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  2010年 東北三大桜と湯治の旅   
2010年4月28日〜5月7日
 
  目次
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日程 写真 行程 桜の状態
4月28日〜30日 東京→水沢→角館→雫石 角館 つぼみ
5月1日〜2日 雫石→浪岡→弘前→雫石 弘前 満開
5月3日〜4日 雫石→角館→田沢湖 角館 7分咲き
5月5日〜7日 田沢湖→北上展勝地→東京 北上 散り始め

今年も桜の季節がやってきた。

一昨年のもらい事故の後、医者通いが続いていたためすこし遅れての出発となった。
GW中は医者も病院もお休みなので、ドクターのアドバイスもあって、この機会を利用して温泉治療(湯治)、ただし、なるべく湯の温度が低い温泉を勧められたのだが。

東北の温泉は基本的に熱いのが多いが、幸いキャンプの仲間からもらったデータをベースに「湯治」?兼「東北三大桜めぐり」を決行することとなった。

総所要日数10日 走行距離 約1589km

4月28日(水)

午後2時45分、仕事帰りの家内を光が丘でピックアップ。そのまま外環から東北道へ。お天気はあいにくの雨模様。
途中那須付近を走行中、一瞬雨がやんで陽が差してきた時、見事な虹を見ることができた。こんなに目の前に大きなそして色鮮やかな虹をみたのは何年ぶりだろう。ほん一瞬のことですぐに雨が降ってきてしまったので、それきりでしたが。午後7時前に国見SAに到着。今夜はここでP泊。

今回はドコモのデータ端末を持参したので、今までフリースポットを探し回っていたのが嘘のように快適。愛読者にツアー記を送ってから、ちょっと疲れ気味だったので10時半には就寝。

4月29日(木)

午前7時20分国見SAを出発。
今日は家内の友人の住む水沢に向かう。お目当ては「日高火防祭り」。水沢の「街の駅Zプラザ」には10時に到着。家内の旧友ご夫妻にお出迎えいただき、そのままご自宅へ。お昼と温泉のご招待をいただいた。昨年に引き続きこれで2度目。まことに申し訳ない限り。

温泉はリクエストに応えていただき、永岡温泉「夢の湯」にご案内いただいた。ここは源泉掛け流しだが、源泉の温度が41.7度。浴槽の温度はそれよりちょっと低め。多分40~41度くらい。熱くも無く寒くもなくかなり長時間入っていることができた。

祭り見物の前に「水沢公園」で桜見物。今回は東北三大桜がメインであるが、ここの桜もなかなかのもの。やはり古木が多いようだ。

さてお目当ての「ひぶせ(火防)祭り」は防火をテーマとしたお祭り。江戸の大火を経験した水沢藩主が防火を祈念したのが始りとのこと。



お祭りの主体はお囃子が乗った屋台が街中を練り歩くもの。

この屋台に総勢25~28名の稚児が乗り、屋台の上でお囃子を奏でる。今回は9組の屋台を見ることができた。ちなみにこの屋台に子供を乗せるためには25〜30万円もかかるそうだ。親御さんに同情。

夕食はたこ焼きと焼きそばを車内で。炭水化物主体のあまりヘルシーでないデイナー。この分だとせっかく減らした体重が元に戻ってしまいそう。

4月30日

午前7時40分、水沢を出発。東北の三大桜ツアーの第一弾、「角館の桜」に向かう。
水沢ICで東北道に入り、盛岡の手前で秋田道へ。大曲ICで国道105号に入り、そのまま角館まで直行。途中秋田道の「錦秋湖SA」で休憩し、ついでに清水タンクに水を補給。このころまではお天気はまずまずの好天気。

角館の臨時駐車場には10時に到着。すでに8割方満車状態。駐車料金は一日¥500也。駐車場は武家屋敷のはずれにあり、桜と武家屋敷見物にはきわめて便利。

街に入る手前から道端の桜が咲いていないことに気がついた。駐車場を出て桧木内川に向かったが、案の定、土手の桜はまだつぼみで満開とはほど遠い状態。おまけに空模様がちょっと怪しくなってきた。土手沿いに横町橋まで歩いてみたが、やはり桜はまだまだの状況。その代わりに水仙が綺麗に咲いていた。

