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   北海道ロングツアー記 ソロ編 No2  
 2010年7月16日〜22日
 
 

7月16日 足寄から旭川へ 

足寄の朝は霧。午前5時の気温は17度。あいかわらず涼しい。

あまりお天気が良くなかった日が続いたので、今日は久しぶりに布団を干すことにしよう。道の駅でやるわけにはいかないので、今日はキャンプ場で過ごすにする。幸い、今日と明日は晴天が見込まれるので、旭川方面でキャンプ場を探すことにした。 

足寄を午前7時10分に出発、国道241,273経由で旭川へ。途中、「糠平湖」「タウシュベツ橋梁」を見るために立ち寄ったが、橋など何も見えない。
しばらくあたりを見回したら、看板が二つ。ひとつはタウシュベツのコンクリート橋の説明(国鉄の士幌線の名残)。その隣にもうひとつ。それは湖の水面下にこんな姿で沈んでいますとの想像図!? どうやら渇水期でないと見られないらしい。入り口にヒグマ出没の注意書きがあり、念のためベルを振りながら行ったのに! 
 

心の中でぶつぶつ言いながらあらためて旭川を目指す。途中にある三国峠は北海道の国道では一番高いところにある。延々と上りが続くが、6%くらいの勾配で、急坂急カーブが少ないのでキャンカーでも比較的のぼり易いものだった。残念ながら峠からの眺望は期待していたほどのものでは無かったが。

峠からは下りが延々と続く。「層雲峡」では前回見られなかった「銀河の滝」「流星の滝」に立ち寄った。ここからまた観光客が多くなる。半数は中国人とおぼしき面々。デジカメでも小型でなくて、一眼レフの大きいなカメラを自慢げに持ち歩いているのですぐわかる。そばによってみたらやっぱり中国語。 

足寄を出たときは曇りだったが、糠平湖を過ぎるころから一挙に晴天になり、足寄の涼しさがうそのよう。さすがに峠ではちょっと気温が低かったが、下りになったら、もう27度。日差しがきつい。太陽光線が肌に突き刺さる感じ。 

旭川のジャスコには11時ちょうどに到着。駐車場はかんかん照り。とても車の中には居られない。早々に店内へ。ATMで資金調達。食材を購入してから、レストラン街で中華を発見。久しぶりにマーボー掛けご飯をいただく。見本のお皿が巨大だったので、ちょっと心配したが、出てきた皿はサンプルと同じ巨大なもの。(隣の箸とグラスと大きさを比べてください。)残さねばと思いつつ、旨かったので、完食。ちなみにこの箸も普通サイズではなく大きいです。 

旭川から20キロほど離れた「東神楽キャンプ場」には午後2時に到着。 

さっそく布団干し。自分と家内の分をやらなくてはいけないのだが、布団4枚、シーツ2枚、予備の毛布2枚、カーペット2枚、枕3ケ、クッション3ケを順番に干す。立ち木と車の間に物干しの紐を渡し、そこへ布団を干す。その他は芝生の上に並べる。

とにかく日差しがきついので、布団もすぐに熱くなるほど。魚を焼くように裏表をひっくり返し、2時間ほどで完了。その間を縫ってコインランドリーでたまった洗濯物を一挙に処理。これまた同じくらい時間がかかり、全部終わったのが、午後5時。暑いさなかの肉体労働で、脱水症状になりそうだった。仕事を終えてからの冷水が旨かった。青森で買ったブロックの氷がやっと役にたってくれた。ビールが飲めたらグイ!なんだろうけど。 

夕食の前に、キャンプ場の向かいにある日帰り温泉「森の湯はなかぐら」へ。いつもは夜間に入ることが多いので気が付かなかったが、露天からの景色が素晴らしい。露天は上と下と2つあって、上からは大雪山の旭岳を中心に周りの山々がよく見える。内風呂は低温湯と高温湯の二つがあり、低温湯は本当に低温で35〜6度くらい。これはありがたかった。 

