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  北海道ソロ編   
 2010年7月9日〜28日
 
 

7月9日 野付半島トドワラ 

今朝は道の駅「めまんべつ」で5時起床。6時には野付半島を目指し、一路244号を南下。
途中「小清水原生花園」に立ち寄り、あらためて花を観賞。お天気は曇りで、気温は17度。海辺なので、すこし風があり、長袖を着ていても肌寒むさを感じる。
ここではエゾスカシユリ、ハマナス、エゾキスゲが満開だった。羅臼からの帰りにここを通ったときは、観光バスで人が溢れていたけれど、今朝は7時前とあって、見物人も2,3人。広大な野原で花をゆっくり鑑賞できた。記念の写真を数枚撮ってから、あらためて「野付半島」へ。

野付半島の先端にあるネイチャーセンターには8時40分に到着。まだ車は数台しか止まっていない。中にキャンピングカーが1台。バックミラーに洗濯物が干してあるところを見ると、昨夜はどうやらここで泊まったようだ。

野付に来た目的は絵葉書とか観光案内でよく紹介されている「トドワラ」を見るため。ネイチャーセンターのすぐそばにあるものと思ってあたりを見渡したところ何も見えない。9時前なので、まだネイチャーセンターもオープンしていない。大体の見当をつけて歩き出すも、行けども行けどもそれらしい風景が見えてこない。たまりかねて引き返えそうとしたところで、カメラを持った男性がやってきたので、トドワラの場所を確認。 

あらてめて歩きだしてから20分ほどで、ようやくトドワラの看板を発見。トドワラを見るためには、さらにここから木道を5分ほど歩かないといけない。

雑誌などで紹介されている写真ではもっと大規模なものかと思っていたが、実際は枯れて倒れてしまったものが多数あり、立枯れているものはそれほど多くない。どんなものかは添付の写真をご覧ください。いずれこれらも倒れて何も無くなるのだろう。

 野付ではトドワラへの道筋がお花畑の中を歩くようになっていて、こちらもエゾスカシユリ、ハマナス、エゾキスゲが小清水原生花園よりもはるかに大規模で群生していた。原野の広さ、花の種類と数からすると、こちらのほうが数段上のように思う。ネックはやはりここまでのアプローチの悪さであろう。

10時過ぎに野付半島を出発。今日は朝の5時から活動開始し、「めまんべつ」から160キロ以上走ってきていることもあって、いつもののんびりベースに戻し、近くにあった「尾岱沼ふれあいキャンプ場」に泊まることにした。根室方面向けて走行中に偶然発見し、念のためチェックしたら電源付きで¥1800とかなり安いので、即決。別海町の経営なので、係りの人も親切で、電源ケーブルの延長コードを無料で貸してくれた。

チェックインは午前11時。普段だったらありえないパターンであるが、今回は時間だけはたっぷりあるので、有意義に過ごすことにした。夕食は昨日めまんべつのパン屋さん「天使のパン」で買ったドイツパンをベースにサラダ、ソーセージ、牛乳といったヘルシーメニュー。

まだ時間がたっぷりあるので、キャンプ場で紹介してもらった立ち寄り湯「尾岱沼温泉浜の湯」へ。¥420だが、シャンプー類完備。露天完備。それも38度と28度の源泉かけ流し!という素晴らしいもの。露天からざぶざぶ湯が溢れて内風呂の洗い場に流れができているほど。

ひととおり入ってみたが、28度は寒すぎるかなと思ったが意外に平気。最初はプールに入ったような感じだが、すぐに慣れる。風呂につかりながら今回のキャラバンで泊まった道の駅やら立ち寄り湯をひとつひとつ思い出しながら時間を忘れてのんびり入浴できた。こころなしか神経痛にも効いていそう。(まったくの希望的観測ですが)

7月10日(土) 移動日 根室方面へ

このところ、お天気があんまり芳しくない。昨日も霧の中、ヘッドライトをつけて走ったくらい。今朝起きたら外は小雨。天気予報では北海道を含む北日本は大雨とのこと。ここ別海町も例外ではなさそそうで、雷注意報がでていた。

7時半にキャンプ場を撤収して根室を目指す。実はキャンプ場は野付湾に面しており、キャンピングカーの指定場所がまさに海辺。強風、豪雨が予想されるので、君子危うきに近寄らずということで、根室へ。

街道沿いの気温表示を見ると朝方は17度だったが、その後風もあって体感温度はどんどん下がる。長袖シャツにトレーナーを着て、その上にベストをして丁度良い感じ。(車の中ですよ!)

約1時間ほどで根室の道の駅「スワン44ねむろ」に到着。ここは白鳥で有名な風連湖を見下ろす高台にあるので、スワン。根室への国道44号線沿いにあるので、44というネーミング。

ガラス張りの綺麗な建物で、併設されているレストランも道の駅には珍しく本格的。ちなみにウリは花咲カニ。インフォーメーションの案内係りの9女性が大変親切で見所、温泉その他もろもろの情報にかんする資料を山ほど渡してくれた。 

しばらくしたら雨が激しくなってきてとても観光どころではないので、今夜はここで待機することにしたが、食料が不足してきているので根室市内へ買出し。途中で格安ガソリンスタンドを見つけて補充。やっぱりモタ系列のガススタンドだった。リッター¥130とこのあたりでは一番安かった。 

市内から戻って前記レストランにて遅い昼食。いろいろ目移りして困ったが、昼なので、簡単にかきあげ蕎麦に決定。今日みたいに寒い日は暖かい(熱い)汁蕎麦が一番。 

7月11日 納沙布岬 春国岱 

昨夜は大雨と強風で車が大揺れだった。

それでも午後10時前にベッドで横になったら寝てしまい、おかげで今朝は4時に起床。周りの車中泊の連中も起きて周りをウロウロ。

 昨日のお天気が何だったんっだというくらい晴れ間が出ている。 ベッドに寝転んだまま横の窓を開けたら、しげしげと私の車を覗き込んでいる人と目が合ってしまって、なにか妙な感じ。

PCで週間天気予報をチェックしたところ北海道は全般にお天気が良くなさそう。今日は幸い晴れ間もみえているので、天気が崩れないうちにと思い、午前5時半に出発。目指すは納沙布岬。 

まず道の駅のすぐそばにある根室10景のうちのひとつ「春国岱」を覗いてみた。ガイドブックには今の時期、ハマナスが咲き誇っているとあったが、花などまったく見えず。お天気も曇りで空も黒くなってきているので、こちらは後回しにして、先を急ぐ。

根室市街地を過ぎる頃から陽が陰ってきて、だんだん曇り空。「納沙布岬」では完全な曇り。気温は15度だが、風が強い(風速4m)ので、かなり寒さを感じる。納沙布岬の突端まで行って目印とウミネコを見る。あちらこちらに北方領土返還の看板を見かけた。あまり寒いので、記念写真を撮って早々に退散。
次に花咲灯台と「車石」に向かう。お天気は持ち直してあっという間に快晴!空が吸い込まれそうに青い。 

車石とは車輪を思わせるような玄武岩の放射状節理。ようするにドロドロの溶岩が海水中で冷やされて固まったもの。百聞は一見に如かず。写真をご覧ください。
私は車石よりも、その周りの景色、断崖と海と空のコンビネーションに感動。根室半島を地図でみると細いが、ここで見える景色はそんなことを感じさせない雄大なもの。圧倒的な迫力だった。海に潮目がはっきり見える。 スケッチをと思ったが、まだ9時前なのに、続々と人がやってくるので、残念ながら見送り。


 最後は今朝最初に訪れた春国岱。9時過ぎになり、そろそろ人が出てきているが、まだ駐車場はガラガラ。さっそく散策コースの木道に足を踏み入れる。春国岱は「風蓮湖」にある砂丘の連なり。湿原、草原、森と変化に飛んでいるが、それらを木道を通って鑑賞できるようになっている。

後ろと見ても誰もついてこない。たった一人で奥を目指す。木道をひたすら歩き続けること25分でようやく湿原を抜けて森へ。ちょうど入り口付近で湿原を見ると鹿の置物が置いてある。こんなサービスは無用だと思って通り過ぎたが、この置物が動いている。念のためカメラを望遠にして覗いてみたら本ものエゾシカだった。森の中ならともかく湿原の中で見るのは初めて。
鹿とさよならして森へ入ってしばらくすると小さな立て札がある。字が小さくて読めないので近寄ってみたら、なんとヒグマ注意報。今年の6月にここで見かけているので十分ご注意くださいとのこと!注意するといってもどうすれば良いんだとブツブツ良いながらも君子危うきに近寄らずの信念で直ちに引き返す。こんなことなら鈴ももってくるんだった。でも大勢ならともかく一人で森に踏み込む度胸が無いのが悲しい。

