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   北海道ロングツアー記 ソロ編 No1  
 2010年7月9日〜15日
 
 

7月9日 野付半島トドワラ 

今朝は道の駅「めまんべつ」で5時起床。6時には野付半島を目指し、一路244号を南下。
途中「小清水原生花園」に立ち寄り、あらためて花を観賞。お天気は曇りで、気温は17度。海辺なので、すこし風があり、長袖を着ていても肌寒むさを感じる。
ここではエゾスカシユリ、ハマナス、エゾキスゲが満開だった。羅臼からの帰りにここを通ったときは、観光バスで人が溢れていたけれど、今朝は7時前とあって、見物人も2,3人。広大な野原で花をゆっくり鑑賞できた。記念の写真を数枚撮ってから、あらためて「野付半島」へ。

野付半島の先端にあるネイチャーセンターには8時40分に到着。まだ車は数台しか止まっていない。中にキャンピングカーが1台。バックミラーに洗濯物が干してあるところを見ると、昨夜はどうやらここで泊まったようだ。

野付に来た目的は絵葉書とか観光案内でよく紹介されている「トドワラ」を見るため。ネイチャーセンターのすぐそばにあるものと思ってあたりを見渡したところ何も見えない。9時前なので、まだネイチャーセンターもオープンしていない。大体の見当をつけて歩き出すも、行けども行けどもそれらしい風景が見えてこない。たまりかねて引き返えそうとしたところで、カメラを持った男性がやってきたので、トドワラの場所を確認。 

あらてめて歩きだしてから20分ほどで、ようやくトドワラの看板を発見。トドワラを見るためには、さらにここから木道を5分ほど歩かないといけない。

雑誌などで紹介されている写真ではもっと大規模なものかと思っていたが、実際は枯れて倒れてしまったものが多数あり、立枯れているものはそれほど多くない。どんなものかは添付の写真をご覧ください。いずれこれらも倒れて何も無くなるのだろう。

 野付ではトドワラへの道筋がお花畑の中を歩くようになっていて、こちらもエゾスカシユリ、ハマナス、エゾキスゲが小清水原生花園よりもはるかに大規模で群生していた。原野の広さ、花の種類と数からすると、こちらのほうが数段上のように思う。ネックはやはりここまでのアプローチの悪さであろう。

10時過ぎに野付半島を出発。今日は朝の5時から活動開始し、「めまんべつ」から160キロ以上走ってきていることもあって、いつもののんびりベースに戻し、近くにあった「尾岱沼ふれあいキャンプ場」に泊まることにした。根室方面向けて走行中に偶然発見し、念のためチェックしたら電源付きで¥1800とかなり安いので、即決。別海町の経営なので、係りの人も親切で、電源ケーブルの延長コードを無料で貸してくれた。

チェックインは午前11時。普段だったらありえないパターンであるが、今回は時間だけはたっぷりあるので、有意義に過ごすことにした。夕食は昨日めまんべつのパン屋さん「天使のパン」で買ったドイツパンをベースにサラダ、ソーセージ、牛乳といったヘルシーメニュー。

まだ時間がたっぷりあるので、キャンプ場で紹介してもらった立ち寄り湯「尾岱沼温泉浜の湯」へ。¥420だが、シャンプー類完備。露天完備。それも38度と28度の源泉かけ流し!という素晴らしいもの。露天からざぶざぶ湯が溢れて内風呂の洗い場に流れができているほど。

ひととおり入ってみたが、28度は寒すぎるかなと思ったが意外に平気。最初はプールに入ったような感じだが、すぐに慣れる。風呂につかりながら今回のキャラバンで泊まった道の駅やら立ち寄り湯をひとつひとつ思い出しながら時間を忘れてのんびり入浴できた。こころなしか神経痛にも効いていそう。(まったくの希望的観測ですが)

7月10日(土) 移動日 根室方面へ

このところ、お天気があんまり芳しくない。昨日も霧の中、ヘッドライトをつけて走ったくらい。今朝起きたら外は小雨。天気予報では北海道を含む北日本は大雨とのこと。ここ別海町も例外ではなさそそうで、雷注意報がでていた。

7時半にキャンプ場を撤収して根室を目指す。実はキャンプ場は野付湾に面しており、キャンピングカーの指定場所がまさに海辺。強風、豪雨が予想されるので、君子危うきに近寄らずということで、根室へ。

街道沿いの気温表示を見ると朝方は17度だったが、その後風もあって体感温度はどんどん下がる。長袖シャツにトレーナーを着て、その上にベストをして丁度良い感じ。(車の中ですよ!)