ついに雨が本格的になってきたので橋のたもとにあるカフェで一休み。例年より2週間も開花が遅れているので、おそらく5月3,4日が見頃ごろではないかとのこと。

桜はあきらめ。とりあえず腹ごしらえをすることとし、伝承館のそばにある「十兵衛」へ。ここは比内鳥の親子丼と稲庭うどんが売り。それぞれ注文してシェアした。鳥の味が濃厚で卵とのバランスが良い。稲庭うどんはつるつる感と腰の強さが印象的。どちらも旨かった。

角館は連休中に再度チャレンジすることにし、第二弾の「弘前公園の桜」を目指し、国道46号経由で盛岡へ向かった。お天気は荒れ模様。晴れたり曇ったり風が強くなったと思ったら猛烈な雨。田沢湖を過ぎたところで道端に「ミズバショウ群生地まであと1キロ」の看板を見つけ寄ってみた。あまり期待していなかったが、行ってみてびっくり。私達は知らなかったのだが、「田沢湖刺巻湿原のミズバショウ群生地」はかなりの名所らしい。
ミズバショウ ザゼンソウ
ここのはミズバショウは花の大きさが違う。可憐というのが憚かれるほど、かなり大ぶり。あたり一面のミズバショウの光景に圧倒された。また初めて「ザゼンソウ」も見ることができて、これにも感激。

途中、天気が荒れ模様で運転が厳しくなり、体のほうも不調になってきたので計画を変更し、46号線沿いにある雫石の「道の駅あねっこ」隣接の「ひたきオートキャンプ場」で一晩過ごすことに決定。GW中にもかかわらずキャンプ場はがら空き。料金はAC電源付で格安の¥2500也。なおキャンプ場に泊まると「新はしばの湯」の入浴料金¥500のところ¥400に割引となる。

風呂は内湯と露天あり。内湯はちょっと熱めだが露天は昨日の「夢の湯」と同じくらいの湯温でまったりと過ごすことができた。お湯はアルカリ性で体がつるつるする。長湯すると後が大変なので、今回は2分入り、2分半身浴。これを5回ほど繰り返してみた。結果はまずまず。
風呂からでて車に戻った瞬間、あっという間に真っ黒な雲が来襲。雷は鳴るし、風は強くなるし雨はざんざん降り。早めに風呂に行って大正解だった。

食後にTVでも見ようと思ったがここはさすがにワンセグも圏外。ただしFOMAの圏内なので、PCのTVは視聴OKだった。私が使っているのは「keyHoleTV」というフリーソフト。このソフトに登録されているTV局は地域に無関係にパソコンで視聴可能。TVの映りが悪くて困っていらっしゃる方どうぞお試しあれ。ただし画面は小さく5インチ程度。
ここは山の中なのでさすがに冷え込みむ。気温は10度以下。FFヒーターを入れないとちょっと厳しいほどの寒さ。

5月1日



昨夜は暴風雨で車が木の葉のように揺れる中(多少誇張があります)眠れない一夜を過ごした。実はこのキャンプ場は川のほとりにあって、降り続く雨の中流れが速くなっておまけに水量がかなり増えていた。しかも砂防ダムの直下(朝起きてびっくりした)。

6時前に起床。すこし小降りになってきているので安心したが、ほどなくして本降り再開。簡単に朝食をしたためてからサイトを撤収。お天気はまだ雨。とりあえず食料の補給のため盛岡ICのすぐそばにお気に入りの「ジャスコ盛岡店」へ。

買い物を終えて丁度11時。まだランチには早いが、朝食が6時過ぎだったということもあり、盛岡名物の「冷麺」を中心にお店を物色。「オンマー(韓国語で母)」というお店を見つけ、ここでキムチチャーハン、冷麺(ハーフサイズ)、3種の焼肉という豪華ランチ。