期待していたハマナスはとうとうひとつも見つからず。先日、野付半島でイヤというほど見ているので、勘弁しよう。

これで根室の調査は終わり。道の駅に戻りソフトクリームを食べてから、今夜の宿、「別海町ふれあいキャンプ場」に向かう。道の駅から40分ほどで到着。

さっそく受け付けで申し込んだが、なんと電源付きで¥700! サイト使用料が¥200、大人一人で¥300、電源使用料が¥200で合計¥700。いままで行ったことのあるキャンプ場でも破格のお値段にびっくり仰天! ゴミ処理も極めて良心的にやっていただいた。すぐ裏手が日帰り入浴施設あり。徒歩でOKというのが嬉しい。さあ、こんやは参議院選挙速報で忙しくなりそう。

7月12日 キャンプ場で休養

昨夜はキャンプ場の裏手にある日帰り温泉施設「郊楽苑」で入浴。料金は¥600 かなり立派な建物で休憩所スナックコーナーもあり。モール温泉といって古代の植物が含まれて居るそうで、色は黒い。

湯船は内風呂が2つ。ひとつは源泉賭け流しで加温していないので、40度。もうひとつは泡風呂。露天もあって、こちらも湯の温度は控えめで40度。注意書きに加熱しないので、ごゆっくりお入りくださいとあった。
アドバイスに従い、露天でゆったりと過ごし、さらに泡風呂で仕上げ。露天から周りの景色が見えるわけではないが、やはり内風呂よりはのんびりできる。
さて今日は12日(月)、朝から雨。9時ころまではまあまあの降りだったが、だんだん激しくなり、10時過ぎにはかなりの豪雨。ついに今日はお出かけを諦め、ここで連泊することにした。

そうなると食料が足りないので、近所のスーパーへ買出し。キャンプ場から2.5kmはなれているので、徒歩では無理。なかなか大きなスーパーだった。買い物を終えてキャンプ場に戻ったら、昨日からステイしているキャンカーは全員残っている。やはり長期キャラバン中の方々のようで、全員居残りになったらしい。

7月13日 霧多布

今朝は快晴。6時には日差しがチリチリするような強さ。でも木陰に入ると涼しい。気温は19.7度。

水の補給、ごみ処理を終えて8時10分に「別海町ふれあいキャンプ場」を出発。目的地は「霧多布岬」。約1時間ほど走り、まず情報収集を兼ねて霧多布湿原センターへ。霧多布は湿原を歩くことができるので、無料のガイドだけでなく、有料の「きりたっぷ道草ガイド(木道)」を購入(¥100)。ま、寄付みたいなも。

木道はセンターから少し離れた海辺にある。

センターで「ヒオウギアヤメ」が満開なのでぜひと薦められたのだが、沢山咲いていたのは「ノハナショウブ」。その他、「エゾカンゾウ」、「ワタスゲ」など。かなり大きな湿原だったが、もうすこし時期が早いほうが良かったようだ。

花見物を終えて、霧多布岬へ。10分ほどで到着。駐車場に車をとめて、岬の突端まで歩くことができる。10分ほどで「きりたっぷ岬」の立て札があるが、そのまた先へ行くことができる。ここから見る太平洋は広い!右側にはアゼチの岬、左側は多分根室方面だと思うが、豪快な景色だった。それにしても空が広い。

ここで絵を描きたかったのだが、適当な場所がないので、右手にあるもうひとつの岬、「アゼチの岬」へ回ってみた。こちらはかなり広い駐車場があり、ほかの車がなかったので、適当なところへ駐車して、車の中からスケッチができた。約40分ほどで1枚仕上げたが、あんまりパッとしない。毎度のことだが、色の配分がどうもうまくいかないので、平板な絵になってしまった。これからちょっと手を入れねば。

スケッチを終えて厚岸に向かう途中で、「琵琶瀬展望台」を見つけた。ちょうどおランチタイムになったので、ここでランチ。冷蔵庫の中身を一挙に整理できた。バランス的にはどうかと思うが、サンチュのサラダ、玉子焼き、ライ麦パン、牛乳といった献立?。ここから見える湿原は見事の一言。私にとっては釧路湿原よりも感動的だった。

豪華?ランチを終えてまた厚岸を目指したが、途中で「あやめけケ原」へ立ち寄り。観光案内所のおじさんが親切な方で、壁に貼ってあった東北海道の地図を見ていたら、「欲しかったらあげるよ!」と奥のほうから大事そうに一枚出してくれた。私はどこに行くにも最初に現地の観光案内に「こんにちは!」を声をかけて入ることにしている。これがきっかけで話が始まることが多い。最初の一言、これが大事。

ただ、残念ながらあやめの時期は6月末がピークだそうで、今はちらほら見えるだけ。満開の時は壮観だそうだ。−−−おじさんの言。来年早めに来てくださいとのことだった。

午後3時にめでたく厚岸の道の駅「グルメパークコンキリエ」に到着。

厚岸の市街地にあるちょっと高台の上にあるしゃれた作りの建物。中にはレストランが2件、無線LANが電源付きで使用できるコーナーもあり。

今日は朝も昼もパンだったので、夜は外食にするつもりでここのレストラン「エスカル」に決めた。なにせ名前にグルメとあるので、期待が持てそう。ただし、ここは牡蠣が名物なので、どんなメニューがあるのか?心配しつつレストランに入った。やはり牡蠣がメインで牡蠣づくしメニュー。生牡蠣は苦手なので、火が通って牡蠣の和風グラタンを選んでみた。久しぶりにまともな食事。コーンスープとサラダがついていて美味しかったが、牡蠣が入っていなければもっと旨かったかもしれない? 家内が聞いたら嘆くだろうな。

先程から神経痛が再発しそうな雰囲気になってきているので、今日は無理せずなるべくおとなしくして早めに寝ることにする。どうやら絵を描いた時のテーブルの高さが微妙にづれていたようで、痛みがでる姿勢をとり続けていたようだ。やはり真剣にやっていると痛みのことを忘れてしまう。PCを使うときはかなり注意しているのに。

7月14日 摩周湖、美幌峠

今日は、朝のうちは濃霧、しばらくして霧は晴れたがお天気は曇り。昨日の予報では一昨日に引き続き晴れとのことだったので、いずれ晴れ間もでるだろうと期待しつつ、「摩周湖」を目指すことにした。

午前6時50分出発。早起きしたので気合十分。8時半に道の駅「摩周温泉」に到着。

さっそく管理事務所に行って情報をいただく。たまたま朝お掃除中のおばさんから貴重なアドバイス「ライブカメラによると摩周湖も「美幌峠」も晴れていて見晴らしが良から、霧が出ないうちに行ったほうが良い。」とのことだった。

あわてて摩周湖を目指す。9時には第一展望台へ。もうかなりの人が出ている。急いで展望台へ駆け上がると、摩周湖がその全貌を見せていた。雲も霧もなし。水面にはちりめんのような漣がたっているだけ。やはりカルデラ湖なので、岸辺から水面までに平地が無い。摩周湖は上から眺めるしかないのかも。

それよりもっと素晴らしかったのが、湖の反対側の山にかかる雲海。写真をご覧いただければ納得してもらえると思うが、はるかに感動的だった。スイスでみた雲海よりもずっとやさしい姿であるが、山もスイスのようにとんがっていないので、バランスは取れている。
第一展望台の駐車料金¥410は前払い済みなので、ちょっともったいなかったが、1時間ほどで第三展望台へ移動。こちらは無料。駐車スペースが少ないので車がとめられるかどうかは運次第だが、こちらからの眺めもかなりのもの。人が少ない点を考えるとこちらのほうが落ち着いて見ていられる。ここからも雲海がよく見えた。

一通り見て写真を撮ってから、あらためて駐車チケットをよくみたら硫黄山駐車場も使用できるとあった。さっそく山を降りて「硫黄山」へ向かう。摩周湖と屈斜路湖の中間地点、川湯温泉が近い。

噴煙があちこちで噴出しており、かなり硫黄の匂いがする。噴煙が出ているところまで歩いていけるようになっていた。岩肌には黄色の硫黄がびっしりこびりついているのだが、本当に安全夫なんだろうか? 
よく見るとその噴煙口のそばにかごがあり、中は卵が一杯入っている。長生き卵として5ケ¥400、1ケ¥100也で販売中。5個は多すぎるが、もう少し長生きしてみようと1個だけ買った。記念に卵売りのおばあさんに写真を撮ってもらった。味は普通。はて何年長生きできるだろうか。

卵を食べ終えてから、車の入り口を山の方向へ向けてスケッチ開始。今回は気をつけて無理のない姿勢でゆっくりと作業をすすめる。11時ころから始めて12時ちょっと前に完成。白い煙を水彩でどう表現するか迷っているうちに、うっかり山の稜線を描いてしまい、煙を表現するのが、大変難しくなってしまった。できあがりは?うーん!という程度。もうすこし基本的なテクニックをマスターしないと。

絵は描き終わったが、まだ明るいし、雲も無いので、来たついでに「美幌峠」にも行ってみることにした。屈斜路湖からは18キロのゆるい登りが続くが、峠の道の駅ぐるり美幌峠に到着。やっぱり頑張って来て良かった。数年前に記念写真を撮ったことを思い出したが、あのときよりも木々の緑がずっとあざやかで屈斜路湖の藍色の湖面が絶妙なバランス。 

ここも絶景ポイントはカメラの放列で、人が多すぎ。ちょっとスケッチをする雰囲気ではないので、写真を撮って退散。硫黄山でもそうだったが、ここでも中国のかたがたの多いこと。あちこちでしゃべっている言葉が全部中国語。チャイナパワー恐るべし! 