約1時間ほどで根室の道の駅「スワン44ねむろ」に到着。ここは白鳥で有名な風連湖を見下ろす高台にあるので、スワン。根室への国道44号線沿いにあるので、44というネーミング。

ガラス張りの綺麗な建物で、併設されているレストランも道の駅には珍しく本格的。ちなみにウリは花咲カニ。インフォーメーションの案内係りの9女性が大変親切で見所、温泉その他もろもろの情報にかんする資料を山ほど渡してくれた。 

しばらくしたら雨が激しくなってきてとても観光どころではないので、今夜はここで待機することにしたが、食料が不足してきているので根室市内へ買出し。途中で格安ガソリンスタンドを見つけて補充。やっぱりモタ系列のガススタンドだった。リッター¥130とこのあたりでは一番安かった。 

市内から戻って前記レストランにて遅い昼食。いろいろ目移りして困ったが、昼なので、簡単にかきあげ蕎麦に決定。今日みたいに寒い日は暖かい(熱い)汁蕎麦が一番。 

7月11日 納沙布岬 春国岱 

昨夜は大雨と強風で車が大揺れだった。

それでも午後10時前にベッドで横になったら寝てしまい、おかげで今朝は4時に起床。周りの車中泊の連中も起きて周りをウロウロ。

 昨日のお天気が何だったんっだというくらい晴れ間が出ている。 ベッドに寝転んだまま横の窓を開けたら、しげしげと私の車を覗き込んでいる人と目が合ってしまって、なにか妙な感じ。

PCで週間天気予報をチェックしたところ北海道は全般にお天気が良くなさそう。今日は幸い晴れ間もみえているので、天気が崩れないうちにと思い、午前5時半に出発。目指すは納沙布岬。 

まず道の駅のすぐそばにある根室10景のうちのひとつ「春国岱」を覗いてみた。ガイドブックには今の時期、ハマナスが咲き誇っているとあったが、花などまったく見えず。お天気も曇りで空も黒くなってきているので、こちらは後回しにして、先を急ぐ。

根室市街地を過ぎる頃から陽が陰ってきて、だんだん曇り空。「納沙布岬」では完全な曇り。気温は15度だが、風が強い(風速4m)ので、かなり寒さを感じる。納沙布岬の突端まで行って目印とウミネコを見る。あちらこちらに北方領土返還の看板を見かけた。あまり寒いので、記念写真を撮って早々に退散。
次に花咲灯台と「車石」に向かう。お天気は持ち直してあっという間に快晴!空が吸い込まれそうに青い。 

車石とは車輪を思わせるような玄武岩の放射状節理。ようするにドロドロの溶岩が海水中で冷やされて固まったもの。百聞は一見に如かず。写真をご覧ください。
私は車石よりも、その周りの景色、断崖と海と空のコンビネーションに感動。根室半島を地図でみると細いが、ここで見える景色はそんなことを感じさせない雄大なもの。圧倒的な迫力だった。海に潮目がはっきり見える。 スケッチをと思ったが、まだ9時前なのに、続々と人がやってくるので、残念ながら見送り。


 最後は今朝最初に訪れた春国岱。9時過ぎになり、そろそろ人が出てきているが、まだ駐車場はガラガラ。さっそく散策コースの木道に足を踏み入れる。春国岱は「風蓮湖」にある砂丘の連なり。湿原、草原、森と変化に飛んでいるが、それらを木道を通って鑑賞できるようになっている。

