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   ツアー  
2007年8月3日〜8日

五所川原「立ねぶた」    ロールオーバー効果あり
 
 
  東北ねぶたツアー初日

まだ体調は万全とはいえない状況ですが、どうしても青森の「ねぶた」見物があきらめきれず、クリニックで応急手当をして、むりやり出かけてきてしまいました。

今回のテーマ「ねぶた」は、「青森」が有名ですが、そのほかに「弘前」「五所川原」等々各所で開催されているようです。いずれも多少のずれはあるものの、8月の第一週に集中しています。青森の開催期間は実質的に8月6日が最終日。 このため遅くても8月3日に出発しないと間に合わない!ということで、行きつけのクリニックで無理を言って応急手当をしてもらいハンドルが回しても痛みが出ない程度に回復?しました。

8月3日午後4時半に自宅を出発、、那須に到着したのが午後7時10分。走行距離は180キロ。まあまあのペースでした。台風の影響でしょうか、途中の羽生あたりでかなり横風が強く、車が振られました。スタビライザーを交換していなかったら?と胸をなでおろしながら、慎重に運転。車から出ると涼しいのですが、南風のため車内にいると蒸し暑くエアコンをつけないといたたまれない感じです。 

翌、8月4日午前5時に起床!6時に出発。白河を過ぎた頃から雨が降り出しました。どうやら台風5号と競争して北上したようです。気温は白河で23度、鏡石で25度、国見でとうとう27度になりました。それにしても蒸し暑く、エアコンは入れたままで走りました。

国見SAには7時半に到着。ここはどうやら桃の名所らしくSAはまるで桃の販売所のよう。5個いりで安い(難あり)のは1000円から。あまりにぎやかで休憩する雰囲気なく、次の菅生SAまで走ってようやく休憩。

ここで第一回目の給油。走行距離344キロ、ガソリンは48リットル。燃費は7キロちょぼちょぼ。全区間高速の割りには燃費がよくありませんが、どうやらスピードを出し過ぎたのか坂道が多かったのか?

ロールオーバー効果あり

10時半に前沢SAに到着。ちょっと早かったのですが、ランチタイム。やはり前沢牛が有名なので、ステーキとも思いましたが、いかんせんランチにしてはお値段がリーズナブルではない(定食3900円)ので、ここは財布にやさしいハンバーグランチにしました。
とはいえ、ちゃんと前沢牛の牛刺がふた切れではありますが付いていました。(写真参照)ドミグラソースの味が勝っていましたが、ボリューム感もあり、ジューシーで旨かったです!

途中、午後2時半、道の駅「いかりがせき」に到着。ここで付属の温泉に入りました。
のんびり入りたかったのですが、いかんせん湯の温度が高め。露天風呂も無いので、ぬる湯好きの私向きではありませんでした。その後、携帯電話で連絡を取り、青森在住の仲間、ユリウスさんと待ち合わせ場所のJR「浪岡」駅には午後4時到着。

昨日180キロ、いま距離計は696キロとなっていますので、今日は一日で500キロ強走った感じです。でも途中休みやすみきましたのでそれほど強行軍の感じではありませんでした。

ユリウスさんには自家用車でお迎えいただき、弘前のねぷた祭りをご案内いただきました。
初対面ではありましたが、メーリングリストでおなじみでしたので、お互いあまり違和感なく、旧知のようにすごすことができました。

開始時刻の7時までにはちょっと時間がありましたので、この間を利用して「弘前城跡の公園」を案内していただきました。桜の古木と松の古木とのコントラストが素晴らしく、桜のシーズンにまた来たいと思います。

ロールオーバー効果あり。


夕刻になるのを待っていよいよねぷた会場へ。弘前はねぶたではなくて「ねぷた」、戦に出る前の出陣のお祭りで、青森の「ねぶた」は戦から凱旋して帰ってくるときのお祭りだそうです。
弘前のねぷたは青森と違って基本的に扇形のシンプルなものですが、中にはいろいろ趣向があって、かなり楽しめました。

特筆すべきは太鼓です。行列の一番最初が太鼓ですが、これは直径が2m以上もある巨大なもので、太鼓の上にまたがって打ち手が3名、これが打ち鳴らされると迫力満点!
弘前ではねぶたでなく「ねぷた」と言います。
基本形はどうやら下記の写真のように扇形ですが、いろいろ趣向を凝らした青森方式のものも混在しておりました。
さほど人が出ているということもなく、落ち着いて沿道に椅子を置いて見物できました。