このお店はジャスコでお土産用に販売している冷麺の直営店で、今まで食べた冷麺の中では一番美味しかったように思う。稲庭うどんのつるつる度、さぬきうどんのしこしこ度を合わせた独特の腰がなんともいえない。スープはあっさり味ではあるが、こくがあり、辛さは付け合せで出てくるキムチで調整する。チャーハンは普通だが、石焼ビビンパの容器に入ってくるので、最後まで熱々を食べられるのがグッド。肉は店が自慢するだけあって、かなり上ランクと思われる。私は焦げるくらいのウエルダンでないと駄目だが、家内は半分生でもOK。私が食べる間もなくどんどん肉がはけていってしまった。どうも焼肉は分が悪い。

しばらくしたら、雨があがり陽がさしてきたので、昼過ぎにJR浪岡駅を目指して出発。
盛岡を出発してしばらくしたらすっかり雨も上がり、陽もさしてきたと思ったらあっという間に晴天。ただし風はつよく車は揺れる揺れる。

午後3時、無事に浪岡駅到着。
ここは去年来たときは工事中だったが、駅舎と駐車場はすっかりリニューアルされていた。駅正面の駐車場は送迎用専用だが、奥の駐車場は通勤通学など終日利用専用。いずれも無料。

駅内に新設されたインフォーメーションコーナーで温泉情報をゲット。早速、駐車場から徒歩200mくらいのところにある「浪岡駅前温泉」出かけてみた。十勝で体験したモール温泉のように黒い。いかにも神経痛に効きそう。湯温は43度〜44度くらい。やはり北国の人は熱い風呂が好きなようだ。ひやひやしながら風呂にゆっくり入る。2分入っては半身浴に切り替え、これを繰り返す。やはり昨日の風呂よりは痛みの減り方が少ない。それでも痛みが増すほどではなかったので、一安心。料金は良心的な¥300!もっとも温泉というより、銭湯の趣き。入っている人も全員地元の方々で、シャンプーなどお風呂道具のキープもあった!

雫石から浪岡まで約160キロ、風が強くて運転に気を使っただけに疲れた。予報では明日も晴れとのこと。インターネットで確認したところ、弘前公園の桜も満開が近いようだ。

5月2日

昨夜は処方してもらった痛み止めが効いたせいか良く寝られた。今朝は6時前に目が覚め、おそるおそる窓を開けてみたら外は快晴!待望の弘前公園の桜も見ごろになっているはず。そう思うと寝てもいられず、朝食も早々に浪岡駅へ。桜の季節の弘前市内は駐車場を見つけるのが困難なので、浪岡に車をとめてパーク&ライド方式とするのがベスト。

8時8分発の普通列車で弘前へ。往復¥460也。弘前までは20分程度。弘前駅前で8時40分発の100円バス(市内循環バスだが、この季節は弘前公園直行となる)を利用し、「弘前城」の東門へ。さすがにバスは満員。乗車時間15分で無事に公園に到着。停留所で降りたら、周りはお城まで人人人の波。

ボランテイアのガイドに一応確認したうえで、主なビューポイントへ直行。

最初のポイント、「下乗橋」越しに見上げる天守は桜をバックにやはり素晴らしい。

今日は快晴とあって空の青と白い雲、それにピンクの桜と真っ赤な橋桁とのコントラストが絶妙。

ちなみに弘前城の創建時の天守閣は落雷で消失した後、幕府の許しを得てようやく再建したものであるが、櫓を改築して移築したため、3層となっている。(オリジナルは5層の天守)さらに予算の関係で、城下から見える側のみ破風があり、後ろから見ると破風が無いのでかなりシンプルに見える。写真を参考のため添付します。比較してご覧ください。とても同じ城とは思えません。
表側 裏側