日が落ちてようやく涼しくなってきた。心配していた熱帯夜にはならないだろう。 

明日から3連休でここのキャンプ場も予約で満杯。富良野も大混雑だろうし、明日はどこへ避難するか考えねば。  

7月17日 旭川 

今日から三連休、観光地は相当混むだろうと判断。スケッチを邪魔されないためには早朝から出動することにし、今朝は6時45分にキャンプ場を出発。目指すは美瑛。

旭川から国道237号を一路南下。途中の「かんのファーム」の花が綺麗だったので、ちょっとだけ立ち寄り。起床したときは曇りだったが、あっという間にかんかん照り。かんのファームは丘陵のど真ん中で木陰など望むべくもない。とにかくチリチリ暑い。ラベンダー以外にも色とりどりに花が咲いているが、とにかくここでスケッチは到底無理とあきらめた。 

美瑛ではまず「パッチワークの径」へ。駐車スペースのあるところは人も多いので、そのちょっと手前のベンチだけある場所へ車をとめて、パッチワークをスケッチ。約50分ほどで切り上げ。ここも日陰になるようなものが無いので、暑さこらえて描きました。苦労が報いられていればいいのだが。 

つぎの「ケンメリのスポット」、「北西の丘スポット」、などを歴訪?ケンメリのポプラは意外に道端にあって丘陵の中にすっくと立っているイメージとはかなり違っていた。スケッチの対象としてはボツ。その他のスポットも車と人が多くすぎるので、こちらも敬遠。 

最終的に穴場である上富良野の「日の出公園」へ。予想したとおり、こちらはあまり人が出ていない。上富良野の駅からシャトルバスまで出ている割には人が多くない。休憩所のテーブルと椅子を借用して、ラベンダーの丘と美瑛岳の2点を製作。
終わったら昼になっていた。スケッチをした場所は日陰だったが、一歩外にでるとあんまり暑くて食欲がわかない。大概食欲だけは問題ないのだが、今回はちょっと違うようだ。なにせ気温16,7度の足寄から27度の旭川はこたえます。 

日の出公園を終えて、どうも自分の才能に自信がなくなり(もともとそうあったとは思いませんが)、師匠である「榎木孝明の水彩画美術館」を訪れた。彼の富良野、美瑛の作品を見て得るところが多々あった。前回ここを訪れたときは自分がそれほど絵を描くことに熱中していなかったため、感度が鈍かったようだ。今回は見るポイントがわかったように思う。 

今日得られたものは明日以降の作品に反映できるといいのだが、そう甘くはないだろうな。 

以上にて今日の仕事は終わり、汗を流すために「はなかぐら」へ戻ることにした。ところが帰り道を間違えて、偶然「新栄の丘」に到着してしまった。ついでなので、こちらでも写真とスケッチのポイントをチェック。景色はいいのだが、人気スポットとあって観光バスもどんどん来るので、スケッチは諦めた。ここでなんとなく腹がすいていることに気が付いたので、いつものソフトクリームとチーズコロッケにて簡単ランチ。 

午後2時半には「はなかぐら」に着いた。仕事の上がりにはちょいと速めだが、なんとなく体力を消耗してしまった感じ。道を間違えたり、ついに探し当てることができなかったりで、結構走行距離がいってしまった。本日の走行距離158キロ!旭川と美瑛の往復だけのつもりだったが、またまたガソリン補給せねば。 

7月18日 三愛の丘 

今朝は道の駅「あさひかわ」にて4時半起床。夜中蒸し暑くて熟睡できず。結局そのまま起きてしまった。残念ながら予報どおりやっぱりお天気は雨。出かける意欲を削がれます。 

朝食の支度をしているうちに小雨になり、だいぶ明るくなってきた。うまくいけば晴れないまでも曇りくらいは期待できそう。道の駅は隣の車が密接していて風通しが悪く、気分が良くないので、隣のスーパーの駐車場に移動。大きな駐車場の真ん中に車を止めたら風が涼しい。これで頑張れそう。 

だんだん気持ちが高まってきたので、早々と食事を終え、7時に出発。目的地はガイドブックで調べた「三愛の丘」「千代田の丘」など、まあ適当なネーミング。場所はパッチワークの径のある丘から国道を挟んだ向かい側になる。 

旭川から昨日と同じく273号線を南下。ナビに出ているような場所ではないので、道端の標識を見落とさないよう慎重に走る。まだ早朝で、後続車も無いので、後ろを気にせずゆっくり走る。 