後ろと見ても誰もついてこない。たった一人で奥を目指す。木道をひたすら歩き続けること25分でようやく湿原を抜けて森へ。ちょうど入り口付近で湿原を見ると鹿の置物が置いてある。こんなサービスは無用だと思って通り過ぎたが、この置物が動いている。念のためカメラを望遠にして覗いてみたら本ものエゾシカだった。森の中ならともかく湿原の中で見るのは初めて。
鹿とさよならして森へ入ってしばらくすると小さな立て札がある。字が小さくて読めないので近寄ってみたら、なんとヒグマ注意報。今年の6月にここで見かけているので十分ご注意くださいとのこと!注意するといってもどうすれば良いんだとブツブツ良いながらも君子危うきに近寄らずの信念で直ちに引き返す。こんなことなら鈴ももってくるんだった。でも大勢ならともかく一人で森に踏み込む度胸が無いのが悲しい。

期待していたハマナスはとうとうひとつも見つからず。先日、野付半島でイヤというほど見ているので、勘弁しよう。

これで根室の調査は終わり。道の駅に戻りソフトクリームを食べてから、今夜の宿、「別海町ふれあいキャンプ場」に向かう。道の駅から40分ほどで到着。

さっそく受け付けで申し込んだが、なんと電源付きで¥700! サイト使用料が¥200、大人一人で¥300、電源使用料が¥200で合計¥700。いままで行ったことのあるキャンプ場でも破格のお値段にびっくり仰天! ゴミ処理も極めて良心的にやっていただいた。すぐ裏手が日帰り入浴施設あり。徒歩でOKというのが嬉しい。さあ、こんやは参議院選挙速報で忙しくなりそう。

7月12日 キャンプ場で休養

昨夜はキャンプ場の裏手にある日帰り温泉施設「郊楽苑」で入浴。料金は¥600 かなり立派な建物で休憩所スナックコーナーもあり。モール温泉といって古代の植物が含まれて居るそうで、色は黒い。

湯船は内風呂が2つ。ひとつは源泉賭け流しで加温していないので、40度。もうひとつは泡風呂。露天もあって、こちらも湯の温度は控えめで40度。注意書きに加熱しないので、ごゆっくりお入りくださいとあった。
アドバイスに従い、露天でゆったりと過ごし、さらに泡風呂で仕上げ。露天から周りの景色が見えるわけではないが、やはり内風呂よりはのんびりできる。
さて今日は12日(月)、朝から雨。9時ころまではまあまあの降りだったが、だんだん激しくなり、10時過ぎにはかなりの豪雨。ついに今日はお出かけを諦め、ここで連泊することにした。

そうなると食料が足りないので、近所のスーパーへ買出し。キャンプ場から2.5kmはなれているので、徒歩では無理。なかなか大きなスーパーだった。買い物を終えてキャンプ場に戻ったら、昨日からステイしているキャンカーは全員残っている。やはり長期キャラバン中の方々のようで、全員居残りになったらしい。

7月13日 霧多布

今朝は快晴。6時には日差しがチリチリするような強さ。でも木陰に入ると涼しい。気温は19.7度。

水の補給、ごみ処理を終えて8時10分に「別海町ふれあいキャンプ場」を出発。目的地は「霧多布岬」。約1時間ほど走り、まず情報収集を兼ねて霧多布湿原センターへ。霧多布は湿原を歩くことができるので、無料のガイドだけでなく、有料の「きりたっぷ道草ガイド(木道)」を購入(¥100)。ま、寄付みたいなも。

木道はセンターから少し離れた海辺にある。

センターで「ヒオウギアヤメ」が満開なのでぜひと薦められたのだが、沢山咲いていたのは「ノハナショウブ」。その他、「エゾカンゾウ」、「ワタスゲ」など。かなり大きな湿原だったが、もうすこし時期が早いほうが良かったようだ。

花見物を終えて、霧多布岬へ。10分ほどで到着。駐車場に車をとめて、岬の突端まで歩くことができる。10分ほどで「きりたっぷ岬」の立て札があるが、そのまた先へ行くことができる。ここから見る太平洋は広い!右側にはアゼチの岬、左側は多分根室方面だと思うが、豪快な景色だった。それにしても空が広い。