桜はしだれ桜の一部でまだつぼみの状態のものもあったが、ほぼ満開。角館から長躯やってきた甲斐があったというもの。言葉で説明するより写真でご覧ください。

次のビューポイントが岩木山を遠景にした桜。
ここは入場料¥300が必要(天守閣見学代を含む)だが、それだけの価値は十分あると思う。まだこの季節岩木山は雪をかぶっており、青い空をバックに雄大な姿を拝むことができた。

桜見物の後城のそばにあるカフェ、「ブルマン」でコーヒーをいただく。弘前はコーヒーの名店が多いそうだ。カップが特注品だそうで記念に撮影してきた。弘前の桜と城と岩木山がテーマになっている。

駅に戻り、時刻表を確認したら、臨時便などは無く、次の列車まで1時間半待ちであることが判明。パーク&ライド方式はこの辺が問題かも?
一度浪岡に戻ってから、今日のもうひとつの目玉、「金山焼」の窯元見学に出かけた。この季節陶器の半額市が開催されているとのことで、焼き物に目が無い誠子マミーのリクエストに応えたもの。浪岡から30分程度の距離。

ちょうど窯出ししたばかりの焼き物を即売していた。焼き上がりで汚れがあったり、磨きが必要な箇所があるので、選んでから仕上げをしてくれる。誠子マミーはここで2点お買い上げ。

これで弘前の行事は終了。午後4時丁度に金山を発ち、再び、道の駅「あねっこ」に戻る。。午後7時に道の駅に到着するも駐車場が満杯。場内をぐるぐる2周したが、空きスペースが見つからない。見かねたキャンピングカー仲間(といっても初対面)が自分の場所を少し空けてくれて、ようやく駐車することができた。一休みして午後8時に温泉に向かったが何と受付カウンターの前には行列が!一応受け付けしてもらったら、10分ほどで入場できたが、でも閉館まで40分ほどしか残っていない。洗い場も湯船も満員状態。こんな風呂は初めて!とても湯治という雰囲気では無くなってしまった。それでも今日は気温が19度もあり、冬用厚着だったため汗もかいているので、一風呂浴びることができたのは良かった(と自分に言い聞かせる)。

5月3日



今朝は朝食抜きで6時40分に出発。角館までの道路は順調そのもの。7時20分到着。街中に入ったとたん車の洪水。7時40分にオープンすると聞いていた臨時駐車場はとっくに開いていて、入庫を待つ車が長蛇の列!待っていても何時入れるか分からない。そこで昨年見つけておいた角館駅の正面にある私設駐車場に向かう。こちらは武家屋敷など中心地から徒歩15を要することと、駐車料金が¥1000のため、午前中ならGW中でも空いていることが多い。行ってみたらやはりガラガラ。

痛む首を押さえながらなんとか中心部まで歩き、横町橋のたもとにあるカフェ「プチフレーズ」でモーニングをいただく。カフェの目の前が桧木内川で、土手の桜はほぼ満開。川のカーブに沿って咲く桜の列はなかなかの迫力で前回とは大違い。

ただ近寄って良く見ると咲いてはいるものの、つぼみもまだ沢山残っている。それなのに何と葉も出てきている。すでに葉桜模様。満開なのにもうひとつ彩りがぱっとせず、華やかさに欠けるのは葉の緑のせいかもしれない。今回は弘前の豪華な桜を見た直後だけに余計にそう感じるのだろう。

朝食の後、「武家屋敷」方面を散策し、しだれ桜を楽しんだ。こちらはちゃんと満開になっていた。それにしても人が多い。伝承館の前は人だかりが出来ている。
前回は平日(4月30日)でしかも雨降りだったので、あまり人出が多い感じはしなかったが、今回は旗を持った添乗員を先頭にした団体さんがやたら多い。

角館の後、「湖縄文の森たざわ湖オートキャンプ場」に向かった。連休中にもかかわらず予約がすんなり取れた。ここは電源付なので、電気がふんだんに使えるのが嬉しい。トイレも綺麗。コインランドリーもある。難点はTV(ワンセグ)の視聴が不可。FOMAの圏外なので、電話もインターネットも使えないこと。こんな有名な観光地でもまだ使えないところがあるとは!後で気がついたがキャンピングカーの窓のシェードは銀紙がベースなので、ここで電波を遮断してしまうようだ。運転席でメールしたら電波は弱いものの通信は出来たので。