8時に「三愛の丘」へ。ここからの景色も「パッチワークの径」から見たものと同じようなもの。ただし、こちらのほうがづっと人が少ない。問題はスケッチするのに適当な場所を見つけるのがちょっと難しいこと。千代田の丘へも行ってみた。こちらは駐車場には前夜からとおぼしきキャンピングカーが一台だけ。向かいの丘の展望台まで上ってみると、さらに展望が開け、美瑛が一望できる。 

三愛の丘 千代田の丘

雨上がりで地面が濡れていたが、持参の椅子を出してスケッチ開始。幸いちょっと前から雨がやんで薄日も差してきた。心がけが良いと違いますね! 

夢中でやっていたらあっというまに1時間経過。あまり同じ姿勢を続けると首に影響がでるので、ここらでいったん切り上げ。 

さらにスケッチポイントを探すも、見つからず。どうやら「絵本の木」というスポットは地主さんとの折り合いがつかなかったようで、売店でも案内していないようだ。

ついでなので、戻るルート上にあった「拓真館」(写真家のギャラリー(無料))に立ち寄り。さすがにプロが見つけるポイントと撮影のタイミングは素晴らしい。

ここは庭の白樺の小道が雰囲気があってなかなか良かった。 

まだ昼前だが、昨夜は汗をかいて気持ちが悪いので、ちょっと早いけれど「フラヌイ温泉」へ行くことにした。ここは富良野へ来たときは必ず立ち寄るスポット。特に家内が大のお気に入り。理由は31度の源泉があるから。単純炭酸泉だが、源泉そのままの温度で入れる。つぼ湯のようで、深さは結構あるので、足を伸ばしてつかるかたち。最初はヒヤッとするが、すぐになれる。肌に無数の小さい泡がくっついてくる。今回も30分ほどのんびり入ってみた。やっぱりここは良い。湯船から出ると体は結構あったまっていた。 

一汗流して再度気分が高揚してきたので、そのまま帰途につくのはもったいない。と思っていたら、この先「千望峠」ビュースポットと書いた看板発見。距離も5キロと手ごろ。
 

行ってみたらここからも美瑛と十勝岳が一望できる。さすが千望というだけのことはある。これは良いスポットを見つけたと思い、さっそくスケッチを開始。下書きをして、これから絵付けと思って準備をしていたら、なんといままで人が居なかった展望台に観光バスが2台も! 日本語と中国語が入り乱れている。と思うまもなく絵を描こうとしていたあずまやに遠慮もなく(当たり前か)大勢の人々が乱入。とても絵付けするような状況ではなくなり、昨日家内から言われた「絵の具を綺麗にしてから仕舞いなさい」とのアドバイスに従い、もくもくと衆人環視の中、お掃除をし続ける。結局、一人にはなれず、スケッチは中止。 

 ちょうど大き目の画用紙が使い切ってしまって、ハガキサイズしか残っていなかったので、すぐにあきらめることができた。負け惜しみかも? 

明日は完全に雨との予報。すこし小雨になるかもしれないので、現場待機するかどうか。場所はこれから考えよう。

 

7月19日 美瑛 

今朝もやっぱり予想とおりの雨。 

昨夜は10時過ぎに寝たので、今朝は5時起き。 

雨はやみそうもないが、雨降りの光景もスケッチの題材になるかもと思い、またちょっぴり昨日のように雨がやむかも?と期待しつつ十勝岳方面を目指して6時55分に出発。  

とりあえず十勝岳温泉ルートにある「望岳台」を針路を取った。 

まだ雨は降っているが、登りにかかってしばらくすると「ビルケの森」があり、すぐに「青い池」という案内板を発見。まだ8時前なので、駐車場には3台しかとまっていない。とくに入り口には工事の看板があるだけで、どんなものなのか見当がつかないまま奥へ。5分ほど歩くと突然目の前に青いというよりミルクに青い塗料をちょっぴり入れたような色の池が現れた。池の中には立ち枯れた木が沢山あり、先日見た野付半島のトドワラの池版といった感じ。ちょっとイメージがわかないと思うので写真を添付します。 

水面に波紋がないため、鏡のように写っている。これは予想を超える美しさだった。念のためあとでガイドブックを見てもこの池のことは出ていない。これは掘り出しものかも? 