ここで絵を描きたかったのだが、適当な場所がないので、右手にあるもうひとつの岬、「アゼチの岬」へ回ってみた。こちらはかなり広い駐車場があり、ほかの車がなかったので、適当なところへ駐車して、車の中からスケッチができた。約40分ほどで1枚仕上げたが、あんまりパッとしない。毎度のことだが、色の配分がどうもうまくいかないので、平板な絵になってしまった。これからちょっと手を入れねば。

スケッチを終えて厚岸に向かう途中で、「琵琶瀬展望台」を見つけた。ちょうどおランチタイムになったので、ここでランチ。冷蔵庫の中身を一挙に整理できた。バランス的にはどうかと思うが、サンチュのサラダ、玉子焼き、ライ麦パン、牛乳といった献立?。ここから見える湿原は見事の一言。私にとっては釧路湿原よりも感動的だった。

豪華?ランチを終えてまた厚岸を目指したが、途中で「あやめけケ原」へ立ち寄り。観光案内所のおじさんが親切な方で、壁に貼ってあった東北海道の地図を見ていたら、「欲しかったらあげるよ!」と奥のほうから大事そうに一枚出してくれた。私はどこに行くにも最初に現地の観光案内に「こんにちは!」を声をかけて入ることにしている。これがきっかけで話が始まることが多い。最初の一言、これが大事。

ただ、残念ながらあやめの時期は6月末がピークだそうで、今はちらほら見えるだけ。満開の時は壮観だそうだ。−−−おじさんの言。来年早めに来てくださいとのことだった。

午後3時にめでたく厚岸の道の駅「グルメパークコンキリエ」に到着。

厚岸の市街地にあるちょっと高台の上にあるしゃれた作りの建物。中にはレストランが2件、無線LANが電源付きで使用できるコーナーもあり。

今日は朝も昼もパンだったので、夜は外食にするつもりでここのレストラン「エスカル」に決めた。なにせ名前にグルメとあるので、期待が持てそう。ただし、ここは牡蠣が名物なので、どんなメニューがあるのか?心配しつつレストランに入った。やはり牡蠣がメインで牡蠣づくしメニュー。生牡蠣は苦手なので、火が通って牡蠣の和風グラタンを選んでみた。久しぶりにまともな食事。コーンスープとサラダがついていて美味しかったが、牡蠣が入っていなければもっと旨かったかもしれない? 家内が聞いたら嘆くだろうな。

先程から神経痛が再発しそうな雰囲気になってきているので、今日は無理せずなるべくおとなしくして早めに寝ることにする。どうやら絵を描いた時のテーブルの高さが微妙にづれていたようで、痛みがでる姿勢をとり続けていたようだ。やはり真剣にやっていると痛みのことを忘れてしまう。PCを使うときはかなり注意しているのに。

7月14日 摩周湖、美幌峠

今日は、朝のうちは濃霧、しばらくして霧は晴れたがお天気は曇り。昨日の予報では一昨日に引き続き晴れとのことだったので、いずれ晴れ間もでるだろうと期待しつつ、「摩周湖」を目指すことにした。

午前6時50分出発。早起きしたので気合十分。8時半に道の駅「摩周温泉」に到着。

さっそく管理事務所に行って情報をいただく。たまたま朝お掃除中のおばさんから貴重なアドバイス「ライブカメラによると摩周湖も「美幌峠」も晴れていて見晴らしが良から、霧が出ないうちに行ったほうが良い。」とのことだった。

あわてて摩周湖を目指す。9時には第一展望台へ。もうかなりの人が出ている。急いで展望台へ駆け上がると、摩周湖がその全貌を見せていた。雲も霧もなし。水面にはちりめんのような漣がたっているだけ。やはりカルデラ湖なので、岸辺から水面までに平地が無い。摩周湖は上から眺めるしかないのかも。

それよりもっと素晴らしかったのが、湖の反対側の山にかかる雲海。写真をご覧いただければ納得してもらえると思うが、はるかに感動的だった。スイスでみた雲海よりもずっとやさしい姿であるが、山もスイスのようにとんがっていないので、バランスは取れている。
第一展望台の駐車料金¥410は前払い済みなので、ちょっともったいなかったが、1時間ほどで第三展望台へ移動。こちらは無料。駐車スペースが少ないので車がとめられるかどうかは運次第だが、こちらからの眺めもかなりのもの。人が少ない点を考えるとこちらのほうが落ち着いて見ていられる。ここからも雲海がよく見えた。

