発見。 雨が降っているし、待機するのも大変なので、車で出動。 時間になって再度出動。傘を差して指定された桟敷席へ。徒歩25分の道中。桟敷は当然露天なので、濡れている。持参したキャンプ用の椅子を出して観戦の体勢へ。 本番になって奇跡的?に雨がやんだが、「ねぶた」はすべてビニールのシートに覆われて出動。紙製だから濡れたアウトなのは分かるが、やっぱりいまひとつ。明かりが入っても姿がはっきりしないし、写真に撮ってもハレーションが起きてしまい、これまた駄目。 「ねぶた」は太鼓を先頭にお囃子、踊り手(ハネト)の順に行列が続き、最後がねぶたになる。「ねぶた」の題材は見栄えのある武者絵が多い。ちょっと見、どれも同じように見えるので、大型ねぶたについてはスポンサーである各企業、団体の名前で判断するしかない。 これが正調ハネトの衣装です。 残念ながらどのねぶたもビニールシートに覆われていて、もうひとつ迫力に欠ける。大体見終わったところで引き上げ。 8月3日 今朝は久しぶりに青空が見えた。晴れたのは1週間ぶりかもしれない。 明日は五所川原の「立ねぶた」見物があるが、今日は中休み。でもせっかく晴れたので、スケッチを描きに出かけることにした。場所はなるべく近いところで、「八甲田山」。 「八甲田山ロープウエイ」で10分で山頂駅へ。ここから中腹を1時間かけて散策。ただ回遊式でルートが制限されているので、寄り道はできない。順路を標識に従って回るだけ。とちゅうにいくつか展望台があるが、ここからの展望はさほどよくない。というか、山頂に着いたら霧と雲で視界が悪い。結局、スケッチは山頂駅の喫茶店のコーナーを借りて描くことになった。ガラス窓越しのスケッチはもうひとつ興が乗らない。よって作品?の出来ももうひとつ。(単なる言い訳)ただ晴れたときの展望はなかなかだった。 午前中に八甲田ツアーを終了。まだ時間があり、昨日は帰りが遅くなり風呂なしだったので青森市内へ戻り、「かっぱの湯」へ。。料金は格安の¥300(シルバー料金!!!) 特に年齢を示すものを提示しなくてもシルバーと認定されたのがちょっぴり悔しい。 風呂を終えて、昨日の雨中の「青森ねぶた」が消化不良だったので、再度ビニールシート無しを見るために出撃。昨日とは違って出演者も、見物人も相当な人数。やっぱり晴れていないと気分が出ませんね。今回はタダの席(要するに道端)で観覧。晴れていればどこに座っても問題ないし、やはりタダ(有料は¥2500)は良い! これでやっと望みを果たし、家内も大喜びだった。 8月4日 いよいよ「ねぶた周遊」の最後、今日は「五所川原の立佞武多」を見る日。 一昨日の予報では晴れだったのに、昨夜の予報では降水確率50〜60%だと!最近の予報は簡単にずれるので、予定が立たない。今回は知人の紹介で五所川原の目抜き通りにある喫茶店の屋上の席を確保できた。この位置は、立佞武多の台座部分と同じ高さになる。 例によって佞武多見物まで時間がある。今日はお天気もあまりよくないので、とりあえず午前中はお洗濯に専念。コインランドリーを終えて、浪岡から五所川原へ移動。公式駐車場である「イトーヨーカドー、エルムの街」へ車を停めて、ここからシャトルバスで会場まで移動することになる。 下見を兼ねて「立佞武多の館」を見学するため、五所川原駅へ。ここには立佞武多の現物が3基保管展示されている。初めて見る家内はその大きさ高さに圧倒されていた。立佞武多って何だ?というご質問があろうかと思うので、ここにある一つをごらんいただきましょう。高さは約22メートル。 ここで立佞武多の歴史、作り方などを勉強してから本番に臨むことが望ましい?ということなのか、見物人がかなり多い。ひととおり勉強もできたので、ひとまずエルムの街へ引き返し、夜に備える。時間も十分あるので、それまでに夕食を済ませることにした。 私たちが陣取ったのはここ。 今日は祭りの初日とあってお偉いさんのご挨拶があって、次に登場したのは「吉幾三」。ご当地歌手だったんですね。 立佞武多音頭で盛り上がったところで、いよいよ立佞武多の登場。最初はこれ。地元の高校生の作品。これでも中型。 順次大型が続く。 屋根の上からしずしずと現れる様子は圧巻。ここは3つそろいました。 「ねぶた」と「ねぶた」の間には必ず太鼓、お囃子と踊り手の集団が入る。踊り手のユニフォームもそろっているところもあるし、そうでないところもありで、ばらばらな感じがいかにも市民参加型であるように思えた。 