昼飯は道の駅の食堂で「豚のから揚げ丼」をいただく。これは帯広の「豚丼」よりも旨かった。論より証拠で写真をご覧ください。から揚げが花びらのように丼の上に広がっている。このタレが絶妙の味。

  

あらためて道の駅「摩周温泉」へ戻り、係りのおばさんに報告を兼ねてお礼を申し上げた。ついでに付近の温泉情報をゲット。道の駅から釧路川を隔てた対岸にある「ペンションBIRAO」(キャンプ仲間O氏の定宿)で日帰り温泉施設を経営しているそうで、さっそく行ってみた。
  

風呂はこじんまりとしているが、内風呂と露天があり、源泉掛け流し。温度は内風呂が40度以下、露天は体温よりもちょっと高め、おそらく37,8度と思われる。長湯向き。アルカリ泉で、肌がぬるぬるするが、風呂からあがるとさっぱり。料金はシャンプーありで¥300と良心的。ただしドライヤーが無いので、頭を洗うときは注意が必要。いま午後5時だが、今頃になって陽がさしてきた。夕方とは思えない。   

明日は予報が雨なので、さてどうしたものか。神経痛対策でこの温泉にもう一晩お世話になるとするかな? 

7月15日 足寄、ナイタイ高原 

今朝の道の駅「摩周湖温泉」は霧。そのうち晴れるだろうと午前7時に出発。今日の目標はまず「阿寒湖」、その後十勝平野を一望できる「ナイタイ高原牧場」。 

摩周湖から241号線で帯広方面に向けて走り、途中「双岳台」と「双湖台」という二つの展望台を経由し、約1時間ほどで阿寒湖へ到着。 

駐車場の管理人も居ない時間なので、あてにしていたネイチャーセンターはまだオープンしていなかった。しばしあたりを散策してみたが、メインの通りにはホテルが林立、その合間に土産物店が隙間無く詰まっているような状況で、普通の温泉街と変わらず。昨日の摩周湖、屈斜路湖とは大違いで、とても絵を書くような雰囲気でなく、早々に退散。

あらためてナイタイ高原牧場を目指す。 

その前に今夜の宿?を決めておかなくてはいけないので、とりあえず足寄の道の駅「あしょろ銀河ホール21」へ立ち寄った。ここは松山千春の故郷で、道の駅の2階には松山千春ゆかりの記念品を展示したコーナーもある。

道の駅の入り口にある松山千春の「碑」には、彼の代表曲である「大空と大地の中で」の歌詞と手形と足形が彫られてある。手形がスイッチになっていて、手をふれるとこの曲が流れる仕掛け。 
道の駅は市街地のど真ん中にあり、まだ整備中だったが、駐車場だけは完成していた。状況がわかったので、次の候補地、道の駅「足寄湖」へ。約10キロほどのみちのり。

 

こちらは「エーデルケーゼ館」というチーズ工場が道の駅を兼ねている。ガイドブックによるとここのレストランで供する「チーズカレー」が旨いとあったので、まだ10時半だったが、早めのランチにすることにした。出てきたカレーを見たら、普通の甘口カレーにとろけるチーズが乗っているだけ。味も予想通りで、とくに感動するほどのものではなかった。 

こちらは広大な駐車スペースがあるものの、道の駅からは一段下がっていて、夜間の安全面でちょっと難がありそう。   

一通り、今夜の宿のチェックが終わったので、いよいよ目的地のナンタイ高原牧場へ。ここからあと20キロほどの上り坂となる。斜度6%なので、キャンカーにとっては結構きつい。それでも40分ほどで無事にレストハウスへ到着。上っている間はあたり一面霧でなにも見えない。レストハウスの駐車場から下をみても霧で真っ白。山のほうを振り返ってみると、ちょっぴり青空も見えている。とにかく時間たっぷりあるので、霧が晴れるまで待機することにした。合間に名物ソフトクリームを。

 

昼過ぎまで待っていたら、ようやく徐々に霧が晴れると、下の方の景色が一変。手前の牧場群のそのはるか向こうの地平線まで見られるようになった。まさに絶景。いままでで一番北海道らしい景色ではないかと思う。地球が丸いと実感されるほど空も大地も広い。


前記の松山千春の歌詞はこんな環境からでないと生まれないだろうなと実感させられた。論より証拠、写真をごらんください。 

やっと絵を描く意欲が出てきたので、キャンカーからキャンプ用の椅子を持ち出しスケッチ開始。できあがり?今回はまあまあと自賛しておきましょう。   

絵がまあまあだったので、気をよくして下山。気温は朝のうちは16度だったが、絵を書くころにはジリジリするような暑さ。湿気がないのでしのげるが気温は26,7度はあったように思う。ちょっと汗をかいたので、いつものように温泉へ。  

ガソリンスタンドで確認した「足寄温泉」は地元の方々が利用される銭湯みたいなものだった。入り口が男、女と別れている。中に入ると番台があって、おかみさんが入場券を受け取ってくれた。何十年ぶりかの銭湯。子供のころを思い出した。お値段は¥300。当然ながらシャンプーの類は無い。これも銭湯と同じ。

でも温泉の湯はかけ流し、湯量豊富。ナトリウム単純泉である。湯船は大きくお湯がどんどんあふれている。湯の温度はちょっと高めで42度。肩まで入らず、腰湯でのんびりつかる。昨日から神経痛がちょっと怪しい傾向なので、注意しつつゆっくりとつかり、ゆっくりとあがる。まだ4時なので、お仕事をされている皆さんにはちょっと申し訳ない気持ち。 

今夜は結局、銀河ホール21でお世話になることとした。隣はナイタイ高原で一緒だったキャンカー。仲間が居るのですこしほっとする。

旭川、富良野などの内陸部は猛暑(この夏一番との予報)らしいので、涼しい道東にもうすこし滞在するほうがいいかもしれない。

7月16日 足寄から旭川へ 

足寄の朝は霧。午前5時の気温は17度。あいかわらず涼しい。

あまりお天気が良くなかった日が続いたので、今日は久しぶりに布団を干すことにしよう。道の駅でやるわけにはいかないので、今日はキャンプ場で過ごすにする。幸い、今日と明日は晴天が見込まれるので、旭川方面でキャンプ場を探すことにした。 

足寄を午前7時10分に出発、国道241,273経由で旭川へ。途中、「糠平湖」「タウシュベツ橋梁」を見るために立ち寄ったが、橋など何も見えない。
しばらくあたりを見回したら、看板が二つ。ひとつはタウシュベツのコンクリート橋の説明(国鉄の士幌線の名残)。その隣にもうひとつ。それは湖の水面下にこんな姿で沈んでいますとの想像図!? どうやら渇水期でないと見られないらしい。入り口にヒグマ出没の注意書きがあり、念のためベルを振りながら行ったのに! 
 

心の中でぶつぶつ言いながらあらためて旭川を目指す。途中にある三国峠は北海道の国道では一番高いところにある。延々と上りが続くが、6%くらいの勾配で、急坂急カーブが少ないのでキャンカーでも比較的のぼり易いものだった。残念ながら峠からの眺望は期待していたほどのものでは無かったが。
峠からは下りが延々と続く。「層雲峡」では前回見られなかった「銀河の滝」「流星の滝」に立ち寄った。ここからまた観光客が多くなる。半数は中国人とおぼしき面々。デジカメでも小型でなくて、一眼レフの大きいなカメラを自慢げに持ち歩いているのですぐわかる。そばによってみたらやっぱり中国語。 

足寄を出たときは曇りだったが、糠平湖を過ぎるころから一挙に晴天になり、足寄の涼しさがうそのよう。さすがに峠ではちょっと気温が低かったが、下りになったら、もう27度。日差しがきつい。太陽光線が肌に突き刺さる感じ。 

旭川のジャスコには11時ちょうどに到着。駐車場はかんかん照り。とても車の中には居られない。早々に店内へ。ATMで資金調達。食材を購入してから、レストラン街で中華を発見。久しぶりにマーボー掛けご飯をいただく。見本のお皿が巨大だったので、ちょっと心配したが、出てきた皿はサンプルと同じ巨大なもの。(隣の箸とグラスと大きさを比べてください。)残さねばと思いつつ、旨かったので、完食。ちなみにこの箸も普通サイズではなく大きいです。 