キャンプ場で一休みしてから教えてもらった「アルプこまくさの湯」へ向かう。ここは秋田駒ケ岳の中腹(乳頭温泉郷に向かう途中)にある)。湯の色は乳白色で硫黄の匂いが強い。内湯は41度くらいだが、露天はせいぜい35度あるかどうか。首まで漬かっていないと寒い。旅を始めてから初めて目的の冷泉に出会えた。いちど入ると外の空気が寒いので出られない。漬かること30分。いちど内湯で温まってから、再度露天へ。1時間ほど温泉を楽しんだ。これで神経痛に効果があれば良いのだが。湯治なら数日これを繰り返さないといけないので、明日もう一度来てみたい。

今夜は自炊を考えていたのだが、二人とも長湯をしてしまったせいで、何をする気にもならず。田沢湖畔のレストランで外食。キャンプ場に戻って念のため清水タンクの残量をチェックしたらすでに三分の一しか残っていない。4リットルのペットボトルで水場と車を往復すること十数回。重いボトルを持ち続けたため、腕の痛みが復活。さっきの温泉の効果もこれまで!?(泣!)

5月4日

昨夜は遅くに雨が降っていたので心配したが、今朝はすっかり晴れてきたので一安心。午前8時半に、昨日の「アルプこまくさの湯」へ向けて出発。午前9時、オープンと同時に入場。

露天風呂は昨日より少し温度が上がっていたような気がするが、やはりぬるい。色は乳白色で硫黄分が細かくまだらに浮いている。匂いもかなりある。源泉掛け流しであるが、源泉の温度が低いためかなりぬるくなっているとの説明書きあり。私が入っている間に沢山の方々が入ってくるが、あまりのぬるさに閉口して数分で内風呂に戻っていった。確かに肩を出すとちょっと寒いが、首まで漬かっていると、だんだん心地良くなってくる。結局最初は30分。次に屋内の風呂に戻って5分。すこし休憩してから、また露天で20分。結局昨日と同じく1時間ほど滞留。湯上りはかなり体がほてって熱く感じる。とりあえずそのまま車に戻りお昼寝。昼食はこの温泉の食事処で済ます。

昼食後は誠子マミーは林の中でお絵かき。題材はふきのとう。私は車内で休息。

2時40分になって午後の入浴タイム。ここの温泉心得によれば、湯治初心者は最初は一日1回、数日後に慣れてきたら一日2回が良いとのこと。わたし達はすでに湯治5日目なので、一日2回のレベル。朝と同様冷泉?でまったりと過ごす。この心地良いぬるさ加減もこれから夏になると源泉の温度が上がってしまうそうで、この心地よさをキープできるのは今のうちだけか。ちょっと寂しい。

午後になってだいぶ霧が出てきたが、その直前に秋田駒ケ岳がくっきりとその雄姿を見せてくれた。
夕食は昨日食材を求めておいた「きりたんぽ鍋」を作る。比内鳥のスープをベースにきのこたっぷりの具だくさん鍋となった。スープが濃い目なので、レシピ通りでは塩気が強すぎ、水で割る必要があったが、なかなか美味しかった。

5月5日



朝の田沢湖高原はまだ少し霧が残っていた。実は今朝も一番風呂を目指すつもりだったが、東北三大桜の第三弾の「北上展勝地」をどうしても見たくなり、急遽朝一番で北上を目指すこととした。北上までは130キロ、約2時間の行程。

田沢湖を出たときは曇りだったが、国道46号の仙岩トンネルを過ぎた頃から明るくなったと思ったらあっという間に快晴!「雪国」では無いがトンネルと抜けると天気はまったく変わってしまうということか。「北上展勝地」には9時半に到着。さすがにGWでもこの時間の無料駐車場はガラガラ。