しばらくぼーと見ていたら段々人が増えてきた。そろそろ退散しようと駐車場へ戻ると、もう満杯の様子。連休の最終日とあって雨でも出かけてくるんだなと感慨しきり。人のことは言えませんが。 

池を後にして望岳台へ向かった。目的地に到着したら自衛隊の冬戦部隊のマークのあるトラックも来ていて、どうやら登山訓練をするらしい。ほかにも大きなザックを背負った登山客が多い。 

そこではたと気づいた。台というからここから美瑛を見下ろす景観が楽しめると思っていたが、名前が山を望む台だから、見える景色は美瑛岳などの山が対象だった。しかも肝心の山は霧と雲につつまれて全容がわからない。だから絵もかけない? 西のほうが明るいのでひょっとすると霧が晴れるかもと思い、しばらく待機したが、結局晴れる気配なし。 

しかたなく山を下りることにした。ただ下りるのももったいないので、「吹上温泉の露天風呂」の様子を見に寄ってみた。混浴露天風呂だが、入っていたのはおやじ2人だけ。さすがに無料というだけあって脱衣場も何もない。周りからは丸見え状態。 冷やかし半分で来ていた女性たちも恐れをなしてすぐに退散してしまった。写真はさすがに取れず。 

一度美瑛駅に戻りとにかく昼飯をたべたから次の計画をかんがえることにした。駅前の「恋屋」という妙な名前の食堂でオムカレーを。美瑛はスープカレーで有名らしく、あまり粘度の無いカレーだったが、味は良かった。オムライスは普通。ここで美瑛のビュースポットのパンフレットをもらい、あらためてマイルドセブンの丘とかセブンスターの木とかの正確な場所をチェックできた。 

いままで何度も美瑛富良野には来ているが、これらのミーハースポットにはとんと縁が無かったが、どうせヒマだし、ちょっとのぞいてみることにした。

マイルドセブンの丘はごらんのとおり。
 

セブンスターの木もまあこんなもの。 

 

その後雨の中うろうろしていたら、四季彩の丘が見つかったので、ちょっと立ち寄り。花畑は綺麗だが、ちょっと観光地の色彩が強くてあまり好きになれない。絵も描いてみたがどうも気に入らないので、ボツ。

むしろ名前の無いところで見つけたひまわり畑が素晴らしかった。 

美瑛はこんな景色があちこちにあるので、自分で探してみるのも一興だと思う。
雨もだいぶ本降りになってきたので、今日のお仕事?はこれで終了。 

お風呂はいつもの「花神楽」へ。その後道の駅「東川道草館」へ行ってみた。じゃらんで入選したロールケーキを食べてみたかったから。米粉で作ったものらしい。まだ食べてません。夜のお楽しみにとってあります。 

風呂に行くために下着をチェックしたら在庫が少なくなっていたので、急遽コインランドリーを探す。道の駅あさひかわの向かいにあったのは確かコインランドリーだったと思いだし、あわててあさひかわに戻り、洗濯をした。ここは毎回ちゃんと清掃してくれているし、洗濯と乾燥を1台のマシンでやるので面倒が無い。道の駅で40分ほど待機している間に無事にお洗濯終了。これ3でしばらく洗濯から開放されるかな? 

今日は最後に大仕事があったので、疲れた。考えてみれば、東京を出たのが6月25日。すでに26日も経っている。そんな感じも持たなかったが、28日には青森に戻らなくてはいけないので、北海道に居られるのもあと8日。  