旭川から20キロほど離れた「東神楽キャンプ場」には午後2時に到着。 

さっそく布団干し。自分と家内の分をやらなくてはいけないのだが、布団4枚、シーツ2枚、予備の毛布2枚、カーペット2枚、枕3ケ、クッション3ケを順番に干す。立ち木と車の間に物干しの紐を渡し、そこへ布団を干す。その他は芝生の上に並べる。

とにかく日差しがきついので、布団もすぐに熱くなるほど。魚を焼くように裏表をひっくり返し、2時間ほどで完了。その間を縫ってコインランドリーでたまった洗濯物を一挙に処理。これまた同じくらい時間がかかり、全部終わったのが、午後5時。暑いさなかの肉体労働で、脱水症状になりそうだった。仕事を終えてからの冷水が旨かった。青森で買ったブロックの氷がやっと役にたってくれた。ビールが飲めたらグイ!なんだろうけど。 

夕食の前に、キャンプ場の向かいにある日帰り温泉「森の湯はなかぐら」へ。いつもは夜間に入ることが多いので気が付かなかったが、露天からの景色が素晴らしい。露天は上と下と2つあって、上からは大雪山の旭岳を中心に周りの山々がよく見える。内風呂は低温湯と高温湯の二つがあり、低温湯は本当に低温で35〜6度くらい。これはありがたかった。 

日が落ちてようやく涼しくなってきた。心配していた熱帯夜にはならないだろう。 

明日から3連休でここのキャンプ場も予約で満杯。富良野も大混雑だろうし、明日はどこへ避難するか考えねば。  

7月17日 旭川 

今日から三連休、観光地は相当混むだろうと判断。スケッチを邪魔されないためには早朝から出動することにし、今朝は6時45分にキャンプ場を出発。目指すは美瑛。

旭川から国道237号を一路南下。途中の「かんのファーム」の花が綺麗だったので、ちょっとだけ立ち寄り。起床したときは曇りだったが、あっという間にかんかん照り。かんのファームは丘陵のど真ん中で木陰など望むべくもない。とにかくチリチリ暑い。ラベンダー以外にも色とりどりに花が咲いているが、とにかくここでスケッチは到底無理とあきらめた。 

美瑛ではまず「パッチワークの径」へ。駐車スペースのあるところは人も多いので、そのちょっと手前のベンチだけある場所へ車をとめて、パッチワークをスケッチ。約50分ほどで切り上げ。ここも日陰になるようなものが無いので、暑さこらえて描きました。苦労が報いられていればいいのだが。 

つぎの「ケンメリのスポット」、「北西の丘スポット」、などを歴訪?ケンメリのポプラは意外に道端にあって丘陵の中にすっくと立っているイメージとはかなり違っていた。スケッチの対象としてはボツ。その他のスポットも車と人が多くすぎるので、こちらも敬遠。 

最終的に穴場である上富良野の「日の出公園」へ。予想したとおり、こちらはあまり人が出ていない。上富良野の駅からシャトルバスまで出ている割には人が多くない。休憩所のテーブルと椅子を借用して、ラベンダーの丘と美瑛岳の2点を製作。
終わったら昼になっていた。スケッチをした場所は日陰だったが、一歩外にでるとあんまり暑くて食欲がわかない。大概食欲だけは問題ないのだが、今回はちょっと違うようだ。なにせ気温16,7度の足寄から27度の旭川はこたえます。 

日の出公園を終えて、どうも自分の才能に自信がなくなり(もともとそうあったとは思いませんが)、師匠である「榎木孝明の水彩画美術館」を訪れた。彼の富良野、美瑛の作品を見て得るところが多々あった。前回ここを訪れたときは自分がそれほど絵を描くことに熱中していなかったため、感度が鈍かったようだ。今回は見るポイントがわかったように思う。 

今日得られたものは明日以降の作品に反映できるといいのだが、そう甘くはないだろうな。 

以上にて今日の仕事は終わり、汗を流すために「はなかぐら」へ戻ることにした。ところが帰り道を間違えて、偶然「新栄の丘」に到着してしまった。ついでなので、こちらでも写真とスケッチのポイントをチェック。景色はいいのだが、人気スポットとあって観光バスもどんどん来るので、スケッチは諦めた。ここでなんとなく腹がすいていることに気が付いたので、いつものソフトクリームとチーズコロッケにて簡単ランチ。 

午後2時半には「はなかぐら」に着いた。仕事の上がりにはちょいと速めだが、なんとなく体力を消耗してしまった感じ。道を間違えたり、ついに探し当てることができなかったりで、結構走行距離がいってしまった。本日の走行距離158キロ!旭川と美瑛の往復だけのつもりだったが、またまたガソリン補給せねば。 

7月18日 三愛の丘 

今朝は道の駅「あさひかわ」にて4時半起床。夜中蒸し暑くて熟睡できず。結局そのまま起きてしまった。残念ながら予報どおりやっぱりお天気は雨。出かける意欲を削がれます。 

朝食の支度をしているうちに小雨になり、だいぶ明るくなってきた。うまくいけば晴れないまでも曇りくらいは期待できそう。道の駅は隣の車が密接していて風通しが悪く、気分が良くないので、隣のスーパーの駐車場に移動。大きな駐車場の真ん中に車を止めたら風が涼しい。これで頑張れそう。 

だんだん気持ちが高まってきたので、早々と食事を終え、7時に出発。目的地はガイドブックで調べた「三愛の丘」「千代田の丘」など、まあ適当なネーミング。場所はパッチワークの径のある丘から国道を挟んだ向かい側になる。 

旭川から昨日と同じく273号線を南下。ナビに出ているような場所ではないので、道端の標識を見落とさないよう慎重に走る。まだ早朝で、後続車も無いので、後ろを気にせずゆっくり走る。 

8時に「三愛の丘」へ。ここからの景色も「パッチワークの径」から見たものと同じようなもの。ただし、こちらのほうがづっと人が少ない。問題はスケッチするのに適当な場所を見つけるのがちょっと難しいこと。千代田の丘へも行ってみた。こちらは駐車場には前夜からとおぼしきキャンピングカーが一台だけ。向かいの丘の展望台まで上ってみると、さらに展望が開け、美瑛が一望できる。 

三愛の丘 千代田の丘

雨上がりで地面が濡れていたが、持参の椅子を出してスケッチ開始。幸いちょっと前から雨がやんで薄日も差してきた。心がけが良いと違いますね! 

夢中でやっていたらあっというまに1時間経過。あまり同じ姿勢を続けると首に影響がでるので、ここらでいったん切り上げ。 

さらにスケッチポイントを探すも、見つからず。どうやら「絵本の木」というスポットは地主さんとの折り合いがつかなかったようで、売店でも案内していないようだ。

ついでなので、戻るルート上にあった「拓真館」(写真家のギャラリー(無料))に立ち寄り。さすがにプロが見つけるポイントと撮影のタイミングは素晴らしい。

ここは庭の白樺の小道が雰囲気があってなかなか良かった。 

まだ昼前だが、昨夜は汗をかいて気持ちが悪いので、ちょっと早いけれど「フラヌイ温泉」へ行くことにした。ここは富良野へ来たときは必ず立ち寄るスポット。特に家内が大のお気に入り。理由は31度の源泉があるから。単純炭酸泉だが、源泉そのままの温度で入れる。つぼ湯のようで、深さは結構あるので、足を伸ばしてつかるかたち。最初はヒヤッとするが、すぐになれる。肌に無数の小さい泡がくっついてくる。今回も30分ほどのんびり入ってみた。やっぱりここは良い。湯船から出ると体は結構あったまっていた。 

一汗流して再度気分が高揚してきたので、そのまま帰途につくのはもったいない。と思っていたら、この先「千望峠」ビュースポットと書いた看板発見。距離も5キロと手ごろ。

行ってみたらここからも美瑛と十勝岳が一望できる。さすが千望というだけのことはある。これは良いスポットを見つけたと思い、さっそくスケッチを開始。下書きをして、これから絵付けと思って準備をしていたら、なんといままで人が居なかった展望台に観光バスが2台も! 日本語と中国語が入り乱れている。と思うまもなく絵を描こうとしていたあずまやに遠慮もなく(当たり前か)大勢の人々が乱入。とても絵付けするような状況ではなくなり、昨日家内から言われた「絵の具を綺麗にしてから仕舞いなさい」とのアドバイスに従い、もくもくと衆人環視の中、お掃除をし続ける。結局、一人にはなれず、スケッチは中止。 

ちょうど大き目の画用紙が使い切ってしまって、ハガキサイズしか残っていなかったので、すぐにあきらめることができた。負け惜しみかも? 