一通り見て写真を撮ってから、あらためて駐車チケットをよくみたら硫黄山駐車場も使用できるとあった。さっそく山を降りて「硫黄山」へ向かう。摩周湖と屈斜路湖の中間地点、川湯温泉が近い。

噴煙があちこちで噴出しており、かなり硫黄の匂いがする。噴煙が出ているところまで歩いていけるようになっていた。岩肌には黄色の硫黄がびっしりこびりついているのだが、本当に安全夫なんだろうか? 
よく見るとその噴煙口のそばにかごがあり、中は卵が一杯入っている。長生き卵として5ケ¥400、1ケ¥100也で販売中。5個は多すぎるが、もう少し長生きしてみようと1個だけ買った。記念に卵売りのおばあさんに写真を撮ってもらった。味は普通。はて何年長生きできるだろうか。

卵を食べ終えてから、車の入り口を山の方向へ向けてスケッチ開始。今回は気をつけて無理のない姿勢でゆっくりと作業をすすめる。11時ころから始めて12時ちょっと前に完成。白い煙を水彩でどう表現するか迷っているうちに、うっかり山の稜線を描いてしまい、煙を表現するのが、大変難しくなってしまった。できあがりは?うーん!という程度。もうすこし基本的なテクニックをマスターしないと。

絵は描き終わったが、まだ明るいし、雲も無いので、来たついでに「美幌峠」にも行ってみることにした。屈斜路湖からは18キロのゆるい登りが続くが、峠の道の駅ぐるり美幌峠に到着。やっぱり頑張って来て良かった。数年前に記念写真を撮ったことを思い出したが、あのときよりも木々の緑がずっとあざやかで屈斜路湖の藍色の湖面が絶妙なバランス。 

ここも絶景ポイントはカメラの放列で、人が多すぎ。ちょっとスケッチをする雰囲気ではないので、写真を撮って退散。硫黄山でもそうだったが、ここでも中国のかたがたの多いこと。あちこちでしゃべっている言葉が全部中国語。チャイナパワー恐るべし! 

昼飯は道の駅の食堂で「豚のから揚げ丼」をいただく。これは帯広の「豚丼」よりも旨かった。論より証拠で写真をご覧ください。から揚げが花びらのように丼の上に広がっている。このタレが絶妙の味。
  

あらためて道の駅「摩周温泉」へ戻り、係りのおばさんに報告を兼ねてお礼を申し上げた。ついでに付近の温泉情報をゲット。道の駅から釧路川を隔てた対岸にある「ペンションBIRAO」(キャンプ仲間O氏の定宿)で日帰り温泉施設を経営しているそうで、さっそく行ってみた。
  

風呂はこじんまりとしているが、内風呂と露天があり、源泉掛け流し。温度は内風呂が40度以下、露天は体温よりもちょっと高め、おそらく37,8度と思われる。長湯向き。アルカリ泉で、肌がぬるぬるするが、風呂からあがるとさっぱり。料金はシャンプーありで¥300と良心的。ただしドライヤーが無いので、頭を洗うときは注意が必要。いま午後5時だが、今頃になって陽がさしてきた。夕方とは思えない。   

明日は予報が雨なので、さてどうしたものか。神経痛対策でこの温泉にもう一晩お世話になるとするかな? 