7月20日 旭岳

旭川滞在も今日が5日目。これが旭川からの最後のレポート。 

昨日は遅めの就寝だったが、晴れるんでは?いう期待で5時半に起床。ところが空を見ると予報とは大違いで曇り。 

今日の目的は最後に残しておいた「旭岳」でスケッチをすること。曇り空の下、旭岳温泉をナビにインプット。

途中、忠別川と山の両方から霧が立ち上っている幻想的なショットを見て感動。 

つづいて「大雪山源水」の看板を見て立ち寄った。ここは大雪山の湧水が噴出しているところ。まだ朝の8時前なのに、数名の方々がペットボトルを何十本も持ってきて給水している。お見かけしたところ、どうもレストランか喫茶店のオーナーのようだった。自分も負けずに2Lのペットボトル一本を満タンに!これで今夜はおいしいお茶が飲める!
 てなことで寄り道したが、「旭岳ロープウエイ」の駐車場には8時半に到着。なんとなく道なりに駐車場に入ってしまい、料金¥500を請求された。帰りがけに何気なく隣を見たら公営の無料駐車場もあった。なんとなく釈然としない気持ち。
まず切符売り場に偵察に行ってみた。まだ曇り空のままで、山の姿が下からは見えない。売り場のライブカメラで山頂駅の様子を見たが、まっしろけで何も見えない。 

気象情報は以下の通りで著しく意欲を削がれる。
それでも大勢の熟年登山家が団体で受付を待っている。みんな本格的な登山姿で決めている。スニーカーヤッケなんていう軽装は私のほか2組の夫婦だけ。ちょっと不安な気持ちを抱えながらまず頂上の駅まで行ってみることにした。ロープウエイの料金は往復¥2800。

山頂駅に到着したら、ライブカメラの映像よりもだいぶ状況が好転しており、周りが見渡せるほど視界が回復してきた。しばらくすると青空も見えてきて、旭岳の山頂以外は見えるほどになった。 

やはり心がけの問題だろうか? 

山の天気は変わり易い。あっというまに晴天。暑くなってきたと言いたいところだが、風が強い。持参したヤッケを着ても寒さを感じてゆっくりスケッチする余裕が無い。それでも1枚は頑張って描いてみた。描いているうちにどんどん景色が変わってしまうので、思い出しながらかかねばならず、結構難しい。

中腹を池を眺めながら散歩するコースの途中にある展望台でスケッチをしたが、中高年のおばさんたちは遠慮がなく、「ちょっと見せていただいてもいいですか?」なんて前置きなしに、どんどん近寄ってきて「あーだこーだ」と仲間同士でおしゃべりが始まり、とても描いていられない。結局中止。 


そうこうしているうちに、ついに旭岳が全容を見せてくれる時が来た。やっぱり雄大そのもの。 

お散歩コースの途中には高山植物が沢山咲いていた。名前がわからないので申し訳ありませんが、写真だけお楽しみください。綺麗な花をごらんいただき心が洗われることと思います。 

そのうちまた雲がかかり冷え込んできたので、山を下りることにした。結局3時間ほどの滞在だった。山を下りてきたら、やはり気温は今期最高だそうで、暑い。 

まだ昼前なので、戻る前に「天人峡」へ行ってみた。昔行った時の印象とはだいぶ違っていて、ミニ層雲峡のような趣。駐車スペースが少ないので、天人峡温泉まではいけず、写真を撮っただけで帰途についた。 
さあ、これで旭川、美瑛、富良野は終えて明日は移動日。北海道は明日から猛暑でしかも梅雨入り?だそうで、日曜日までは曇りか雨とのこと。行動がだいぶ制約されるので、慎重に行く先を選ばねば。 

7月21富良野再び 

今日の朝は医者探しから始まった。実は昨日の夜、虫が耳に入ってしまって出てこない。ゴソゴソ動きまわる音がしていたが、やがて聞こえなくなったのだが、気のせいか何かムズムズする。大丈夫だとは思ったが、人に見てもらわねばわからない。 

富良野で医者を探したら耳鼻科が見つかったので、朝一番でお伺いした。検査の結果はスコープで自分でも確認できたが、無事虫さんはお出かけになっていた。やれやれ。帰りがけに看護士さんたちからお大事に!といわれたが、何を大事にするのかしら?