写真をクリックするとムービーがご覧になれます。

各ねぷたにも5連の太鼓隊があって、この音もすごかった。途中でデジカメのメデイアが足りなくなったのを機に引き上げましたが、それでも約1時間半、たっぷり楽しむことができました。 左の写真の上が基本形、下が応用編?です。

 ロールオーバー効果あり。

  ロールオーバー効果あり。

8月5日 JRの浪岡駅前の駐車場で起床。ここは無料でよかったのですが、あいにく早朝は駅のトイレがクローズされており使えません! これは一大事なので、ただちにここから3キロほどのところにある道の駅「なみおか」に移動。


ここはかなり大きな道の駅で、ショップ類も沢山あり、キャンピングカー、普通のワゴン車でのキャンパーが多数居ました。どうやらP泊には有名なところのようです。なかにはテーブルを出して食事の支度をしたり、荷物の整理をしたりされている方もいらっしゃいました。(?)
トイレも綺麗でシャワートイレ完備。

さてここでいつものように簡単な朝食(手作りサンド)を作ってから付近を散歩。道の駅の構内に公園があり、丘の上から遠くに岩木山を眺めることができます。準備が整ってからいよいよ青森へ。

念のため、キャンピングカーの駐車ができないのかどうか、確かめるために車で青森市内へ向かいました。一通り探してみましたが、やはりキャンカーだけでなく普通車でも駐車が難しいことが分かりましたので、そのまま再び道の駅へUターン。ユリウスさんからのアドバイスに従って、最初から列車で行けばよかった! 浪岡駅から奥羽本線で青森へ向かいます。所要時間は30分弱。ただし、運行本数が極めて少なく一時間に一本程度しかありません。行きはともかく帰りの時刻を間違えるとここに戻れない! 青森発の最終が9時25ですので、それまでには切り上げる必要があります。

11時45分発の青森往きに乗り、昼過ぎに青森到着。市内のデパートの食堂で簡単にランチ。まだ開始時刻まで時間がたっぷりありますので、会場の下見(座る場所探し)をかねて市内の目抜き通りを一周。

ねぶたコースをそのままたどりましたが、沿道のすべてが椅子やら、シートやら、果てはガムテープで歩道に目印をつけたもので、空いている場所がありません。前途多難を思わせるものがありました。結局炎天下1時間ほど歩き、すっかり日焼けしました。このところの運動不足を解消するにはちょうど良かったのかも?

まだ時間がありましたので、青森港の前にあるねぶたの展示場「ねぶたラッセランド」を覗いてきました。ここには大型のねぶたの保管場所があり、外から鑑賞できるようになっています。かなりの観光客が押し寄せておりました。

広場ではねぶたの音頭の発表会(お披露目)と「はねと」(ねぶたの周りで踊る人)の振り付けを案内してました。音頭の歌手はなんと大 賀秀(大歌手?)というふざけた名前でいかにもローカルという感じでした。

ロールオーバー効果あり。


地元のおばさんたちと思われる見物人も一緒にリズムにのって手拍子をうったり、楽しんでいるようすがほほえましい。これらを見物しながらt昨日の弘前のねぷたと比べるといろいろ興味深いものがありました。
 
本題に戻ります。青森で印象的だったのは、場所取りの問題です。弘前と違って青森はより観光資源化しているので、有料桟敷席がかなりありました。弘前にもありましたが、それほどニーズあるようには思えませんでした。

さらに前記のように、ねぶたの巡行する順路の沿道すべてが場所取りのロープ、椅子、歩道にガムテープで陣取り!一般の観光客が落ち着いて見られるような場所はぜんぶ予約済みでした。後ろから立ってみれば良いのでしょうが、やはり2時間強(待ち時間を入れると4時間ほど!)ありますので、通しで立つのはかなり厳しいです。

わたしはたまたま早めに行って巡行のルートをすべてチェックし、青森県警のビルの周りの一段高くなっている芝の植え込みに目をつけておきました。(危険につき立ち入り禁止の札はありましたが)結果的には道路よりも一段高くなっており、ちょうど交差点の前ですので、電柱などの障害物もなく、絶好のポジションでした。ただし、巡行開始時間の2時間前から席を確保しておく必要がありますので、この点はちょっと問題かも。

7時過ぎになってようやく暗くなってきたらいよいよ開始。今日は22台のねぶたがルートの全体に分けて同時スタート。いわゆるショットガン方式です。ですからどのポイントで見ても、常にどこかのねぶたが見られるということです。これは太鼓を先頭に順番に回ってくる弘前方式と違っております。

青森の友人いわく弘前よりも数段大きいし華麗であるとのことでしたが、前記「ねぶたラッセランド」にあった昼間のねぶたは灯りが入っておりませんので、だいぶ寝ぼけた感じでした。大きさも想像していたよりも小さく感じましたが、これは昼間と夜の差かもしれません。