明日は完全に雨との予報。すこし小雨になるかもしれないので、現場待機するかどうか。場所はこれから考えよう。

7月19日 美瑛 

今朝もやっぱり予想とおりの雨。 

昨夜は10時過ぎに寝たので、今朝は5時起き。 

雨はやみそうもないが、雨降りの光景もスケッチの題材になるかもと思い、またちょっぴり昨日のように雨がやむかも?と期待しつつ十勝岳方面を目指して6時55分に出発。  

とりあえず十勝岳温泉ルートにある「望岳台」を針路を取った。 

まだ雨は降っているが、登りにかかってしばらくすると「ビルケの森」があり、すぐに「青い池」という案内板を発見。まだ8時前なので、駐車場には3台しかとまっていない。とくに入り口には工事の看板があるだけで、どんなものなのか見当がつかないまま奥へ。5分ほど歩くと突然目の前に青いというよりミルクに青い塗料をちょっぴり入れたような色の池が現れた。池の中には立ち枯れた木が沢山あり、先日見た野付半島のトドワラの池版といった感じ。ちょっとイメージがわかないと思うので写真を添付します。 

水面に波紋がないため、鏡のように写っている。これは予想を超える美しさだった。念のためあとでガイドブックを見てもこの池のことは出ていない。これは掘り出しものかも? 

しばらくぼーと見ていたら段々人が増えてきた。そろそろ退散しようと駐車場へ戻ると、もう満杯の様子。連休の最終日とあって雨でも出かけてくるんだなと感慨しきり。人のことは言えませんが。 

池を後にして望岳台へ向かった。目的地に到着したら自衛隊の冬戦部隊のマークのあるトラックも来ていて、どうやら登山訓練をするらしい。ほかにも大きなザックを背負った登山客が多い。 

そこではたと気づいた。台というからここから美瑛を見下ろす景観が楽しめると思っていたが、名前が山を望む台だから、見える景色は美瑛岳などの山が対象だった。しかも肝心の山は霧と雲につつまれて全容がわからない。だから絵もかけない? 西のほうが明るいのでひょっとすると霧が晴れるかもと思い、しばらく待機したが、結局晴れる気配なし。 


しかたなく山を下りることにした。ただ下りるのももったいないので、「吹上温泉の露天風呂」の様子を見に寄ってみた。混浴露天風呂だが、入っていたのはおやじ2人だけ。さすがに無料というだけあって脱衣場も何もない。周りからは丸見え状態。 冷やかし半分で来ていた女性たちも恐れをなしてすぐに退散してしまった。写真はさすがに取れず。 

一度美瑛駅に戻りとにかく昼飯をたべたから次の計画をかんがえることにした。駅前の「恋屋」という妙な名前の食堂でオムカレーを。美瑛はスープカレーで有名らしく、あまり粘度の無いカレーだったが、味は良かった。オムライスは普通。ここで美瑛のビュースポットのパンフレットをもらい、あらためてマイルドセブンの丘とかセブンスターの木とかの正確な場所をチェックできた。 

いままで何度も美瑛富良野には来ているが、これらのミーハースポットにはとんと縁が無かったが、どうせヒマだし、ちょっとのぞいてみることにした。

マイルドセブンの丘はごらんのとおり。
 

セブンスターの木もまあこんなもの。 

その後雨の中うろうろしていたら、四季彩の丘が見つかったので、ちょっと立ち寄り。花畑は綺麗だが、ちょっと観光地の色彩が強くてあまり好きになれない。絵も描いてみたがどうも気に入らないので、ボツ。

むしろ名前の無いところで見つけたひまわり畑が素晴らしかった。 

美瑛はこんな景色があちこちにあるので、自分で探してみるのも一興だと思う。
雨もだいぶ本降りになってきたので、今日のお仕事?はこれで終了。 

お風呂はいつもの「花神楽」へ。その後道の駅「東川道草館」へ行ってみた。じゃらんで入選したロールケーキを食べてみたかったから。米粉で作ったものらしい。まだ食べてません。夜のお楽しみにとってあります。 

風呂に行くために下着をチェックしたら在庫が少なくなっていたので、急遽コインランドリーを探す。道の駅あさひかわの向かいにあったのは確かコインランドリーだったと思いだし、あわててあさひかわに戻り、洗濯をした。ここは毎回ちゃんと清掃してくれているし、洗濯と乾燥を1台のマシンでやるので面倒が無い。道の駅で40分ほど待機している間に無事にお洗濯終了。これ3でしばらく洗濯から開放されるかな? 

今日は最後に大仕事があったので、疲れた。考えてみれば、東京を出たのが6月25日。すでに26日も経っている。そんな感じも持たなかったが、28日には青森に戻らなくてはいけないので、北海道に居られるのもあと8日。  

7月20日 旭岳

旭川滞在も今日が5日目。これが旭川からの最後のレポート。 

昨日は遅めの就寝だったが、晴れるんでは?いう期待で5時半に起床。ところが空を見ると予報とは大違いで曇り。 

今日の目的は最後に残しておいた「旭岳」でスケッチをすること。曇り空の下、旭岳温泉をナビにインプット。

途中、忠別川と山の両方から霧が立ち上っている幻想的なショットを見て感動。 

つづいて「大雪山源水」の看板を見て立ち寄った。ここは大雪山の湧水が噴出しているところ。まだ朝の8時前なのに、数名の方々がペットボトルを何十本も持ってきて給水している。お見かけしたところ、どうもレストランか喫茶店のオーナーのようだった。自分も負けずに2Lのペットボトル一本を満タンに!これで今夜はおいしいお茶が飲める!
 てなことで寄り道したが、「旭岳ロープウエイ」の駐車場には8時半に到着。なんとなく道なりに駐車場に入ってしまい、料金¥500を請求された。帰りがけに何気なく隣を見たら公営の無料駐車場もあった。なんとなく釈然としない気持ち。
まず切符売り場に偵察に行ってみた。まだ曇り空のままで、山の姿が下からは見えない。売り場のライブカメラで山頂駅の様子を見たが、まっしろけで何も見えない。 

気象情報は以下の通りで著しく意欲を削がれる。
それでも大勢の熟年登山家が団体で受付を待っている。みんな本格的な登山姿で決めている。スニーカーヤッケなんていう軽装は私のほか2組の夫婦だけ。ちょっと不安な気持ちを抱えながらまず頂上の駅まで行ってみることにした。ロープウエイの料金は往復¥2800。

山頂駅に到着したら、ライブカメラの映像よりもだいぶ状況が好転しており、周りが見渡せるほど視界が回復してきた。しばらくすると青空も見えてきて、旭岳の山頂以外は見えるほどになった。 

やはり心がけの問題だろうか? 

山の天気は変わり易い。あっというまに晴天。暑くなってきたと言いたいところだが、風が強い。持参したヤッケを着ても寒さを感じてゆっくりスケッチする余裕が無い。それでも1枚は頑張って描いてみた。描いているうちにどんどん景色が変わってしまうので、思い出しながらかかねばならず、結構難しい。

中腹を池を眺めながら散歩するコースの途中にある展望台でスケッチをしたが、中高年のおばさんたちは遠慮がなく、「ちょっと見せていただいてもいいですか?」なんて前置きなしに、どんどん近寄ってきて「あーだこーだ」と仲間同士でおしゃべりが始まり、とても描いていられない。結局中止。 


そうこうしているうちに、ついに旭岳が全容を見せてくれる時が来た。やっぱり雄大そのもの。 

お散歩コースの途中には高山植物が沢山咲いていた。名前がわからないので申し訳ありませんが、写真だけお楽しみください。綺麗な花をごらんいただき心が洗われることと思います。 

そのうちまた雲がかかり冷え込んできたので、山を下りることにした。結局3時間ほどの滞在だった。山を下りてきたら、やはり気温は今期最高だそうで、暑い。 

まだ昼前なので、戻る前に「天人峡」へ行ってみた。昔行った時の印象とはだいぶ違っていて、ミニ層雲峡のような趣。駐車スペースが少ないので、天人峡温泉まではいけず、写真を撮っただけで帰途についた。 
さあ、これで旭川、美瑛、富良野は終えて明日は移動日。北海道は明日から猛暑でしかも梅雨入り?だそうで、日曜日までは曇りか雨とのこと。行動がだいぶ制約されるので、慎重に行く先を選ばねば。 

7月21富良野再び 

今日の朝は医者探しから始まった。実は昨日の夜、虫が耳に入ってしまって出てこない。ゴソゴソ動きまわる音がしていたが、やがて聞こえなくなったのだが、気のせいか何かムズムズする。大丈夫だとは思ったが、人に見てもらわねばわからない。 

富良野で医者を探したら耳鼻科が見つかったので、朝一番でお伺いした。検査の結果はスコープで自分でも確認できたが、無事虫さんはお出かけになっていた。やれやれ。帰りがけに看護士さんたちからお大事に!といわれたが、何を大事にするのかしら?