喫茶店の指定席で相席になったおばちゃんたちも見物しながらちゃんと体がリズムを取っているのがおかしい。 最後の「ねぶた」が目の前を通りすぎたとたん、バラッバラッという感じでにわか雨が降り出し全員大慌てで撤収。シャトルバスの停留所まで歩く間にずぶぬれ状態。どうも今回のツアーでは(北海道も含め)、バスに乗ると必ず雨にたたられる。今回もまた上着から下着まで全部取り替える羽目になった。幸い車を置いてある駐車場の向かいに日帰り温泉「エルムの湯」があり、ここで入浴と着替えが出来たので助かったが。 これで今回の目標であった三つのねぶたはすべて見物できた。家内の印象はどれも特徴があって面白かった由。順番は最後が「立佞武多」で豪快に締めたのが良かったようだ。 8月5日 「ねぶた」はすべて成功裏に見物でき、家内も満足。わたしもそれを見て満足。でもさすがに北海道から引き続きのスケジュールは結構こたえた。 やってみてわかったが、1ケ月の長期キャラバンでも最初の2週間は毎日が新鮮だが、それを過ぎると惰性で動いているようになる。今回は道の駅で泊まることが多かったが、夏の北海道は男性が独りで動いている方がほとんど。しかもキャンプを楽しんでいるというより、路上生活者がブルーシートの代わりに車を使っているような雰囲気を漂わせている方が多いようだ。いつものキャラバンのように気軽に言葉を交わすのを躊躇わせるものがあって、ついにお友達にはなれなかった。 次回のキャラバンは最低二人で行動することを基本に考え直したい。 さて本論 ETC¥1000のメリットを生かすためには7日に東京入りする必要あり。あと3日。今日そのまま高速に乗ってしまうと早く着き過ぎるので、時間調整を兼ねて(スケッチを描くという目的もあるが)、十和田湖方面に寄り道しながら自宅を目指すことにした。 浪岡でガスを満タンにしてから「十和田湖」へ。「奥入瀬」へ向かう途中で「御鼻部山展望台」を見つけ、ここでまずスケッチ。今日に限って晴天で気温も高い。 カンカン照りの展望台でスケッチすること50分ほど。二人とも1枚づつ仕上げてから、奥入瀬へ。平日にもかかわらずさすがに夏休み。観光バスが多いこと。当然人も車も多い。 車を置いてバスで石ケ戸まで行って、出発点まで渓流を登って戻ることにした。ところが歩き初めてとにかく人が多いこと。渓流なんで涼しいだろうと思いきや、風が無く気温が高いので蒸し暑いこと。3キロほど歩いたところで、二人ともばてばて。結局また途中からバスで出発点まで戻る始末。スケッチブックをザックに入れてもっていったが、なにもできずに持ち帰り。もっとも渓流沿いの道は狭く、とても絵を描く余裕はなかったが。 車を停めるときにお世話になったおじさんの食堂でランチを取ってから、温泉のある道の駅「雫石」へ向かうことにした。ところがナビの設定を間違えたのか、前提条件を間違えたのか、盛岡経由のつもりが、八幡平経由になっていた。まあ景色が良かったし、有名な玉川温泉も見ることができたので、文句は無いが、延々山道のドライブは厳しい。めったに使わないローギアを頻繁につかうような道はこたえる。 最終的に到着したのは「田沢湖」だった。春にもここの温泉郷には来ているので、温泉があるならと思い、「アルパこまくさの湯(日帰り温泉)」へ。今夜はここで泊まり。温泉は春とは違い、ぬるめでなくて、熱め!残念! 風呂から出て、まだ明るかったので、奥入瀬のリベンジということで、温泉郷から見た田沢湖を二人でスケッチ。出来上がりは二人ともまあまあと自画自賛。 今朝の田沢湖高原は素晴らしいお天気。あまりお天気がよくすがすがしい朝だったので、5時に起きてしまった。朝もやの中の山々とその間に見える田沢湖は墨絵のようで、感動的であった。 早朝のうちは気温も低く、涼しい風が肌に心地よかったが、あっというまにカンカン照り。日向においておいた車をあわてて日陰に避難させる。 朝風呂も考えてみたがオープンが9時なので、それまで待てず、7時過ぎに山を下りることとした。 一般道で盛岡へ。盛岡から東北道に乗って一路東京へ。 田沢湖から東京の自宅まで600キロ弱。今日は金曜日。頑張れば今日中に自宅にたどりつけるが、高速1000円のメリットを生かすためには土曜日まで待たねばならない。1時間ごとに休憩をとりつつ、午後5時に「上河内SA」に到着。今夜はここで泊まり。翌日やっと自宅へ。 |
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