夜本番で見たねぶたはやはり昼間とはまったく違って豪華絢爛でした。大きさも昼間の5割り増しくらいには見えました。

ただ、自分が見ていた場所が道路から離れているうえに、上から見下ろす形になりましたので、道路の目線から見上げたほうがより大きく見えたのではないかと思います。

写真をクリックするとムービーがご覧になれます。

興味深かったのはどのねぶたも企業のスポンサー付きだったこと。やはりこれだけ大きな催しだとスポンサー抜きで手作りのお祭りというわけには行かないのでしょうね。

ねぶたを先頭に太鼓隊が続き、その後に笛等の鳴り物が続き、次に「らっせらっせ」の掛け声で「はねと」の群集が続きます。これで1セット。これがえんえん22チームやるわけですから、見るのも大変。踊っている人たちも半ばやけくそで大声をあげていたように思いましたが、これは意地悪な見方かもしれません。

男も女も花笠やらリボンやらで綺麗に着飾っていますが、見物人の若いお姉さん方もかなり頑張っています。それにしてもみんな同じお化粧(今風!)、同じ髪型で地方も都会も差がありませんね。
ロールオーバー効果あり。

ねぶたを最後まで見ていたいと思いましたが、下手すると列車に乗り遅れますので、涙を呑んで(大げさですが)、途中で切り上げ、浪岡へ戻ってまた駅でP泊。今日は久々の風呂無しデー。明日は絶対に温泉を見つけるぞ!


8月6日(月曜日)朝から五所川原のジャスコ駐車場へ移動開始。

五所川原は狭い町で大きな車だけでなくそもそも駐車する場所がありませんので、郊外にあるスーパーの駐車場に止めて、そこから臨時シャトルバスでねぶた会場まで運んでもらうシステムになっています。

ねぷたの開始時間までは、通常の100円のシャトルバスが利用でき、これだと市内の立ちねぷた会館まで行くことができます。
事前のお勉強を兼ね、実物を展示している「立佞武多会館」を見てきました。立ちねぷたは5階建ての巨大な建物の中に1階から5階までの吹き抜けに置いてありました。上から回廊を回って下りながら見物する趣向です。さすがに大きい!これは見てみないと実感がわかないでしょうね。

今回は、青森の場所取りに懲りて、ちょっと贅沢して有料観覧席(2000円〕をゲットしました。これでねぶたも最後ですので、ちょっと無理してしまいました。というほどのお値段ではないのですが!

観覧席はみかけは段々になっていましたので、椅子方式と思いきや、なんと桟敷スタイル。坐骨神経痛(それにしてもいろいろ故障が多い!)持ちとしてはあぐらが無理ですので、あわてて付近の雑貨やさんに駆け込み簡易椅子(ミニ)を買い求める羽目になりました。
ロールオーバー効果あり。

問題の立ねぶたですが、シルバーボランテイアのお年寄り(人のことは言えませんが)に質問したところ、要するに弘前やら青森に負けないためには道路の関係で上に大きくするしか無かったとのこと。背が高いだけで特に趣向はありませんとの謙虚なお言葉でした。

夜7時になってようやく合図の花火があがり、巡行開始。最初の10数台は普通(小型の青森方式)のねぶたが続きます。そして待望の立ねぶた。ちょうど観客席がコーナーに位置しておりましたので、遠くから進んでくるねぶたがよく見えます。

最初遠くの屋根の上に光るものが見えたと思ったら、段々近づくにつれ顔から上半身が屋根の上に聳え立っていました。さすがに大きいです。

写真をクリックするとムービーがご覧になれます。


下は今年の新作「ガンダム」です。

コーナーを曲がるときに正面を見ることができますが、下で引っ張ったり、太鼓をたたいている人のはるか上にありますので、全部を一目で見るのは難しい。形はいろいろあって、今話題のガンダムまでありました。

前記ボランテイアの方の言によれば、少なくとも毎年3台は新規に作るそうですが、数百万円かかるので、そうそう沢山は作れないとのこと。したがって巡行は過去に作ったものも含まれています。「立ちねぶた会館」で見た「絆」も出品?されていました。

ところで古くなった立ちねぶたは保管が大変(収納場所が無い!)ので、焼却してしまうそうです。なんだかもったいないと思いました。
7時に始まって8時半で終了。ずいぶん沢山見ることが出来たと思います。帰りのシャトルバスの乗り場がわからずうろうろしましたが、なんとか9時過ぎに、スーパーに戻り、あわてて近所の「広田温泉」(地元の方がお使いの銭湯のような存在)に駆け込み、なんとか10時終了までに入浴完了。ところで数日前の「いかりがせき」の温泉もそうでしたが、ここも湯の温度が極めて高い! 長湯ができません。なにせ隣に水風呂があって、ためしにここに浸かってみたらとても快適だったほどですから!