桜の状態はまさに散り始め。満開の桜がちょっと風が吹くと桜吹雪になる。つつじのクモの巣に花びらがまるで咲いているように張り付いているのがおかしい。桜は北上川の土手道の左右に咲いているので、桜吹雪のトンネルを歩く形となる。駐車場から観光船乗り場までの約2kmを歩いてみた。一部葉が出ているものもあるが、大半は真っ盛りの状態。途中にある「一山園」のしだれ桜は濃いピンク色だが、桜は弘前、角館よりは白がかっている。やはり桜は白が良い。

観光船の乗り場に向かう途中で猿回しをやっていた。家内は夢中で見ていてなかなか乗り場にたどり着けず。

観光船は桜まつりのシーズンだけ運行するもので、本日の午前中で終わりとのこと!早く来て大正解。待つこと20分で乗船できた。船は桜が咲いている土手の端から端まで往復する。桜だけでなく途中300匹の鯉のぼりが川を跨いで泳いでいる箇所もあり、結構楽しめた。鯉のぼりの中に「うなぎのぼり」?やら「なまずのぼり」もあった。船頭さんに言われなければ分からなかったが。 

桜見物を終えて屋台村へ。いろんな食べ物があったが、家内は、最初に「焼き牡蠣」を。わたしは向かいの店で「焼きホタテ」。続いて「黒ゴマもち」、ソフトクリーム。仕上げは駐車場の傍にあった「北上コロッケ」。コロッケ以外は予想できた味だったが、コロッケは食べた瞬間なにか違和感あり。普通はマッシュポテトのサクサク感があるのだが、ここのは妙にもちもち感がある。なにか山芋を練りこんだような食感。二人とも???の印象。後で調べてみたらポテトでなくてサトイモをベースにしているとのこと。それならと納得。ま、一度食べればいいかというところ。


日陰は涼しいのだが、陽なたはとにかく暑い。気温は27度くらいあるらしい。今朝は7~8度だったから、この温度差には戸惑うばかり。二人とも衣類は春、冬ものしか持参してこなかったので、たまらず急遽ジャスコでTシャツ、ポロシャツを購入する羽目になった。



今夜の泊まりは、石巻に近い温泉付の道の駅を「上品の郷」。約2時間のドライブで午後4時丁度到着。すこし休憩してから温泉「ふたごの湯」へ向かう。料金は休日扱いで¥700(平日¥500)。風呂は内風呂と露天の2つ。問題は湯の温度。最初に内風呂に入ったときにちょっと熱めかなと感じ、露天のほうへ移動。最初のうちはちょい熱めと感じつつのんびりしていたら、底のほうから急に熱湯が出てきた。こりゃまだ内風呂のほうがましかと思い再度移動。

こちらもしばらくは良いのだが、またしても急に熱湯が注ぎ込まれる感じ。どうやら人数に応じた微妙な湯の温度を調整することができていないようだ。結局、早々にリタイア。首も背中も腕も痛みが急増した感じ。汗を流すだけにしておけばよかったと反省しきり。

5月6日

「上品の郷」の風呂は温度が高すぎて再度チャレンジする気にならず、
早々と「サンファンパーク」へ向かう。
ここには支倉常長の乗った復元船が展示されている。開館の1時間も前に到着してしまった。サンファンパークはその名のとおり公園になっていて、その一部に前記の復元船が展示されている。復元船のみ入館料として¥700が必要。

サンファンバウテイスタ館の展示物は膨大なもの。航海記および復元船建造過程の資料はなかなか詳しくて、船好きの私も大いに楽しめた。復元船とあなどってはいけない。一応「国籍証書」、「検査証書」を持っている。ただし検査証書上は「陸と桟橋でつなげて固定すること。」「船底のバラストの移動不可」が条件となっているので、帆走は出来ないが。
展示品を見る前に、サンファンバウテイスタ号のメキシコへの航海の様子をシュミレーションで体験させてくれた。デイズニーランドにあるような椅子がシーンに合わせて揺れるやつ。これがあまり工夫が無くてやたらガクガク動くだけ。しかもその動きが結構荒っぽい。首を痛めているのをうっかり失念していたので、いきなりガクツ!となったときにしこたま首にショックを与えてしまった。