7月15日 足寄、ナイタイ高原 

今朝の道の駅「摩周湖温泉」は霧。そのうち晴れるだろうと午前7時に出発。今日の目標はまず「阿寒湖」、その後十勝平野を一望できる「ナイタイ高原牧場」。 

摩周湖から241号線で帯広方面に向けて走り、途中「双岳台」と「双湖台」という二つの展望台を経由し、約1時間ほどで阿寒湖へ到着。 

駐車場の管理人も居ない時間なので、あてにしていたネイチャーセンターはまだオープンしていなかった。しばしあたりを散策してみたが、メインの通りにはホテルが林立、その合間に土産物店が隙間無く詰まっているような状況で、普通の温泉街と変わらず。昨日の摩周湖、屈斜路湖とは大違いで、とても絵を書くような雰囲気でなく、早々に退散。

あらためてナイタイ高原牧場を目指す。 

その前に今夜の宿?を決めておかなくてはいけないので、とりあえず足寄の道の駅「あしょろ銀河ホール21」へ立ち寄った。ここは松山千春の故郷で、道の駅の2階には松山千春ゆかりの記念品を展示したコーナーもある。

道の駅の入り口にある松山千春の「碑」には、彼の代表曲である「大空と大地の中で」の歌詞と手形と足形が彫られてある。手形がスイッチになっていて、手をふれるとこの曲が流れる仕掛け。 
道の駅は市街地のど真ん中にあり、まだ整備中だったが、駐車場だけは完成していた。状況がわかったので、次の候補地、道の駅「足寄湖」へ。約10キロほどのみちのり。
 

こちらは「エーデルケーゼ館」というチーズ工場が道の駅を兼ねている。ガイドブックによるとここのレストランで供する「チーズカレー」が旨いとあったので、まだ10時半だったが、早めのランチにすることにした。出てきたカレーを見たら、普通の甘口カレーにとろけるチーズが乗っているだけ。味も予想通りで、とくに感動するほどのものではなかった。 

こちらは広大な駐車スペースがあるものの、道の駅からは一段下がっていて、夜間の安全面でちょっと難がありそう。   

一通り、今夜の宿のチェックが終わったので、いよいよ目的地のナンタイ高原牧場へ。ここからあと20キロほどの上り坂となる。斜度6%なので、キャンカーにとっては結構きつい。それでも40分ほどで無事にレストハウスへ到着。上っている間はあたり一面霧でなにも見えない。レストハウスの駐車場から下をみても霧で真っ白。山のほうを振り返ってみると、ちょっぴり青空も見えている。とにかく時間たっぷりあるので、霧が晴れるまで待機することにした。合間に名物ソフトクリームを。
 

昼過ぎまで待っていたら、ようやく徐々に霧が晴れると、下の方の景色が一変。手前の牧場群のそのはるか向こうの地平線まで見られるようになった。まさに絶景。いままでで一番北海道らしい景色ではないかと思う。地球が丸いと実感されるほど空も大地も広い。

前記の松山千春の歌詞はこんな環境からでないと生まれないだろうなと実感させられた。論より証拠、写真をごらんください。 

やっと絵を描く意欲が出てきたので、キャンカーからキャンプ用の椅子を持ち出しスケッチ開始。できあがり?今回はまあまあと自賛しておきましょう。   

絵がまあまあだったので、気をよくして下山。気温は朝のうちは16度だったが、絵を書くころにはジリジリするような暑さ。湿気がないのでしのげるが気温は26,7度はあったように思う。ちょっと汗をかいたので、いつものように温泉へ。  

ガソリンスタンドで確認した「足寄温泉」は地元の方々が利用される銭湯みたいなものだった。入り口が男、女と別れている。中に入ると番台があって、おかみさんが入場券を受け取ってくれた。何十年ぶりかの銭湯。子供のころを思い出した。お値段は¥300。当然ながらシャンプーの類は無い。これも銭湯と同じ。

でも温泉の湯はかけ流し、湯量豊富。ナトリウム単純泉である。湯船は大きくお湯がどんどんあふれている。湯の温度はちょっと高めで42度。肩まで入らず、腰湯でのんびりつかる。昨日から神経痛がちょっと怪しい傾向なので、注意しつつゆっくりとつかり、ゆっくりとあがる。まだ4時なので、お仕事をされている皆さんにはちょっと申し訳ない気持ち。 

今夜は結局、銀河ホール21でお世話になることとした。隣はナイタイ高原で一緒だったキャンカー。仲間が居るのですこしほっとする。

旭川、富良野などの内陸部は猛暑(この夏一番との予報)らしいので、涼しい道東にもうすこし滞在するほうがいいかもしれない。