風呂に入って疲れが取れた?ので、そのままP泊場所である道の駅「つるた」へ直行。
ここは、岩木山が目の前で環境抜群、設備も整った道の駅です。お仲間のキャンパーが多数泊まっていました。

8月7日(火曜日)
ねぶたツアーの本来の目的は達成しましたが、そのまま帰るのも勿体ないと思い、八甲田山に登るつもりでロープウエイ山麓駅を目指しました。ところが残念なことには頂上付近は濃霧で視界0とのことで、やむなく中止。観光バスで来た方々はそれでもめげずに1800円を支払ってロープウエイに乗ってました。

次に奥入瀬渓谷のウオーキングと思いましたが、奥入瀬へ。あいにくの雨模様でしたが、途中に「酸ケ湯温泉」がありました。最初は分からず通り過ぎてから気になって引き返しました。

ロールオーバー効果あり。


やっぱり大勢のかたがた、観光バスが集まっていますので、話の種に行ってみました。昔ながらの湯治宿の雰囲気がそのまま残っています。

立ち寄り湯は600円。ただし「大風呂」は混浴です!わくわくどきどきしながら入ってみました。脱衣場には「ルールを守って正しく入りましょう!」との看板あり。

混浴ですが、目に見えない仕切り線があり、左が男となっています。でもこれは一応? おじいさんは女性コーナーで堂々と縁で寝そべっていました。
たまたま女性がお二人だけ入浴中。お一人は若い方、もうひとりはおばさん(一緒に入っていた方の奥方の模様)。男女ともこれだけ堂々としていると恥ずかしさはなくなりますね。大変貴重な体験でした。ところで混浴が苦手な方は男女別の小さい風呂もありますのでご心配なく。

風呂からあがって準備万端、つぎに奥入瀬を目指しましたが、心配したとおり、出発点の石ケ戸には大きな駐車場が無く、車は道端にとめている始末。キャンピングカーのような大きな車は相当心臓が強くてもちょっと無理。しばらく走ってみましたが、やはり駐車スペースなく、これまた中止。ここは車を別のところにおいてバスで通うのが正解でしょうね。

そろそろ今夜の宿探です。奥入瀬から十和田湖を抜けて、そこから東北道を南下。盛岡で降りて、雫石「道の駅雫石あねっこ」に向かいました。

数年前田沢湖にキャンプに行ったときに帰りに風呂に入るため寄ったことを思い出した次第。道の駅の案内をみたらキャンプ場が付属していることが判明。電源もあるので、急遽申し込み。幸い空きがあって無事にキャンプ場にチェックイン。
ロールオーバー効果あり。

キャンプ場を利用したメンバーは400円で温泉がOKという割引付きでした。電源付きで2500円という格安キャンプ場ですが、河原に面して環境はよく、設備は整っています。久々に電気がふんだんに使えますので、うれしくなってTVでニュースを見ながら、蛍光灯のスタンドをつけて、PCを使うことができました。電気のある暮らしはやっぱりありがたい。 

さて明日は美味しいソフトクリームが待っている「小岩井農場」経由で、帰国の途につきます。

今回の「ねぶた(ねぷた)ツアー」のまとめ
日替わりで3ケ所をまとめて見ましたので、比較検討がよくできました。
見終わった感想ですが、やはりあまり観光資源化していない(地元の方々がメインで楽しんでいる)お祭りが良いですね。あまり有名になって観光バスが殺到するようになると趣が無くなります。

こんなものに順番をつけるのは野暮というものでしょうが、わたしの好みからすると弘前のねぷたが一番ほっとしました。もっとも場所探しやらポイントを抑えるというところを全部友人に任せてお客さん気分だったことが影響しているのかもしれません。

圧倒されたのはやはり五所川原の立ちねぶたです。高さが22m以上となっていますので、倒れるのではないかと心配しました。実際にはかなり頑丈な鉄製の土台にの上に立てられており、それに錘を乗せて重心を下げてあるそうです。ねぶたが倒れないよう内部はやはり鉄製のトラス構造(やぐら)になっていました。それでも重量が17トンもあると引っ張るのも、回すのも大変でしょうね。もちろんねぶた自体の芸術性も評価しますけど、それに勝るスケールの大きさでした。

今回は家内抜きのソロ出動でしたので、次回(多分来年)は家内同伴で行きたいと思います。

この巻終り