スペイン人の指導によるとは言え、1600年当時の日本の船舶建造技術はかなりのものであることをうかがわせるものがあった。それにしても総トン数374トンでよく太平洋を横断できたものだとその事実に圧倒された。

こちらに2時間ほど滞在してから、昼食のため家内のリクエストに応え松島へ移動。やはり狙いは海鮮なので、パーキングした直ぐそばにある食堂に入った。誠子マミーは定食、といっても牡蠣、サザエ、ホタテの焼き物、刺身の盛り合わせ、うなぎの蒲焼等々、この店の料理が全部盆の上に乗っているという豪華版。私は無難にアナゴ丼。見かけより旨かったとの誠子マミーのコメント。私の感想?普通のアナゴだった。ハマグリの汁は出汁が良くでていたが、いかんせん塩気がきつすぎ。

松島はやはり観光地で風情は無い。「五大堂」「瑞巌寺」をちらっとみただけで、午後2時に松島を出発。
五大堂 瑞巌寺

6号線を南下し、今夜のP泊地、福島県の「道の駅ならは」に向かう。ここにも温泉がついている。途中道の駅「相馬」で夕食用の食材を買い求め、「ならは」には午後5時40分到着。

ならは付属の温泉、「Jヴィレッジ湯遊ならは」は塩化物泉で無色透明。湯の温度は体感的には40~41度くらい。まあまあ30分程度なら入っていられる。もちろん出たり入ったりの繰り返しで連続は無理。昨日は熱すぎて大変だったが、今日は安心して入ることができた。湯上りの調子もまずまず。

5月7日

いよいよ今回のツアーも最終日となった。
二人とも熟睡して朝はゆっくり起床。さすがに少々疲れがでてきていたのだろう。 9時オープン道の駅の売店が開くのを待ちかねて、手作りジェラートのお店へ直行。ただし、注文したのはプレミアムソフトクリーム。材料のミルクが違うそうで、普通のソフトが¥250に対し¥350だった。確かに味はマイルドで濃厚。お値段だけの価値は十分あった。
その後、地元野菜の即売所へ行って、山菜(こしあぶら、たらのめ、葉たまねぎ)とトマトを購入。山菜は帰宅してから天ぷらにするつもり。

東京へ戻る途中、道の駅から5キロほどのところにある「天神岬スポーツ公園」に行ってみた。ここにはホテルと日帰り温泉「しおかぜ荘」がある。太平洋を見下ろす見晴らしは素晴らしいのだが、海風が厳しい。展望台に上ってみたが、吹き飛ばされそう。崖際に植えてある植栽も枝が全部陸側にしか生えていない!

今日が湯治の最後になるので、朝のうちに「しおかぜ荘」で温泉を楽しんだ。ここは湯の温度がリアルタイムで表記されていた。内風呂は2つ、露天が1つ。内風呂は41.6度となっていたが、片方の「蘇生の湯」はかなりぬるめ。私は是非蘇生したいと思っているので、こちらをメインに入る。湯の中には玉川温泉の石やらラジウムやら7種類の成分が入っているらしい。成分はともかく湯の温度が私にとっては適温だったので、30分ほど入浴することが出来た。湯治の最後の仕上げとしてはまずまず。

今回は、さすがに今までとは異なり、治療を兼ねてのツアーだったので、正直なところいささか疲れが溜まってきた。当初、明後日の日曜日までツアーを継続する予定だったが、週末のお天気も良くないようだし、家内も元気を装っているが、さすがに疲労は隠せない。思い切ってツアーを切り上げることにした。
今回の湯治の結果がどうなるか気になるが、病は気からとも言うので、良くなることを念じつつ旅を終わることにする。
長らくお付き合いいただきありがとうございました。

終わり