実は富良野に向かったもう一つの理由は昨夜家内からの電話。「カチョカバロ」というチーズを買ってくるようにとの厳命が下り、急遽富良野の「チーズ工房」で探すことになった次第。 

診察を終えて、早速行ってみたが、お目当てのカチョカバロは作っていないとのこと。どこかで入手できないか失礼を承知でたずねたところ、何とあの花畑牧場の出店が中富良野にあるとのこと。調べてみたらファーム富田のラベンダー園のすぐ隣に夏季限定で店を出しているらしい。 

カチョカバロは限定生産で朝のうちに売り切れてしまうのを知っていたので、すぐさま駆けつけた。幸いまだオープンしたばかりでだいぶ残っていたので、2個ゲット。花畑牧場の真っ赤な袋に入れてもらい、ちょっと気が引けたがその赤い袋をぶらさげたまま車を止めたファーム富田の駐車場へ戻る。いくら無料駐車場といってもそれでは申し訳ないので、ソフトクリーム1ケお買い上げ。 

ところで「カチョカバロ」のカチョカバロ姿はこんなものです。
ついでに満開のラベンダー畑ついでにラベンダーの写真を撮ってきた。 こちらは「ファーム富田イースト」
で、こちらは本家の「ファーム富田」。  
これで今日のミッションは終了。まだ昼飯には早いが、見つけておいたレストラン、「羊の丘」へ向かう。

羊の丘レストランでまず搾りたての牛乳を飲んでみた。ジャスコで買った十勝牛乳とは濃さが段違い。ミルクの中に脂肪分がぶつぶつ舌にさわるのがわかる。これはいままで飲んだ中では最高の部類に入る。一挙に期待が高まり、まだ11時前だというのに、ジンギスカンを注文してしまった。
ご飯が炊けてないので、しばらく待ってくれとのこと。その合間を利用してベランダから見える景色をスケッチ。 早速店の主人がやってきて油ですか?水彩ですか?だと!レストランの主人は左端の人物です。

肉にはこだわりがあるらしく、生肉を提供している。食べ終わったら感想を聞かれた。私が食べたのはちょっとお値段高めのサフォーク種のラム。たしかに冷凍の肉とはやわらかさといい、味といいまるで違う。野菜とご飯は頼まず、サラダだけ付けたが、代金¥1400だった。

 

久しぶりの肉に興奮。旨かったな! 
これですべて終了。旭川から富良野まで下ってきたので、そのまま南下することにした。 

富良野を出てすぐに「ラベンダーの森」の看板あり。ちょっと気になったので、寄ってみた。ラベンダーの花畑、森の散策、日帰り温泉がついた総合施設だった。またしても中国人観光客ばかり。結構穴場を知っているみたい。

中に入ってみてびっくり。ファーム富田もはだしで逃げ出しそうな見事な花畑だった。立て札には「ラベンダーの海」とあった。本当にそんな感じ。論より証拠。写真をごらんください。

 

これでもう寄り道なし。今日の最終目的地は千歳のそばにある道の駅「マオイの丘」にした。 
道の駅の手前で「長沼温泉」の看板を見つけ、先に風呂にした。長沼町営だが、かなり立派な建物、設備も充実。内風呂だけで5つ、露天1つ。温度は38度〜42度までバラエテイに富んでいる。すっかり堪能した。代金¥500。ただここから道の駅まで12キロあるので、その間の運転がかったるかった。 

午後5時無事に道の駅「マオイの丘」にチェックイン。お疲れ様でした。 

7月22日 札幌編  

今朝起きたら涼しいを通り越して寒い! 昨日からの引き続きでお天気も曇りで気温が低い。東京の方には申し訳ないくらい。富良野とは大違いで体調の管理が難しい。昨夜は厚手のパジャマ、一昨日はTシャツ。着るもので何とか調節している。 

あいにくの曇り空で小雨もパラついているが、雨天でもコストをかけずに楽しめるところを探し、まず「北海道開拓の村」へ。今朝はスタートが遅く8時半に出発。30キロほど離れた開拓村へは9時15分到着。駐車料金¥300を支払って中に入ると、広大な駐車場にはポツンと先着の1台のみ。

絵の具と傘を持って早速チケット売り場へ。支払おうとしたら、案内嬢が「65歳以上は無料になりますが?」との嬉しいお言葉。免許証を提示して無事に無料チケットをゲット。「でもどうして65歳以上って分かったんですか?」と無駄な質問をしてみたが当然答えはなし。嬉しくもあり、悲しくもある一瞬だった。 

ここには明治村のように、北海道の開拓期の建物を移築して保存してある。洋館だけでなく当時の店、鰊の番屋群などが、全部見切れないほど沢山展示してある。

中には当時の鉄道馬車まで運行していた。写真をごらんください。
 
これは開拓使札幌本庁舎 

鉄道馬車の線路をはさんで両側に建物がある。

小雨交じりで傘を差しながらなので、駆け足になってしまったが、時間をかけてじっくり見たらかなり面白いと思う。とにかく敷地が広大。展示してある建物は全部で52もある。とても1時間やそこらで見るのは不可能。またその大部分は中を見学できるようになっている。ここはお勧め。   

そうそう肝心のスケッチだが、入り口の土産物店の軒先で小雨を避けながら描いていたのだが、急に本降りになってしまい、画用紙が水浸しになりそうなったため、やむなく断念。残念! 

続いて隣接の「北海道開拓記念館」へ。ここでも65歳以上無料のメリットを享受。ちょっぴり嬉しい。 

テーマ別に8つのゾーンに分かれており、北の大地からアイヌ文化、蝦夷から現代にいたる北海道の歴史を網羅してある。ここもとにかく資料が多い。まともに見たら、1日がかりになるだろう。私はヒマにまかせて2時間ほどかけて興味のあるテーマをじっくり見させてもらった。

 

敷地内には記念塔があり、登れるようになっていたので、早速チャレンジ。8階まで急な階段を登る。残念ながら屋上までは出られなかったが、ここから札幌の市内が一望できた。 

見物を終えて昼を過ぎてしまったが、こちらには飲食の施設が無い。大型車が駐車できるかどうか確認してから、「サッポロビール園」に向かう。

駐車場の入口で警備員があわてて出てきてビール園ですね?長時間置き去りにはしませんね?と聞いてきた。どうやらP泊場所として使ったキャンピングカーが居たらしい。
食事だけと返事したらほっとしたような顔をしていた。

ビール園内のガーデンレストランでは「ガーデンご膳」なるものを注文。牛肉の柳川風という内容に惹かれて、詳しく中をチェックしなかったが、なかなか興味深いメニューだった。 

刺身(甘エビとマグロ)、鰊漬け、冷たい汁そば、姫竹と牛肉の柳川風という取り合わせ。一つ一つはまあまあだが、合体するとなんともバランスが悪い。ご飯もついていたが、せめて暖かいそばなら汁かわりになるのだが。これで¥1480だった。
勘定を払う段になって、フロアマネージャーに一言クレーム。いつもの悪い癖。 

椅子の具合がはなはだ良くない。座面の奥行きがありすぎて、座っても背中がつかない。背中をつけようとすると足が届かない。寝そべるようにして無理に背板にもたれるとゴリゴリして痛い。ひょっとすると長居をさせないようにするための陰謀か?と思ったがそんなことはなさそうだ。
マネージャーに自分で座ったことがあるかと聞いたら、当然「もちろんあります」との答え。不都合は感じなかったか?と再度詰問するも明確な返事なし。上司には話を伝えておきますとは言っていたが。さあ来年改善されているかどうか?

ビール園の後はお決まりのビール博物館へ。以前は無料だったソフトドリンクは有料(¥100)になっていた。 

これで戻るつもりだったが、一瞬晴れ間が見えたので、札幌市内を一望できる「羊が丘展望台」が近いのを思い出し、さっそく行ってみた。駐車料¥500を支払って入場すると、市内から程近いのに景色が一変!広い芝生の向こうに市内がずーと広がっているのが見える。ちょっといい感じだったので、スケッチを描くことにした。ここは若い方が多くて描いている最中に覗き見するようなマナーの悪いおばさんが居なかったので安心して描くことができた。描いている最中に風が強くなってきて寒さを覚えるようになり、最後は駆け足で仕上げ。 

 

トイレから戻る途中で「さっぽろ雪まつり資料館」が無料で見学できるとあったので、無料ならばとさっそく入館。雪祭りの歴史と歴代の雪像の写真模型が飾られていて、中には息子がまだ小さいころ、一緒に見たことのある像もあって、なつかしく見て回ることができた。 

これで今日のフリーチャージのツアーは終了。本日かかった料金は駐車料の¥800だけ。 

さて明日も同じようなお天気らしい。また地図と天気予報を見比べて検討せねば。

7月23日 積丹  

今日は「マオイの丘」からニセコへの移動日。お天気は曇り、ときどき小雨。気温は21度。6時15分に道の駅「マオイの丘」を出発、小樽方面に針路を取る。 

久しぶりに高速を使用した。札幌付近走行中、晴れ間が出たので、回復するかなと思いきや、小樽が近くなるとまた濃霧。その中、地元ナンバーの車は100キロでバンバン走ってくる。こちらはそんな勇気は無いので、70キロ前後でそろそろ走る。濃霧の様子は下記をごらんください。