実は富良野に向かったもう一つの理由は昨夜家内からの電話。「カチョカバロ」というチーズを買ってくるようにとの厳命が下り、急遽富良野の「チーズ工房」で探すことになった次第。 

診察を終えて、早速行ってみたが、お目当てのカチョカバロは作っていないとのこと。どこかで入手できないか失礼を承知でたずねたところ、何とあの花畑牧場の出店が中富良野にあるとのこと。調べてみたらファーム富田のラベンダー園のすぐ隣に夏季限定で店を出しているらしい。 

カチョカバロは限定生産で朝のうちに売り切れてしまうのを知っていたので、すぐさま駆けつけた。幸いまだオープンしたばかりでだいぶ残っていたので、2個ゲット。花畑牧場の真っ赤な袋に入れてもらい、ちょっと気が引けたがその赤い袋をぶらさげたまま車を止めたファーム富田の駐車場へ戻る。いくら無料駐車場といってもそれでは申し訳ないので、ソフトクリーム1ケお買い上げ。 
ところで「カチョカバロ」のカチョカバロ姿はこんなものです。
ついでに満開のラベンダー畑ついでにラベンダーの写真を撮ってきた。 こちらは「ファーム富田イースト」
で、こちらは本家の「ファーム富田」。  
これで今日のミッションは終了。まだ昼飯には早いが、見つけておいたレストラン、「羊の丘」へ向かう。

羊の丘レストランでまず搾りたての牛乳を飲んでみた。ジャスコで買った十勝牛乳とは濃さが段違い。ミルクの中に脂肪分がぶつぶつ舌にさわるのがわかる。これはいままで飲んだ中では最高の部類に入る。一挙に期待が高まり、まだ11時前だというのに、ジンギスカンを注文してしまった。
ご飯が炊けてないので、しばらく待ってくれとのこと。その合間を利用してベランダから見える景色をスケッチ。 早速店の主人がやってきて油ですか?水彩ですか?だと!レストランの主人は左端の人物です。

肉にはこだわりがあるらしく、生肉を提供している。食べ終わったら感想を聞かれた。私が食べたのはちょっとお値段高めのサフォーク種のラム。たしかに冷凍の肉とはやわらかさといい、味といいまるで違う。野菜とご飯は頼まず、サラダだけ付けたが、代金¥1400だった。

 

久しぶりの肉に興奮。旨かったな! 
これですべて終了。旭川から富良野まで下ってきたので、そのまま南下することにした。 

富良野を出てすぐに「ラベンダーの森」の看板あり。ちょっと気になったので、寄ってみた。ラベンダーの花畑、森の散策、日帰り温泉がついた総合施設だった。またしても中国人観光客ばかり。結構穴場を知っているみたい。

中に入ってみてびっくり。ファーム富田もはだしで逃げ出しそうな見事な花畑だった。立て札には「ラベンダーの海」とあった。本当にそんな感じ。論より証拠。写真をごらんください。
 

これでもう寄り道なし。今日の最終目的地は千歳のそばにある道の駅「マオイの丘」にした。 
道の駅の手前で「長沼温泉」の看板を見つけ、先に風呂にした。長沼町営だが、かなり立派な建物、設備も充実。内風呂だけで5つ、露天1つ。温度は38度〜42度までバラエテイに富んでいる。すっかり堪能した。代金¥500。ただここから道の駅まで12キロあるので、その間の運転がかったるかった。 

午後5時無事に道の駅「マオイの丘」にチェックイン。お疲れ様でした。 

7月22日 札幌編  

今朝起きたら涼しいを通り越して寒い! 昨日からの引き続きでお天気も曇りで気温が低い。東京の方には申し訳ないくらい。富良野とは大違いで体調の管理が難しい。昨夜は厚手のパジャマ、一昨日はTシャツ。着るもので何とか調節している。 

あいにくの曇り空で小雨もパラついているが、雨天でもコストをかけずに楽しめるところを探し、まず「北海道開拓の村」へ。今朝はスタートが遅く8時半に出発。30キロほど離れた開拓村へは9時15分到着。駐車料金¥300を支払って中に入ると、広大な駐車場にはポツンと先着の1台のみ。

絵の具と傘を持って早速チケット売り場へ。支払おうとしたら、案内嬢が「65歳以上は無料になりますが?」との嬉しいお言葉。免許証を提示して無事に無料チケットをゲット。「でもどうして65歳以上って分かったんですか?」と無駄な質問をしてみたが当然答えはなし。嬉しくもあり、悲しくもある一瞬だった。 

ここには明治村のように、北海道の開拓期の建物を移築して保存してある。洋館だけでなく当時の店、鰊の番屋群などが、全部見切れないほど沢山展示してある。
中には当時の鉄道馬車まで運行していた。写真をごらんください。
 