小樽へは2時間で到着。さっそくいつもの駐車場へ向かうと、なんとそこはお祭りのメイン会場になっていた。提灯や幟で満艦飾の賑わい、とても駐車できるはずもなし。あわてて付近を捜すも、キャンカーを受け入れてくれるところが早朝ということもあって見つからず。しばらくうろうろしたが、結局小樽を断念し、余市へ向かうことにした。 

今日は移動日なので、とくに観光を考えておらず、良い景色が見つかったらスケッチでもしてみようかという気軽な日。余市についたらすこし陽が差してきたので、積丹へ行ってみることにした。

道の駅「スペースアップル余市」では毛利さんに敬意を表し、記念撮影。
余市から積丹に向かう途中で霧が立ち上る瞬間を見たので、あわててセイコマートに車をとめてパチリ。
残念ながら「神威岬」は濃霧の中。それでも観光バスはどんどんやってきて、全員霧の中、岬へ向かう。
わたしもだめもとで行ってみたが、無駄足。その証拠がこの写真です。

足場も悪いし、画用紙は濡れてしまうので、スケッチは止めて引き返す。 

車に戻ってランチ。ありあわせの食材で簡単に済ませたが、なにせ一人だと食材の消費期限を守ろうとすると、ついつい食べ過ぎてしまう。スーパーに立ち寄ったときに買いすぎないよう注意せねば。 

今夜の宿は結局、一番近いニセコにすることにして、一路倶知安経由でニセコへ。

途中で「ワイス温泉」¥500の看板を見つけ、飛び込み。お湯はかなり熱め。42度以上はありそう。最初はちょっときつい感じだったが、すぐに慣れた。なかなかいいお湯だった。相客は2人でほぼ貸切状態。シャンプー、ドライヤーもあってなかなか良心的な設定。
すっかり温まって先を目指す。目的地の「ニセコビュープラザ」には15時50分到着。 

移動日とはいえ積丹経由としてため、距離はだいぶ増えて本日の走行距離は267キロ!ちょっと走りすぎたかも?

7月24日 洞爺湖から流山へ 

今朝も雨。予報どおりとは言え、このところ北海道らしくないお天気が続いている。おかげで暑くはないので助かるが。昨日、道の駅の観光j案内にニセコビュースポットを3つ教えてもらい、天気がよければ(雨が降らなければ?)、そこでスケッチと思っていたが、やはりだめみたい。 

2時間ほど、車内でいらいらしながら過ごしたが、すこし小ぶりになったのを見て、場所だけチェックすることにした(来年用です)。 ビュースポットNo1、No2、No3の順に回ってみた。やはりどこも羊蹄山が見えないと何ということない畑だけ。No3の東山の花の丘だけは花が咲いていただけ他よりもましだったが。 富良野、美瑛を見た後では特に惹かれるものが無かった。お天気のときにくれば違った印象がもてるのだろうが。

念のため写真をご披露しておきます。 

道の駅に戻って雲と霧が晴れるのをまったが、またまた雨がまた降り出してきた。羊蹄山が無くても絵になるところといえば、去年も描いたニセコ大橋。 結局ここの駐車場で第二弾を描いてみた。去年と比較してどうなのかちょっと気になる。 

この様子だと、雨はあがりそうもないので、ついにあきらめて、函館に向けて南下することにした。どうせなら洞爺湖あたりでお天気待ちをしようと、最初は道の駅がある洞爺湖の北側を目指した。 

幸い、到着したころから、晴れ間が出てきて、なんとかスケッチができそう。さっそく道の駅「洞爺湖」の裏手の水辺に出てスケッチ開始。真正面に中島が見えてなかなか雰囲気がよろしい。見物人も居ないので落ち着いて描くことができた。ただ曇り空の場合、空と湖面の差をどう表現した良いのか、よく分からない。四苦八苦して何とか仕上げたが?

 続いて、ガイドにあった「浮見堂」へ行ってみた。駐車場のすぐ下の水辺ではテントを張ってキャンプしている家族が沢山居た。皆さん水遊びで夢中。これなら邪魔されることはないだろうと、早速、浮見堂が良い角度で見える場所を探してスケッチ開始。かなり上手く描けたかなと思って油断したら、指の絵の具が空のところへべたり。あっという間も無くほぼ全損!また間の悪いことに小雨が降りり出した。あわてて絵の具をこそげ取ろうとしたが、あせればあせるほど深みにはまってしまった。がっくり。

もう一度書き直す気力も無く、そのまま引き上げることにした。 ここから函館まではまだだいぶあるので、一気に向かうことはやめて、道の駅「YOU・遊・森」に向かった。

到着してお風呂を探してみたら、北海道上陸第一夜で入った流山温泉がすぐ近くだったので、そちらを最終目的地とすることにした。

午後5時半流山温泉到着。さすがに今日は距離を稼いだので、少々疲れ気味。すぐにお風呂に入り、小休止。まだ駒ケ岳は見えないが、明日の予報に期待しよう。 

7月25日 大沼公園  

昨夜の予報では今日は晴れ!の予定だったが、起きたら曇り。キャンプ場の正面に見えるはずの駒ケ岳はまったく見えず。また今日も雨かとすくなからずがっくりきたが、朝食を食べているころから少しづつ雲が途切れてきた。

この分だともう少し陽があがれば、山の姿が見えるかもと思い、いつもより遅めの8時半にキャンプ場を出発。30分ほどで「大沼公園」に到着。今日はお祭りとのことで、まだ午前9時だというのに家族連れで人の山ができている。あわてて駐車場に車を止めて、スケッチをする場所を探しに。
このころから急に晴れて、日差しがきつくなってきた。夏はこうでなくては!と思い、森の小径を歩いてみる。一通り回ってみたが、なかなか適当な場所が無い。ベンチがあるところからは、駒ケ岳が見えないし、人も多い。水辺まで降りるとなんとかなりそうだと思い、あんまり考えなしに、道から降りたら、あっというまに滑ってしまった。自分では転がらずになんとか踏みとどまったつもりだが、現実はそう甘くない。ものの見事に一回転してしまった。周りの人の同情的な視線が痛いほど。その場所がここです。

それでも痛いお尻と腕をいたわりつつ、なんとか一枚仕上げた。手前に咲いている睡蓮の花も入れたのが失敗。水彩で群生している花を描くのは難しい。
私が絵を描き終えるの待っていたらしく、隣に座っていた中年の男性がシャッターを押してくれるよう依頼あり。お返しに撮ってもらったのがこれです。

  

その後、場所を変えるべく駐車場方向へ戻ったら、またしても中国人(多分台湾)の団体さんが多数。
つながる自転車に大挙して乗って嬉しそうに走り回っていた。子供じゃないですよ。
昼近くなりすっかり暑くなってきたので、小休止。搾りたての牛乳とじゃがバターで豪華ランチ。ミルクは脂肪が固まっているほど濃い。じゃがいもは北あかり。バターもマーガリンでなくて、本物?がたっぷり。どちらも旨かったな。

 

元気になったので、場所を移動して第二作目に挑戦。こちらは景色は良いのだが、場所が踏み切りのそばで当然ベンチなんてものは無い。柵にもたれて立ったまま。うしろをマラソンランナーが走ってゆくというなんとも場違いなところ。それでもめげずに仕上げた。こんどは睡蓮が無いのでなんとかカッコウがついた。



これで今日のノルマは終了。さっそく函館在住の旧友(キャンプ仲間)にメールして、これから伺う旨伝えた。旧友は理容院なので、伸びかけてきた髪を散髪してもらうのが目的。ご夫妻でお出迎えいただき、早速やっていただく。ほぼ1ケ月ぶりでさっぱりした。
今夜の宿は昨日と同じ、「流山温泉キャンプ場」、温泉付きで¥1100也。

7月26日 函館、函館山、五稜郭 

今朝の流山は昨夜からの濃霧がまだ続いている。5時に起床。すでにテントの連中はおきていた。

流山のキャンプ場には前回と違ってだいぶお客が増えていた。基本はテント派だが、ワゴン車で熟年のご夫婦が仲良く旅をしているのは微笑ましい。道の駅と違ってここなら堂々とコンロを出して炊事ができるので。 

私のほうは、このところスケッチが目的で観光しているような気がする。今日は晴れだったらキャンプ場から見える駒ケ岳を描こうと思っていたが、濃霧ではいたし方なし。方針を変えて市内へ。