これは開拓使札幌本庁舎 

鉄道馬車の線路をはさんで両側に建物がある。

小雨交じりで傘を差しながらなので、駆け足になってしまったが、時間をかけてじっくり見たらかなり面白いと思う。とにかく敷地が広大。展示してある建物は全部で52もある。とても1時間やそこらで見るのは不可能。またその大部分は中を見学できるようになっている。ここはお勧め。   

そうそう肝心のスケッチだが、入り口の土産物店の軒先で小雨を避けながら描いていたのだが、急に本降りになってしまい、画用紙が水浸しになりそうなったため、やむなく断念。残念! 

続いて隣接の「北海道開拓記念館」へ。ここでも65歳以上無料のメリットを享受。ちょっぴり嬉しい。 

テーマ別に8つのゾーンに分かれており、北の大地からアイヌ文化、蝦夷から現代にいたる北海道の歴史を網羅してある。ここもとにかく資料が多い。まともに見たら、1日がかりになるだろう。私はヒマにまかせて2時間ほどかけて興味のあるテーマをじっくり見させてもらった。

 

敷地内には記念塔があり、登れるようになっていたので、早速チャレンジ。8階まで急な階段を登る。残念ながら屋上までは出られなかったが、ここから札幌の市内が一望できた。 

見物を終えて昼を過ぎてしまったが、こちらには飲食の施設が無い。大型車が駐車できるかどうか確認してから、「サッポロビール園」に向かう。

駐車場の入口で警備員があわてて出てきてビール園ですね?長時間置き去りにはしませんね?と聞いてきた。どうやらP泊場所として使ったキャンピングカーが居たらしい。 

食事だけと返事したらほっとしたような顔をしていた。

ビール園内のガーデンレストランでは「ガーデンご膳」なるものを注文。牛肉の柳川風という内容に惹かれて、詳しく中をチェックしなかったが、なかなか興味深いメニューだった。 

刺身(甘エビとマグロ)、鰊漬け、冷たい汁そば、姫竹と牛肉の柳川風という取り合わせ。一つ一つはまあまあだが、合体するとなんともバランスが悪い。ご飯もついていたが、せめて暖かいそばなら汁かわりになるのだが。これで¥1480だった。
勘定を払う段になって、フロアマネージャーに一言クレーム。いつもの悪い癖。 

椅子の具合がはなはだ良くない。座面の奥行きがありすぎて、座っても背中がつかない。背中をつけようとすると足が届かない。寝そべるようにして無理に背板にもたれるとゴリゴリして痛い。ひょっとすると長居をさせないようにするための陰謀か?と思ったがそんなことはなさそうだ。
マネージャーに自分で座ったことがあるかと聞いたら、当然「もちろんあります」との答え。不都合は感じなかったか?と再度詰問するも明確な返事なし。上司には話を伝えておきますとは言っていたが。さあ来年改善されているかどうか?

ビール園の後はお決まりのビール博物館へ。以前は無料だったソフトドリンクは有料(¥100)になっていた。 

これで戻るつもりだったが、一瞬晴れ間が見えたので、札幌市内を一望できる「羊が丘展望台」が近いのを思い出し、さっそく行ってみた。駐車料¥500を支払って入場すると、市内から程近いのに景色が一変!広い芝生の向こうに市内がずーと広がっているのが見える。ちょっといい感じだったので、スケッチを描くことにした。ここは若い方が多くて描いている最中に覗き見するようなマナーの悪いおばさんが居なかったので安心して描くことができた。描いている最中に風が強くなってきて寒さを覚えるようになり、最後は駆け足で仕上げ。 

 

トイレから戻る途中で「さっぽろ雪まつり資料館」が無料で見学できるとあったので、無料ならばとさっそく入館。雪祭りの歴史と歴代の雪像の写真模型が飾られていて、中には息子がまだ小さいころ、一緒に見たことのある像もあって、なつかしく見て回ることができた。 

 これで今日のフリーチャージのツアーは終了。本日かかった料金は駐車料の¥800だけ。 

 さて明日も同じようなお天気らしい。また地図と天気予報を見比べて検討せねば。