目的はお洗濯とお買い物。買い物はスケッチブックの画用紙がなくなりかけていたので、補充。昨日調べておいた画材のお店を順番に回るつもり。水彩用の厚手の紙のスケッチブックは量販店には置いていない。今回はPC持参ですぐに調べられるので非常に助かった。 

洗濯を1時間ほどで終えて、さっそく画材屋さんめぐり。1番目と2番目にはものが無かった。3番目の前に、位置の関係で「立待岬」を先にした。道路が狭い上に、路面が荒れていて、ぎっこんばったんの連続でキャンカーにはつらい。なんとか岬に到着したら、駐車場は広くて立派なトイレもあり。なんとバス専用のパーキングまで用意されている。ということはバスもこの道を!運転手さんご苦労さん。

ここからの景色は壮大だが、スケッチには向いていない。海の広さ(対岸が青森)を表現するのがとても難しいので、断念。結局ここでは写真を撮っただけで引き上げる。写真は壮大なところではなくて記念写真!写っている男性はタクシーの運転手さんです。

さらに絵になる場所を求めて「函館山」の頂上へ。ここは夜景がメインだが、自家用車は夜は通行禁止になるので、昼間しか車ではこれない。ロープウエイ代を払って夜景を見に来て下さいということ。 展望台の下であまり人が来ないところでスケッチ。


スケッチを終えて人が多い見晴らしの良い展望台に戻る。ここでも中国人の皆さんの多いこと。そういえばトイレの張り紙も中国語、韓国語、英語、日本語が併記されている。内容は用を足した後はちゃんと水を流して欲しいというもの。 

サンドイッチとフルーツ牛乳という簡単なランチを終えて、3番目の画材屋さんを求めて市内へ。文雅堂というお店でようやくお目当てのスケッチブックを買うことができた。 

せっかく画用紙がゲットできたので、もう一枚と思い「五稜郭」へ。ところが駐車場に入ったら、ゲートにキャンピングカーお断りの注意書きが。後続車が迫っているので、戻れない。やむなくそのまま入場し、Uターン。ゲートの柵が気になり、左に寄せすぎてバックミラーをポールに当ててしまった。派手な音の割りにダメージは無かったのでホツ! 

五稜郭タワーにははどうしても登りたかったので、いったんここから徒歩20分のところにある友人宅へ車を置かせてもらい、再度徒歩で出撃。カンカン照りの中の20分は結構きつい。

¥840を支払って五稜郭展望台へ。五稜郭といってもほんとに星型になっているのかどうかは、中を歩いていても分からない。前回訪れたときはまだタワーが無かったので、その姿が確認できなかった。今回はそのリベンジ。

さすがに上からの展望は素晴らしい。五稜郭の姿もバッチリ確認できたし、前景に五稜郭、遠景に駒ケ岳というアングルが良い。ここまた大勢の中国の方と日本の方がいらっしゃるので、スケッチできず。タワーを出てお堀越しにスケッチをしてみた。石垣をどう表現したらよいのか、かなり苦労した。
蟻が絵の具に中やら画用紙の上やら、腕にも足にも登ってくるので、これを追い払いながらの40分。

描いていた場所はこの三角の部分です。ここの左上の土手に腰掛けて橋を見下ろす角度。さすがにここまでは誰も登ってきませんでした。

おっとひとつ言い忘れました。なんと五稜郭の中に「函館奉行所」が復元されるそうです。まだオープンしてませんでしたが、建物はできてました。ご参考までに。(注)2010.7.29正式オープンしました。



7月27日 函館市内 恵山 

今日のお天気は無茶苦茶。朝のうちは曇り。そのうち晴れ間がでてきて安心したのもつかの間。しばらくしたら小雨。で、最後は暴風雨!

昨夜は面倒だったので風呂に行かずにそのまま寝てしまい、朝起きたら体がべたべたして気持ちが悪い。気温は低いけれど湿気が多いようだ。きのう調べておいた日帰り温泉の営業時間をチェックしたら、なんと朝5時からオープン。しめたと思い、7キロ離れた東前温泉「しんわの湯」へ直行。まだ朝の6時45分! 

地元の方の銭湯代わりと思っていたが、温泉でしかも源泉掛流し。内風呂、露天合わせて7種類もある。それで料金は¥390也。さすがにシャンプーは無し。ドライヤーも有料ではあったが、風呂が大きい。休憩所が広い。建物は新しい。といいことづくめ。ロッカーは無料で鍵つき。湯の温度は38度から42.5度までバラエテイに富み、露天の寝湯が最高だった。青空の下、小原庄助さんの気分全快。  

気分良く一日が始まった。風呂の後、最初にフェリーの便を早めの便に変更。次に家内の姉(入院中)にお土産購入。「金森赤レンガ」の箸専門店では無料で名前を彫ってもらうことができる。家内の姉だけとはいかず、当然家内の分も調達。
平日だが、お客はそこそこ多かった。珍しかったのは中国人が皆無だったこと。ひょっとするとまだ時間が早かったのかも? 買い物を終えたのが10時だった。 

駐車場に着いたときは少し雨が降っていたが、買い物が終わるころには完全に晴れ上がり暑いくらいになった。金森倉庫の駐車場は2時間まで無料(買い物すれば)。 

この間、スケッチのポイント探しなどした良い場所が見つからず。あきらめて移動することにした。お天気が良いので、今回行きそびれていた「恵山」に行ってみることにした。ここの道の駅「なとわえさん」にはB級グルメの決定版「たこめし」があるので、これも目的のひとつだつたが。 

到着してまず「たこめしや」さんへ。前回はおばさんだったが、今回はお兄さん。ちょっと話を振ってみたら、あれはお母さんとのこと。それから話が盛り上がり、注文したたこめし弁当に、味噌汁のサービス。さらに自分のHPにここの写真を載せていることなど披露し、話が更に盛り上がったところで、とれたてイカの刺身までサービス。

家内だったら泣いて感激したかも?さすがにイカは私でも上手い(甘い)と思いました。お兄さんありがとう!

お弁当には「イカ飯」が1本入ってましたが、食べきれなかったので、持ち帰りしたいと申し出たら、なんともう1本入れてくれた。お兄さんまたまたありがとう。

腹ごしらえができたところで、海辺のベンチに座って恵山のスケッチを描き始めた。お天気最高で山も海も生き生きしている。大体輪郭が出来上がったころ、急に突風が吹き出し絵の具やら筆が吹き飛んだ。そのうちポツンと雨が。と思うまもなく猛烈な雨と風。あわてて車内に戻り、仕上げは結局車の中だった。 

お天気の恵山の写真はこれ。空も海も綺麗でしょう!

で、30分後はこんな様子。

 

とりあえず1枚は描き終えたので、市内へ引き返すことにした。強風で車の運転が怖い。なんとか徐行運転(北海道バージョン?)で戻る。

明日のフェリーは午前7時40分発なので、今夜はフェリー乗り場の泊用の駐車場で待機。まだ外は雨。さっきから一歩も外にでていない。多分明日の朝までこの態勢か? 

7月28日 フェリーの旅 函館から青森へ 

昨夜は豪雨だったが、朝起きたら雨はすっかり上がっていた。 

今日は函館から青森への移動日。身支度を整えてから7時に乗船受付、20分乗船開始。40分出帆。定刻どおり。

夏休みなので、もうすこし混んでいるかと思ったが、車は車両甲板の一段目だけで、しかもその半分以下。乗客も数えるくらいしか乗っていなかった。

函館を出るころは曇り。まだ空は黒い雲がまだらになっている。心配されていたうねりは無く、酔うこともなかった。函館を出て津軽海峡を越えるときに少しゆれたが、陸奥湾に入ってからはほとんど揺れなし。おかげで気持ちよくスケッチに専念できた。 
函館山を海から眺めた風景と陸奥湾に入ってから進行左見える下北半島の突端部分を描く。椅子がないので、たったままの作業で、根を詰めると結構きつい。なんとかそれぞれ40分ほどで仕上げる。

航海時間は3時間40分あるので、短いようで結構長い。スケッチをするため位置を決めるのに階段を下りたり登ったり、デッキに出たり、入ったりで結構な運動ではあった。 
午前11時半にめでたく青森に上陸。上陸したらムッと暑い。

道の駅「浪岡」へ向かう途中で見た標識では気温31度となっていた。やはり海ひとつ隔てただけで、ずいぶん気温差がある。まだ体がなれていないので、かなりフラッとする。 

途中青森市内のジャスコでランチ兼お買い物をして、午後2時に道の駅「なみおか」に到着。しばらく休憩してから風呂へ。毎度おなじみの「和の湯」。道の駅から車で5分ほど。ちょっと熱めのうち風呂はやめてぬるい露天風呂にだけつかる。露天といっても景色はなにも見えないが、それでもほっとする。内地?に戻ってきた安心感からか、どっと疲れたでてきた。 

今夜はここでお泊り。明日一番で家内を青森空港までお出迎えです。 続きは別稿「ねぶた周遊記」でご覧ください。